歳が歳なんで、そろそろ南国に移住しようか考え始めています。
まあ、歳は関係ないですけどね。
今の自宅を賃貸かBnBに出して地方移住。
最近は30代の知人も、「開業率全国NO.1」のあの県への移住を考えているって言ってました。
「いいよね~おれもそこ、移住したいわ。」なんて盛り上がりました。
さて、地方で起業。
ちょっとしたブームというか、それを目指している人も増えてきているようですが、必ず失敗します。
ちゃんと勉強して、考えて、行動しないと。
確かにIT系なら間違いないが
IT系のビジネスなら、基本、場所は関係なくなります。
フリーランスならホームページ作成だの、イラストレーターだの、ライターだの。
ただし、これは「地方で起業」と言うより「ネット系の起業」ですね。
「地方」は全然関係ない。
ビジネスの基盤を持ったうえで、「生活拠点をどこに置くか?」という選択の問題です。移住ですね。
もちろん、「地方のユーザーを対象にIT系サービスを提供する。」と言う場合は、その地方での起業にはなります。
「地方に拠点を置いてデザイン会社を経営する。」というのも地方ありきの起業。
ただ、ウェブデザインやイラスト、ライターなど、「今からビジネスを作って、場所関係なく仕事ができるレベル」になるために、どれくらい時間や労力がかかるかわかりますか?
何を勉強し、どんなスキルを身に着ければ良いか。
わかっている人はすでにやっているけど、興味のある段階で「それ」がわからないと、一生「起業したい。」で終わります。
これと言って、得意なジャンルやアイデアを持っていない人は、起業なんてやめたほうが良い。
必ず失敗します。
地方の商圏で飲食店開業
地方に移住して、その商圏をターゲットにしてビジネスを展開する起業。
わかりやすい例としてはラーメン屋などの飲食店。
こんな言い方すると、怒られるかもしれませんが、ラーメン屋に限らず、飲食店全体で都会はレベルが高く地方は低い。
味もサービスも。
ただ、都会に比べてレベルの低い店が多い地方では、それがスタンダードなので、普段利用する人は「レベルが低い」とは、まったく感じていないですよね。
「そんなものだ。」と思っている。
でも、その地域のスタンダードを超えるような味やサービスが入ってくると、一気に事情が変わります。
黒船来航的な感じ。
特に地方は口コミの伝播力がスゴイんです。
「あの店おいしいよ。」が、どんどん広がって気が付けば断トツの人気店に。
そういったパターンで繁盛しているお店ってけっこうあります。
じゃ、「それが簡単にできるか?」というと否。
経験ない人は妄想でイロイロ考えると思いますが、空想と現実の乖離はハンパないですよ。
どれだけ大変か。
残りの人生全部を投資するくらいの覚悟を決めていないと必ず挫折します。
地方に人を呼び込むビジネス
今度は、海や山など地方ならではのリソースを使って人を呼び込むビジネスもありますね。
山で何かエンターテインメント的なサービスを始める。
ターゲットは地方の商圏だけではなく、都会はもちろん海外からも。
群馬とか徳島とかラフティングが人気のスポットがあるように、その地域に行かないとできないアクティビティー。
ラフティングなどは、もはや参入の余地はないでしょうけど。
新しいジャンルを切り開くと、間違いなく成功するでしょう。
でも、そのためにはリサーチ。
将来的に住みたい地域にしょっちゅう通って足で情報収集しないと始まらないです。
そんな時間ありますか?
ある人はやれば良いと思いますが、「片手間で・・・」なんて人は絶対に無理。
「ネット販売で起業」なんてのは、「お湯を入れて3分」レベルのイージーな起業です。
そんなことを「起業」と言っては、ガチで起業している人に怒られそうです。
物理的移動や行動が伴うような起業は、3分どころか、最低限3年くらいの長期スパンで計画して行動しないと必ず失敗します。
漁業や農業
一次産業の農業や漁業に興味がある人も多いと思います。
個人的にも農業は注目しています。
が、どちらも現場で働くには「体力」が基本です。
当たり前話ですけどね・・・
「知力はいらない。」と言うワケじゃないですが、まず体力が第一条件。
オフィスワーク9時5時勤務で疲れるような体力だと、農業や漁業はそもそも無理。
「月金フルタイムで働くと、土日はずっと寝ている。」
そんな人も起業向けの体力ポテンシャルはゼロ。
体力仕事はあきらめましょう。
あるいは、体力をつけるか。
それでも、どうしても興味がある場合は体験に行くと良いですね。
体験でやる分には楽しいけど、仕事にするのはどうか。
現場の過酷さを身を持って体験すると、もしかすると、「都会でお勤めするほうがはるかに楽な選択」ということに気づくかもしれません。
「移住はしない。」という結論に至るかも。
生半可な気持ちではやめておこう。
地方起業に興味はある人は、農林水産省のやっている起業促進プラットフォームの「INACOME(イナカム)」などチェックしてみると良いでしょう。
たくさん事例が出てますよ。
地方の悲惨な現状と未来
地方と言ってもいろいろ。
私自身も地方出身なので年に何度かは、旅行も含め数カ所の地方に滞在します。
人口5万人以上の街などは、わりと元気があって若者もそれなりにいる。
でも、人口2万人を切るような街は、空き家や廃墟が目立ってきて老人だらけ。
過疎地でも何か起業のアイデアはあるでしょうが、やっぱ人口が多いところのほうがやりやすいのは間違いないでしょう。
都会出身の人は、あまり地方の現状を知らないかもしれません。
もし、本当に地方に興味があるなら1年くらいは住んで見るのが良いですね。
これだけネットが普及していても、なぜか地方は何に関しても遅れています。
おそらくテレビを情報源にする老人が多いからでしょう。
コロナで騒ぎでも、都会からの宿泊客を怖がって断られていましたからね。
尾道の餃子屋とホリエモンのバトルも記憶に新しいと思います。(参考:ネット炎上事件に学ぶ起承転結の組み立て方)
確実に当たる地方起業
厳密には地方起業ではないんですが、すでにある企業を買い取るという方法があります。
高齢化で跡継ぎがいない、しかしながら、業績は好調な企業。
いわゆるM&Aとか事業承継とかのジャンルになりますが、それもおもしろいと思います。
というのも、地方は情報やIT化が遅れています。
わかりやすい例で言えば、東京の企業はネット発注が当たり前だけど、地方に行くといまだにFAXや電話が業務の中心。」といった感じです。
そこへ東京レベルの情報とIT技術を持ち込めば、地方の企業は一気にブラッシュアップできます。
もちろん、そうすることで企業価値もあがりますし収益性も良くなります。
もちろん、そこまでやるには、自分の時間や体力を全部使うくらいのエネルギーがないと無理ですけど・・・
新規で地方起業する以外、そういったビジネスのパターンもあるので、ご参考まで。
シャッター通り復活!地方再生の成功事例に学ぶ
youtubeを見ていたら、地方で新規事業を興して成功している事例を発見しました。
場所は新潟県市中央区にある、とある地区。
かつては栄えた商店街が、お馴染みのシャッター通りになっていたのを見事再生してしまったという成功例です。
ただ、いきなり結論ですが、シャッター通り再生の立役者は地元の人なんですよね・・・・
「Iターン的な、よその人間がやってきて再生した。」って話ではない。
なので地方の起業パターンとしては再現性はないというところは注意が必要です。
また、新潟市は人口80万人と、あわや政令指定都市です。
これだけの人口がいれば、そこそこのビジネスが成り立ちます。
人口減の日本ではありますが、やはり、ビジネスをするには「人口」が決め手になりそうですね。
参考:https://www.youtube.com/watch?v=c6I52PLIOaw