普段ネット販売(Shopify利用中!)を運営している中で、型番商品をメーカーから仕入れたり、オリジナル商品を作ったりと2パターン。
苦労するのは、特に「売れる商品」がなかなか見つからない点!
オリジナル商品は売れることがわかった上で作るので、完成まで多少の苦労こそありますが、「あれ?売れないぞ・・・」ということで悩むことはないです。
「どっちがいいのか?」と言うと、どちらとも言いがたい。
というわけで、売れる商品を見つける方法や売れない商品を売れるようにするためにはどうしたら良いのか考察。
アイデア枯渇で売れる商品が見つからない
当社の業界に限りますが、売れる商品が簡単に見つからなくなった理由は2つだと考えられます。
1つ目は、単純に商品を開発したり輸入したりするメーカー側のアイデアの枯渇です。
コロナで海外商品を見に行く機会が減ってしまったのもあります。
また、メーカーや商社さんは、基本BtoB(企業間取引)なんで、一般消費者の動向ってあまりよくわからない。
それでもなんとなくトレンドを感じながら「こんな商品はどうか?」と提案をくれます。
しかし、そのほとんどは、ぐいっと売れるような商品力がない。
中国や台湾あたりの商品が多いんですが、アイデアは良くても、デザインが日本では全く受けないものだったり。
「おしい!」ということはちょくちょくありますが、両方兼ね備えたものは滅多に出てこないですね。
販売業者多すぎで売れる商品が見つからない
2つ目は、販売業者がそもそも多すぎ。
ライバルだらけ(;_;)
販売業者は日に日に増えていますが、ここ5、6年で、それこそ満員御礼になる勢いで増えてしまった感じ。
結果、「これ良いんじゃね?」なんて思っても、すでに、どこかの販売店が売りに出していたりします。
二番手、三番手として販売に参入する手もありますが、同じ商品ですから、そういった同業他店と戦うなら、当然「価格競争」しかないわけです。
そのような関の山が見えてる商品は一気に魅力がなくなってしまいますし、参入したところで息は短いです。
「それでもやる」という選択はありますが、そこはコスパを考えてから。
アンゾフのマトリックスで売れる商品にする方法
販売店が少ない時期は、ネットショップに商品を並べるだけで売れていたけど、今は、商品そのまま掲載して横流しのノリで販売するのには厳しい環境です。
そこで、アンゾフのマトリックスやオズボーンのチェックリストなどのフレームワークを使って、既存の商品を新商品にしてしまう方法がもっとも手っ取り早いです。
アンゾフのマトリックスはマーケットをずらす手法。
例えば、鹿児島県にある仏壇の銅製の金具を製造加工するメーカーさん。
仏壇の需要は先細りのなか、模索しながら作ったのが、亡くなったペットの遺品などを収納する小箱。
漆の木箱に、蓋には銅を加工して花びらを模した装飾と、それっぽい製品を作りました。
人間マーケットからペットマーケットに市場をずらしたわけです。
もちろん、それで簡単に新商品が売れるかというと、「そうは問屋が卸さない。」です。
でも、このようにアンゾフのマトリックスを使えば、新商品の開発も既存商品の市場拡大もしやすくなります。
オズボーンのチェックリストで売れる商品にする方法
オズボーンのチェックリストは9つのパターンがあるので、幅広く発送できるのでオススメです。
例えば、えんぴつの頭に植物の種をくっつけた商品「スプラウト・ペンシル」(デンマーク、スプラウト社)
これは、オズボーンのチェックリストの「組み合わせたら(鉛筆+種)」を取り入れた新商品の事例と言えます。
また、鉛筆を捨てることなく植物にしてしまうという点では、「ステーショナリー」から「グリーン」へ「マーケットをずらすこと」にもなっていますし、コンセプト上「SDGs」というエコの考えも、チェックリストの「追加してみたら」「組わせてみてら」になっています。
だからと言って売れるとは限らないところが、なかなか難ししところですけどね。
ちなみに、「SDGs」や「サステナブル」「エコ」などは毎日のように目や耳にするようになりましたが、商品の訴求力としては、まだまだ弱いですね(日本国内)。
エコ先進国ヨーロッパなどでは、紙袋でさえ廃止の方向で、土に帰るバイオ系の素材にどんどん置き換わっています。
売れないシステム手帳どうする?
例えば、30年近く前に流行ったシステム手帳。
今は、ほとんど見かけなくなりましたし、若い人で知らない人も多いですが、なんと!現存しています。
ただ、ブーム再燃でもない限り手帳として販売するのは、仏壇の売り上げを上げるのと同じくらい難しい。
普通に考えると不可能ですね。
日本風のデザインで海外マーケットに市場をずらすくらいしか思いつかないですね。
こういう時は、うんうん唸っても、そもそも難題ですから、潔く廃番にする、やめてしまうというのも選択としては正しいでしょう。
ライセンスを買って売れる商品にする
何の変哲もない加湿器があったとします。
加湿器なんてどこのメーカーも出していますから、価格やデザイン性、機能性で差別化を行ってマーケットで勝っていかないといけない。
どんな商品でもそうでしょう。
そこで、例えば、何の変哲もない加湿器に「鬼滅の刃(アニメ)」のキャラクターを描いて売り出すと、そのアニメファンに選んでもらえるという状況が生まれます。
ちなみに、鬼滅の刃の権利をもつ(ライセンサー)のはソニー出資100%のアニプレックス社。
鋼の錬金術師や劇場版シティーハンターなどメジャーなアニメの知的財産(プロパティー)も持っていますね。
これをライセンスビジネスと言いますが、知名度のあるブランドやキャラクターなどの知的財産を借りて商品を売れるようにするという方法もひとつ。
ただ、法律ががっつり絡んできますし、ライセンス料やロイヤリティー(売り上げに対する手数料)も発生するので、普通の製品を作るよりは資金も必要になります。
過去にブランドとコラボして商品を作って販売したことがありました。
こちらは小売(ネット販売)で知名度もありませんでしたが、ブランド効果は絶大で飛ぶように売れました。
もっとも、この時はライセンスとか契約とか、ややこしい話もロイヤリティーもなく「口約束」だったのでがっつり儲かりました。
当社「ブランドロゴ使っていいですか~」
ブランド側「いいよ~(^_^)ご自由に!」
こんなノリで行けてしまったんです。
思い返すと、なんとも羨ましい状況です。