ウェブサイトの写真、画像、テキスト(文字情報)は、誰でも簡単にコピペできます。
テレビ番組の画面のキャプチャーや動画のダウンロードさえ簡単にできるのがインターネットの世界。
自分のパソコン内だけで楽しむ分には、誰にも気づかれないので著作権侵害の問題にはなりません。
ECサイトを運営する人はコピペする場合は、細心の注意が必要です。
ECサイト運営者が、必ず理解していないといけないコンプライアンスのお話。
フリー素材以外、全部著作権があると思え
無料写真素材サイトの素材以外、メーカーだろうが、イラストレーターだろうが、ウェブ上に公開されている画像には著作権があります。
本人が主張していようがいまいが自動的に著作権がついてます。
それにも関わらず、意識の低いやつらは勝手にダウンロードして、自社のネットショップの画像として使ったり、ひどい場合は、商品パッケージまでに使っています。
悪気なくても、最悪捕まりますよ。
実際、2021年5月、テレビ番組から女性スポーツ選手の写真と取ってウェブ上に公開していた男が逮捕されました。(参考:https://mainichi.jp/articles/20210511/k00/00m/040/008000c)
もしくは、損害賠償の請求。
シャネルのロゴを勝手に使って、どこかのキャバクラかなにかが摘発を受けたニュースもありました。(これは商標法違反ですが。)
当店も、他店に写真を使われまくっていますが、もし訴えたら全部アウト。
損害賠償を請求できます。
数十万円から数百万円取れるでしょう。
でも、やらないのは、そんなネガティブなことに時間を使いたくないから。
もう、勝手に使えやボケ。という感じです。
「エディトリアル」←注意
例えば、無料写真素材サイトの「Pixabay」。
「商用利用無料。帰属表示は必要ありません」という表示があるものは、すべて自由に使うことができます。
しかし、中には「エディトリアル使用のみ」といった表記もあります。
これはニュースメディアや「非商業的使用」という制限があります。
つまり、商用のECサイトはもちろん、アフィリエイターやブロガーのサイトでは使ってはいけないということです。
このようにネット上のデータには、完全フリーの素材から条件付きフリーや完全有料など、素材によって使用条件が変わってくるので、しっかり確認する必要があります。
ガチで30万円の損害賠償をされた事例
あるネットショップが無断使用の期間分の使用料ということで、写真素材サイトから損害賠償を受けた例があります。
ウェブ制作の担当者が、うっかり有料の写真をコピペして使っていたのです。
ある日突然、次のようなメールが届きます。
御社サイト内のページ「http://hogehoge.ac.jp/good/abc123.html」で使用されているファイル名「abc.jpg」の画像について御社の購入記録が確認できません。
大変失礼かとは存じますが、もし無断で使用されている場合は使用料の支払いが必要ですので、いつからご利用かご連絡お願いいたします。
よくできた文章で「御社のサイトは著作権侵害をしているので損賠賠償を請求します。」ということを遠回しに言っているわけです。
最終的に30万円という使用料を支払ったのです。
たかが写真1枚に30万円です。
悪意があろうがなかろうが、著作権侵害は事実。
言い訳することすらできません。
なぜ無断使用がバレるのか
なぜ写真や画像の無断使用がバレるのか。
たまたま人の目で発見する場合もありますが、大手サイトはクローラー的なものをつあっています。
ネット上を自動で巡回して、写真を使っているサイトを発見するプログラムです。
膨大な量のネット情報を人の力で探すのは、限界がありますからね。
AIを投入して、水面下で画像の無断使用を発見できるわけです。
クローラーは目に見えないので、自分のネットショップにそんなものがアクセスして、チェックされているなんて夢にも思わないでしょう。
メーカーの商品画像は取りホーダイ
家電卸のコスモスベリーズから仕入れて家電を販売していた時期がありました。
パナソニックやシャープなどの家電を販売するわけですが、商品画像はメーカーサイトから取りホーダイでした。
もちろん、全部著作権付きです。
でも、販売してくれる人に「画像を使うな。」というのも変な話ですよね。
そんなわけで、家電販売の場合は、メーカーの写真が画像は転載しホーダイでした。
ちなみに、ネット卸のトップセラーもメーカー側が写真を用意して、無料で使いホーダイですね。
当店もオリジナル商品売ってもらう場合は、著作権うんぬん、細かいことは言うわけもないですね。
自社サイトの素材を守る方法
逆に、自社ネットショップで使っている写真や各種イラスト画像などを守る方法。
それは、ウォーターマーク(透かし)です。
これさえつけておけば、コピーは簡単にできますが、使いづらいので強力な抑止力になります。
下のような感じです。
「ネットショップ屋」でないネットショップがこの画像を使っていたら、「当店は著作権法違反しています。」と言っているようなものです。
よほど頭が悪い人間で無い限り使わないでしょう。
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