長年ネット業界にいると、いろんな変化を肌で感じます。
最近は、いわゆる問屋が、「ますます苦境に追いやられている?」みたいな印象。
インターネットが始まったころから「問屋は潰れる」なんて言われてましたが、ここ数年は、それが加速しているのを感じます。
エトワール海渡からDMが・・・
創業100年以上のかなり有名老舗な問屋ですね。
使ったことはないですが。
そんな大手問屋など、これまで、個人事業主のような弱小な立場からは「仕入れさせてください。m(_ _)m」だったのが、一見立場が逆転してるように見受けられますね。
「1点から仕入れ可能。」と。
確かに、これまでの常識である「ロットで発注」や「下代の金額は3万円~」などを考えると、仕入れ側に取ってみるとハードルは下がってます。
でも、そもそも大手問屋が無差別にDMするということは、やはり、既存の取引小売店の販売数が落ちてきているというのがあるんじゃないんでしょうかね。
そんなことしても手遅れ、というか、「厳しいんじゃね?」なんて思います。
通販はAmazonだけで良いでしょう
ネット通販をやりながら、「もう、ネット通販はAmazonだけでいいんじゃね?」みたいに思いますね。
当店もAmazonに食われてしまったし・・・
まず、価格でも勝てないし、システムでもボロ負け。
ま、システムはASP(SaaS)の問題なんで当店ではどうにもできませんけど。
エトワールさん関係なく、ネット仕入れサイト利用時、バイヤーとしてチェックするのは「利益の出せる卸値かどうか。」その1点。
正直、どこのサイトを見ても、「Amazonで買ったほうが安いじゃん。」そんな商品ばかり。
Amazonより安くても、送料が加算されると、結局Amazonより高くなる。
もちろん、利益が出せるような商品もあるにはありますよ。
例えば、上代5,000円程度で実売も5,000円(Amazon)くらい。
で、仕入れは4掛けの2,000円。
「おおお!3,000円も利益出せるじゃん。」と思うわけですが、そういう商品に限って「じゃ、どうやって売るの?」となったとき、これといって強みのある商品じゃないんで「売りにくい。」という現象。
「ザ・バイヤー」の成功例?
問屋じゃなですが、「仕入れられる企業一覧」を雑誌にして販売していた株式会社Daiさん。
昔は「Dai出版」という名前だったかな。
仕入れ企業情報だけでなく、読み物のセクションもいくつかあって楽しい雑誌でたまに買ってました。
ブログに「ザ・バイヤー」について記事を書いたところ、最新号をプレゼントしてもらったこともありました。(その節はありがとう。)
「紙媒体の出版」というのも緩やかに終焉に向かっているのは明白。
そこでDaiさんは、早い段階でネットに力を入れ、仕入れ企業情報はネットに掲載し、さらにはBtoBのプラットフォームであるBcartなどをリリース。
また、フランチャイズに特化したメディアも運営。
それで「業績がどうなったか?」については非上場企業なので、まったくわからないけど、これがいわゆる時代の変化に対応した企業のやり方ですよね。
当社は変われなかったけどね・・・
オワコン業界の企業は(金があるうちに)変化しないと。
「個人で◯◯ができるようになった」チャンス
問屋の話からちょっと逸れるかもしれないですが、昔と比較して「個人レベルでできるようになった。」ってこと、いろいろありますよね。
たとえば、ものづくりの世界だと、「試作を製造して販売が決まったなら、金型を作ってある程度のロットを製造。」(※オリジナル商品を開発)
試作でウン十万、金型でウン十万、海外生産なら輸送代でウン十万。
個人ではとても無理じゃないですか。
でも、今は3Dプリンターの登場で、アイデアひとつで1個から、しかも自宅でモノが作れる時代になってきたのは、誰もが知るところです。
3Dプリンターがあるからこそ(個人レベルで)できて、しかも、「大ヒットした。」という商品もいくつかありますね。
当社の取引先でも、3Dプリンターを扱える人がいて「え!?それ便利じゃん。売って~。」そんなものを作った人がいました。(まだ世には出てませんが。)
問屋やメーカーさんなど、「AmazonやDtoCがライバル」といった見方をすることも多いと思いますが、「個人があなた達の仕事を奪っている例もある。」という見方もできそうですね。
立体系の設計デザインが得意で3Dプリンターを扱える人は、今後儲かるかもよ。
アプリ作れる人が一山当てたように。