これまでヤフーストアは、自社やコンサル分を含めるとトータルで5店舗立ち上げました。
生き残りは1店舗だけ。他は華麗なる失敗をとげています。
今回は失敗について。
これからECをスタートする、あるいは、すでにスタートしている人や企業のために「こんなパターンは失敗するぞ。」ということを親切に解説しておきたいと思います。
失敗その1 アクセサリーショップ
コンサルの1つですが、オリジナルブランドのアクセサリーのお店です。
ネット販売のイロハについて伝授したつもりでしたが、それを受け入れて実行する実力が先方にありませんでした。
そこで、不足している部分(サイト構築など)を補える提案をできればよかったのですが、先方の実力を見誤ったのが失敗の原因ですね。
百貨店でも販売していて、それなりのポテンシャルはあるはずですが、ちょっとミスってしまった感じです。
女性向けアクセサリーは、まったくわからないにも関わらず、受けってしまったのもいけないかもしれません。
お店自体が失敗したというより、導き方の失敗でした。
いずれにせよ、「お店作りのスキル」がない場合、ヤフーストア運営は100%無理ですね。
失敗その2 日本初上陸の商品
ひょんなことから新商品を扱うことになり、その商品だけでヤフーストアの契約をしました。
アイテム数は20ほどです。
当時、国内で同じ商品を扱うお店がなかったので、そこそこ自信がありましたが、ふたを開けてみると受注は年に2、3件。
知名度のない商品は出品するだけでは絶対売れない。ということを確認できた事例でした。
有料広告などを使ってマーケティングをすれば、多少は違ったのかもしれませんが、そんな時間もなく。
「商品を並べておくだけで売れる。」というのは大間違いですね。
知名度のない商品を売るのはクラウドファンディングとかのほうが良いかもしれません。
失敗その3 型番製品の受注発注。しかし
型番製品とはメーカーの作った製品のことです。品番やバーコードなんかがあらかじめついているやつですね。
受注発注とは「注文が入ってから仕入れをする。」という方式です。
何百点という商品データをもとに、お店を構築しました。
見た目は立派なECサイトです。でも、在庫は持っていません。
注文が入ってからメーカーに「在庫確認」をして、あれば「発注する」というやり方です。
で、メーカーに在庫があれば「注文が入るたびに、発注して仕入、お客様に発送」で商売になるはず・・・
だったのですが、そこそこ注文は入るものの、メーカーには、ことごとく在庫なし。
挙句の果てに「在庫のない商品売ってんじゃねーよ!バーカ!」みたいな悪評を書かれる始末です。
無在庫はノーリスクですが、メーカー無在庫はリスクしかありません。
在庫は大事です。
失敗その4 ブランドのセレクトショップ
コンサル事例です。
ブランド品のセレクトショップの構築までお世話しました。そして運営方法についても、ざっくり説明して終わりました。
販売ページは基本形を作りましたが、その後のコンテンツの成長がなかったため競合に勝てず閉店しました。
店主の人柄もセンスも良いにもかかわらず、ウェブ上にそれを表現できなかったのが原因です。
いくら情熱を持っていても、お客さんに伝わらないと、それは「情熱なし」と同じですからね。
商品1点1点、情熱をこめて表現できる人でないと個人セレクトショップのECは無理だな、と感じた一件でした。
キーワードは「情熱」かも
トップセラー(topseller)とか、ドロップシッピングってお気軽じゃないですか。
別に売れなくてもマイナスはないし。
でもね、そんなトップセラーでも、情熱を持ってやっている人は月商4000万とか達成しているわけです。
例えば、普通、ドロップシッピングでお客さんからの問い合わせなんか受けたくないじゃないですか。特に、電話とか。
でも、その人は、お客さんからの電話ウェルカムで、どんどんお客さんの声はもちろん、クレームなんかも自分のケータイで直接受けるわけです。
それをもとに、販売サイトをどんどん改善して、さらに売れるように努力します。
いつの時代も、逆張りは強いですね。
まあ、とても真似できませんが・・・
(「いちいち電話してくるな!客よ!」って思ってます。個人的には。)