「この製品のターゲットは男性」という考え方でいけた時代もあったようですが、男性にもいろいろあるので、もっと細かく考える必要があるようです。マーケティングの専門用語では「市場の細分化」にあたります。
「アメリカ発のスゴイ脱毛器を仕入れた。」という場合。
脱毛したい人、つまり、ターゲットは「美を意識する女性」と考えたのでは広すぎ。マーケティングの現場では、もっと細かく設定しようとします。
例えば、脱毛といえば、(A)脱毛サロンに行く人にいれば、(B)病院の強力なレーザー脱毛器で一気にやってしまい人、(C)自宅でこっそりセルフ脱毛をしたい人、(D)美を考えると脱毛したほうが良いけど興味がない人、最後に(E)脱毛する必要のない人。これくらい分けるのは普通でしょう。
今回の例は脱毛器なので、「(C)自宅でこっそりセルフ脱毛したい人」というのは確定ですが、これを更に細かく分けたりします。例えば、年齢や所得、家族構成など。20代なのか50代なのか。主婦なのかOLなのか。家族と同居なのか一人暮らしなのか。
そのような事を詰めて行くと、結果的には「ペルソナ・マーケティング」に至りそうです。
ペルソナマーケティングは、需要や市場をとことんまで細かく分けて、最終的に一人の人物像を想定します(自己流解釈)。
例えば、東京都に在住の27代のOLヒトミさん彼氏なし。一人暮らしで収入は500万ほど。生活にはゆとりがある。脱毛は興味があるけど、脱毛サロンや病院に行く勇気はない。「自宅でマイペースで脱毛したい。」そんなヒトミさんを、イラストや写真を使って視覚化までしてしまいます。
そういった具体的人物像を作り上げて、彼女のニーズを満たすように商品やサービスを設計していくのがペルソナ・マーケティングというわけです。
昔は、ざっくり漠然とターゲットを想定していても勝手に売れた時代もあったのかもしれませんが、趣味趣向の多様化、価値観の多様化で、消費者のニーズも細かく分かれてきているようです。
で、問題は、そこまで細分化した市場を狙って、商品やサービスを投入して「成り立つか」というところです。細かい市場は間違いなく存在しますが、そこを目標にして参入。結果、成り立てばビジネスは成功で、成り立たなければ失敗、ということになります。
※イラスト利用
free-illust.seesaa.net/article/98351617.html
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