通販サイト(ECサイト)の作り方はいくつかあって、その中に「ウェブ制作会社に制作を委託する」という方法があります。
この方法自体よくあることで、決して悪ではない。
しかし、これをする企業は「必要であることがわかっていて」制作を委託しています。
「必要であることが理解している。」とはどういうことなのか?
フルスクラッチ
ゼロベースからECサイトはもちろん、アプリやシステムなどを開発することを「フルスクラッチ」と言います。
WEB制作を制作会社にスクラッチで作る企業は、既存のサービスでは「やりたいことができない。」とか「必要な機能を追加で装備したい。」など明確な理由がある場合がほとんど。
最近の事例では、ワークマンやサウンドハウスが楽天を撤退してフルスクラッチで自社サイトを立ち上げた例などがありますね。
そうではなく、「ECサイトが必要だから。」という理由だけで、いきなり業者に制作を依頼する企業経営者はめでたいバカなのです。
しかしながら、2021年にもなるのに、間違った選択をする企業や人も少なからずいます。
ECサイトを持つのに他の選択肢のことを知らず、「通販サイト必要」=「業者に依頼」となるワケです。
もちろん、それでご立派な通販サイトはできるかもしれませんが、
「誰がオペレーションをするのか?」
「マーケティングやできるのか?」
「誰がシステムメンテナンスをするのか?」
「毎月のコストはいくらかかるか?」
など、できてから「困った」と右往左往することになります。
EC化はここから
ネット通販をするなら何も業者に依頼しなくても、すぐに使える便利なサービスがいくらでもあります。
個人でプチ販売するならBASEなど。
毎月0円~15,000円程度で本格的なECサイトが持てるのです。
これを一般的に「ASP(エースピー)」や「SaaS(サース)と言います
ASPを使ったなら、オペレーションそのものはアルバイトでもできます。
システムメンテナンスはサービスを提供する企業、月々のコストは、それぞれの契約料金だけ。
制作会社と個別企業と契約してしまうと、やれシステム変更だ、やれ画像の入れ替えだ、コーディングの変更だ、など、気が付けば毎月5万10万というコストになってしまいます。
制作会社をやっていたことがあるのでわかりますが、そういった情弱経営者は、ほんとうにカモで、儲けさせていただきました。
それくらいのコストを楽々ペイできるような儲けがあれば、それでも結構なことです。
でも、 このご時世ネット通販で、いきなり毎月数万円から数十万の利益を出すのは至難の業です。
コスト意識がおかしいという点でもバカと言えます。
道具はみな同じ。違うのは人
今のEC業界、多種多様な通販サイトが乱立していますが、機能的にはどこも同じです。
要するに、「通販をするための道具」はみんな同じ条件ということです。
同じ包丁ひとつとっても、料理人と素人ではスキルは歴然です。
いきおい、完成品にも大きな差が出てます。
ゴルフでも車の運転でも、同じ道具を使っても「人」で結果が違うのは言うまでもありません。
通販サイトもしょせん道具です。
いくら金をかけて豪華なサイトを作ったところで、それを運用する人のレベルが低ければ、しょせん、観賞用サイトです。
もし、通販サイトに100万円くらい使える予算があるなら、通販サイトは年間10万円におさえて、残り90万円を人に投資するのが、ごく常識的なやり方です。
これまで何度も同じ失敗パターンを見てきましたが、特に中小企業で「ちょっとネットのことがわかる。」レベルの社長が一番残念です。
社員でちょっとネットができそうな人を見つけて「通販サイトをやる。適当な業者を見つけて作ってもらえ。」と。
そして「自社商品を売れ。」という指示。
通販サイトを立ち上げて1人前にするために、どれだけのスキルと時間が必要かということを、まったく知らないおバカな社長。
このパターンに当てはまる企業は100%失敗します。
部下や若い社員は、とっくに、そーいうこと知ってるんですが、社長なんで、なかなか面と向かっていないんですよ。
ワンマン社長あるあるでした。
関連ページ
ネットショップは作るな!借りろ!