買った記憶も読んだ記憶もなかったので手にとって読破!というほどボリューもなかったのですが、この本、めちゃくちゃ良いじゃないですか。ECサイト運営者のテキスト認定ですね。ドッグイヤーしまくりですよ。伝え方が9割のパート1は2013年に買ったようですが行方不明なので、とりあえずポチっと。
自分のECサイトに使うキャッチコピーや文章は、しっかり考えて作っているつもりが、この本を読んで、その自信もガタガタと崩れ落れおちました。できていると思っていたキャッチコピーは勘違いも甚だしく、全然落第点ですね・・・いや、クビですね。
この本は、「伝え方」に主眼を置いていて、「売れるキャッチコピー」というわけではありません。でも、十分に応用の効く内容です。
相手に「イエス」と言わせる、つまり、相手に動いてもらうためには「どのような伝え方をすればよいのか」について、7つの切り口で、その作り方を解説してくれています。
ECサイト運営者として、特に印象的だったのが「へんしんバイク(商品名)」のところです(各自検索)。「初めて」自転車に乗るための子供用のトレーニング自転車といった感じです。
最初のキャッチコピーは「特訓いらずで自転車に乗れる」だったそうです。それで売り出したところ、思ったような売上にならなかったのでキャッチコピーは「え!?30分で自転車デビュー!」に変更したそうです。
検索した方は気づいたと思いますが、ランディングページのファーストビューのクリエイティブ(バナー)に、でかでかと「30分で自転車デビュー」と書かれています。
販売者視点では「特訓なしですぐに自転車に乗れますよ。」というのが訴求点で、これで十分だと思ってします。でも、お母さん方の反応はいまひとつだったわけです。目標の半分も行かなかったとか。
このキャッチコピーは、著者の提唱するサブライズ法で作られています。「え!?」という部分と、最後の「!」マークです。さらに、本書では触れられていませんが、「30分」というのはナンバー法です。
さらに、この「デビュー」の言い換えも秀逸です。心理学で言うところのフレーミング効果です。「すぐに乗れますよ」を「30分でデビュー」と、華々しさを感じるポジティブな言い方に変えたわけです。
いぁ~~~~脱帽です。著者の指南のもと開発者が自身で考えだしたとのこと。素晴らしいキャッチですよね。
本書でのキーワードのひとつが「自分の頭の中をコトバにしない。相手の頭の中を想像する」です。
「特訓無しですぐに自転車に乗れますよ。」は完全に販売者の頭の中のコトバです。でも、変更後は、「うちの子、自転車30分でデビューしたのよ。ほほほ。」とお母さんの頭の中です。