例えば、「イタリアン・レストランを作る、経営する」という場合、関わる職業はかなり多いです。お店を作るまでは、内装工事、外装工事、電気関係、水道関係、ガス関係など、いろいろな職業の人が関わります。
お店が完成して運営の段階になると、料理人、ホールスタッフ、デシャップ(客席と厨房の間)、デザート担当など、お店の規模が大きければ大きいほど分業化されています。もちろん、一人でお店を回す場合は、一人で全部こなします。
そんなイメージで通販サイトも考えてもらうとわかりやすいかと思います。ひとつの通販サイトを、ひとりで運営する場合は、すべての仕事を一人でこなしますが、規模が大きくなると分業化されてきます。
制作に関しては、通販サイトのフロントページ、つまり、お客さんが閲覧する部分をデザインして制作するのが「Webデザイナー(ウェブ制作担当)。」です。簡単に言えば、「ホームページを作る人」です。
ここで注意したいのは、WebデザイナーとWebプログラマーの違いです。Webデザイナーは「コーディング」という作業を行います。具体的には、HTMLやCSSといったものを中心に扱います。これは非常に簡単で、ちょっと学べば学生でも作れるようになります。
一方、Webプログラマーは、プログラミングでシステムを構築するような仕事です。表に見えている部分ではなく裏側の仕組みの構築という感じです。これは、プログラミングは何ヶ月もしっかり勉強をした人でないとできません。「車のドライバー」と「自動車の整備士」くらいの差をイメージしても良いかも知れません。
「Web」のつく職業は、他にも、Webディレクター、Webプランナーなどがありますが、そういった職業の人は、通販サイトというより、Webサイト全般を企画したり作ったりする企業にいるイメージです。
通販の運営も、規模が大きくなれば分業化されます。Webデザイナーに始まり、受注担当、問い合わせ担当、出荷担当などです。
ある人が「企業AでWeb関係の仕事をしていました。」と言うので、こちらとしては、デザインや制作ができる人かと思ったら、「問い合わせ担当」でした。デザインや制作の知識はゼロで、問い合わせに特化した職業です。
通販サイトは、個人事業主や小規模な会社が多いので、制作、運営(受注や顧客対応、出荷)など、2、3人から10人程度で回している会社が多いようです。一人で何役もこなすのも普通です。バイヤーさん(仕入れ担当)が、ウェブデザイナーを兼ねていたり、受注担当が営業も兼ねていたり。
ひとつの職種に特化してスキルを身につけたい場合は、難易度の高いWebプログラマーなどを目指すと、その辺を専門にできる職につけると思います。Webプログラマーは不足しているらしいので、収入面もかなり良さそうです。逆に、簡単にスキルを身につけられるWebデザイナーは、目指してもらっても職はありません。(大学生向け記事)
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