新年度がスタートする4月。そして、エイプリルフールの4月1日。
クリスマスやハロウィーンは、日本風にアレンジされて独自の変化をして広まりましたが、エイプリルフールは、いまだ日本風アレンジもなく、マイナーな外来イベントになっています。(イベントというほどでもないか。)
いたずらをして、「エイプリルフールでした!w」と言ったところで、おそらくかえってくるのは寒い反応。
さて、「4月こそスタートだ。」と思っている年度式が染みついた人も、少なからずいるであろう4月のネタとして、「ネットショップのやり方6選」と題して、勝手にやり方を紹介します。
それぞれのやり方に、勝手に名称を付けて、メリットやデメリットなども含め説明しています。
本件に関する書籍はなさそうですし、他のサイトにも書いていないと思われます。(調べていないのでわかりませんが!)
本店1店舗型
まず最初は、当店も10数年以上に渡ってやってきた、昔ながらのオーソドックスなやり方であり、運営方法。
ショップサーブなど通販システムと呼ばれるウェブアプリをレンタルする。
商品を登録してECサイトとして公開。その後、リスティング広告やブログなど、コンテンツマーケティングに力を入れる。
有料広告やブログを使って総合的に集客してマーケティングや販売を実行する方法。
このスタンダード式のメリットは、「ネット全体を市場」ととらえて、広くお客さんを集めビジネスを行っていける点でしょう。
逆にデメリットは、とにかく「時間がかかる」ということにつきます。
商品ページ1ページ作るのに5時間や6時間当たり前、場合によっては1週間3週間と費やすこともあります。
また、ブログを使ってコンテンツを充実させるために、定期的に新しい情報を追加していく必要があります。
ただ、これらが軌道に乗ると、年商1億、10億とビジネスの規模も大きくなり、5年10年と長期に渡りビジネスを継続できる力が付きます。
多店舗型
上記本店サイト以外、アマゾン、楽天、ヤフーショッピング、Wowma、アパレルならZOZOなど、ありとあらゆる販売チャンネルに出店するスタイル。
「多店舗展開は大企業だけだろう。」と思われがちですが、そうでもなく、大企業から中小企業、個人までも、この多店舗型でネット販売を行っています。
たくさんの店舗を個別で運営するのは大変ですが、一括で運用するサービスを使えば、少人数で多店舗を運営することは可能です。
メリットは、なんといっても、全国のマーケットをくまなくターゲットにすることができ、収益を最大化できる点。
デメリットは、出店費用やロイヤリティーなどの手数料コストがかさむ点。
一括運営ツールがあるとはいえ、複雑なオペレーションをこなすためのスキルが必要になる点などがあげられます。
1店舗広告限定型
本店1店舗型と同じくECサイトは作ります。
しかし、ブログやSNS発信のような「追加コンテンツ」など、手間暇のかかる作業はカットして、広告だけで運用してしまうネットショップです。
つまり、SEOは一切やらないで有料広告だけで集客をするスタイル。
ブログ主も、最近の新しい商材はこちらを選択しています。
具体的には、リスティング広告やGoogle広告、インスタやフェイスブックなど、さまざまなメディア上に広告を打つだけ。
ときには、新聞折込チラシやポスティングなども使います。
この方法のメリットは、「時間がかからない」という点。一度ECサイトを作れば、後は広告運用やサイトのチューニングだけで、新しいコンテンツをどんどん追加していくという作業はありません。
デメリットは、費用対効果を精査していかないと採算割れをおこす点。
つまり、商品がどうの、販売サイトうんぬんよりも、広告運用の腕にすべてがかかっているという感じですね。
こちらを目指すなら、まずはWEB広告をマスターする必要があります。
最近は、デジプロなど、WEB広告を体系的に、しかも、低コストで教えてくれる学校もあるので、せっかちな人は教えてもらうのが良いですね。
ランディングページ(LP)型
サプリメントや食品関係に多い、商品販売用の、あるいはお試し商品の申し込み用の縦長の1ページ(古風なペライチと言う表現もある)だけを作って注文を取る方法。
ブログやSNSもやらないし、SEOもやらない点では、上記のSEO放棄式に似ていますが、LP式の特徴は「販売ページが1ページのみ」という点です。
もちろん、販売商品が複数あれば数ページにわたりますが、それぞれがつながっているわけではなく、個別のページとして存在するのが特徴でしょう。
LP型のメリットは、「1ページだけ作りこめば良い」という点。
ECサイトのように複数ページを作成し、総合的に調整してく必要がないので、ある意味、時間は省略できます。
でも、LPはページ作成にも時間がかかったり、ABテストをしたり、何かと手間暇はかかります。
デメリットは、SEO放棄式と同じく広告依存という点でしょう。
しっかり、広告運用をしないとすぐに資金がショートしてしまいます。
また、LP型にマッチする商材の大半はリピート商品なので、LTVを最大化させるために顧客を得た後のPDCAも抜かりなく回していかないといけない大変さが待っています。
ヤフオク型
実は、ヤフオクはそれだけでかなりの市場になっています。(流通総額は8000億円くらい。)
だから、ヤフオクだけで商品を販売している企業や人もたくさんいます。
ただ、ヤフオクというマーケットは「売れる」ジャンルが偏っています。
例えば、20代前半の女性をターゲットにしたアパレルなどは完全に不向きですが、40代以上のオッサン好みのオーディオ関係などは熱いマーケットになっています。
出品アイテムや、出品者の販売状況を見ることで、どの程度の熱を持っているかは、ある程度うかがい知ることができます。
ヤフオクのメリットは、月間500円程度の会員費用で出品ができるという点や特別な技術やスキルなども必要なく、即日、簡単に出品ができる点。
デメリットは、落札手数料約10%と、利益を圧迫する手数料がのしかかる点や市場規模が限定的という点でしょう。
SNS型
これぞ「今!」と言えるやり方のSNSを活用したネット販売の方法。
方程式は「SNS」+「ネットショップ」
特徴的なのは、(1)ネットショップを作って(2)SNS発信をするという順番ではなく、その逆。
(1)SNSで情報発信をしてフォロワーを増やしておいて(2)商品を販売する
ほんの2、3年前には、一般の主婦が韓国から洋服を買って自分でそれを着てインスタで情報発信(趣味で)。
フォロワー数がすごいことになって、「売ってください。」と言った声もあったとかで、通販システムのMakeshop(メイクショップ)でネットショップを作って販売を開始したところ、いきなり売り上げ100万円超えを達成した。
そんな話もありました。
また、有名ではありませんが、副業で自分のブランドの洋服を作って、ツイッターのフォロワーに告知して、1週間で売り上げ300万円弱をつくったと言っている人もいました。
SNS型のメリットは、技術的に難しいことがいらない点や、そもそもフォロワーの質が、ファンや半分ファンの人が多いので購入率が高いという点でしょう。
コンバージョン率など30%とか50%とかも普通に出てきそうです。(一般的なネットショップは3%もあれば大成功)
デメリットは、常に情報発信し「フォロワー」を「フォロー」してあげないといけない点でしょう。
SNSを通じた繋がりは「近さ」がウリですから、問い合わせなどがあれば、その都度、瞬時に返答しないとフォロワーをなくすリスクがあります。
メルカリ型
不用品を出品すれば速攻売れてしまう、また、予想外に安く買えてしまうことがある、みんな大好きメルカリ。
ヤフオク同様、「メルカリだけ」で、かなり大きなマーケットになっています。
メルカリの流通総額は6000億円を越えていたと思いますが、8000億円のヤフオクと同等レベルまで上がってきています。
でも、ヤフオクとはユーザー層が異なりますから、まったく別の市場と考えても良いでしょう。
このメルカリで、例えば、ハンドメイド商品を販売して、そこそこ売り上げている人がたくさんいます。
継続して売り上げている人たちに共通しているのは、「リピート商材」を扱っているという点でしょう。
「アーティストが作った商品を好きで買った人は、次の作品も楽しみにする。」といった図式です。
それを理解している販売者は、「ただ作って出品する。」だけにとどまらず、リピーターを増やしたり定着させるために、オマケをつけたり、イベントを開催するなど、顧客を飽きさせない仕組みで運営しています。
メルカリ型(ラクマやクリーマなども含む)で、がっつりやっている人が表舞台に出てくることは少ないですが、確かに、そのジャンルで成功している人たちがいます(検索すればそこそこ出てくる。)
メリットは、始めるのが超かんたん。販売もかんたん。と言う点につきます。子供から大人まで、誰でも使いやすいインターフェイスで、すぐにネット販売ができます。
スマホだけで完結するので、自宅はもちろん、外出中、旅行中、風呂の中トイレの中でも、ビジネスの運営ができる点は大きいです。
デメリットやヤフオク同様、市場規模が限られている点。「それ以上大きくいきたい!」と言うときには、次なる高いハードルを越える必要があります。
まとめ
ネット販売が日本で始まったのは2000年頃。
当時は、その手段は「パソコンで見るホームページ」しかなかったのが、20年経った今では、ネット販売のプラットフォームやチャネルが多岐に渡ります。
今回は7つほどあげてみましたが、細かく分けると、もっと他にもあるのはあるのですが、とりあえず、メイン的なやり方について挙げてみました。
ネット販売は、観賞用ネットショップを持って満足する趣味的なものから始まって、一企業の事業部レベルのものまで、その目的も様々です。
商材や目的、そして目指す着地点を考えながら、どの土俵でどのように戦っていくのかを選択するか。
それは、スタートする人の判断にゆだねられます。