通販システムのショップサーブでネット販売を始めたけど売れない。
ショップサーブが悪いの?
最近は、個人の副業や中小企業の通販ショップはShopifyを使うケースが増えてきました。
私も2店舗で使っています。
そこで、「Shopifyでお店出したけど売れない。Shopifyは売れないの?」と思う人がいるようです。
これ、頭の中で「思う」ぶんにはいいけど人に言っちゃダメですよ。
バカ丸出しですから。
道具のせいにするのはナシで
まず、最初に1つだけはっきりしていることがあります。
それは、Shopifyは通販システムという道具です。
ネット上でモノや情報を販売するためのツールです。
ゴルフボールがまっすぐ飛ばないのは、ゴルフクラブ(道具)には責任ないですよね?
「売れる売れない」についてはShopifyというツールは、ほぼ関係ないのです。
フリマアプリのメルカリに不用品を1円で出品して売れなかった場合、メルカリのせいでしょうか?
化粧しまくっても可愛くならないのは化粧品に原因があるのでしょうか?
Shopifyは、世界で一番使われているネット通販をするためのツールです。
アマゾンキラーと言われるほど強力なツールです。
月商10億円を売りさばくネットショップもあれば、まだ1円も売り上げてないお店もあります。
売り上げが作れない理由はツール以外にあるのは、はっきりしています。
売れない90%の理由
Shopifyを正しく設定、商品も掲載していることが前提です。
「売れない。」という場合、原因の9割以上は「十分な見込み客を集められていない。」という一言につきます。
以下の画像は、別件でコンサル依頼があったShopifyを利用する店舗さんものです。
ショッピファイの管理画面内の「ストア分析」のところのキャプチャーです。
このお店の、この日の訪問者数は33人で、注文数は1件(リピーター)、売り上げは5000円ほどです。
たった33人の訪問者で1件の注文が入るのは、めちゃくちゃ売れている部類にはいります。
このお店さんは、コロナ騒ぎをきっかけに通販を始めた飲食店なのです。
来店したお客さんやSNSでネットショップを告知しているだけなので、33人の内訳は、来店歴のある人かSNSのフォロワーが中心です。
つまり、お店に興味・関心がある見込み客です。
ネットショップの訪問者数自体は少ないですが、見込み客の割合はほぼ100%と言えます。
逆に、「訪問者数が100人も200人もあるのに、いっこうに売れない。」
そんな場合は、そもそも見込み客が来ていない可能性が高いです。
「売れない。」と思うときは、ストア分析を見てどこに原因があるか探るのが第一です。
3%売れたらボロ儲け
分析の目安を書いておきます。
見込み客が100人来て、そのうち3人のお客さんが商品を購入。
購入率3%です。
3%以上は、めちゃくちゃ売れている割合です。
ですから、「うちは1日平均10人しか訪問がない。3人しか買わない。売れない・・・。」
これはトンデモない話で、購入率は超繁盛店です。
1000人まで見込み客を増やせば30件の注文が入る計算になりますから、あとは、見込み客をひたすら増やせば、売り上げはみるみる上がります。
ちなみに、私の会社でもECサイトを運営していますが、購入率は2%ほどです。
有料の広告やブログやSNSなど、様々な集客ツールを使っているので、純粋な見込み客のほか、相当な数の冷やかし客(見てるだけぇ~の客)も入っているからです。
ちなみに、この購入率のことを業界用語ではコンバージョン率や転換率と言います。
3%は優秀ですが、5%や10%、それ以上のケースもあります。
無料のSNSなどからの訪問が多い場合、転換率は下がって1%ということもありますが、この場合、決して悪い数字とは言えません。
無料の冷やかし客の訪問数で、見込み客の割合の純度が下がっているからです。
使い方がうまいと売り上げ激増
Shopifyもショップサーブも、さまざまな機能があります。
例えば、ショップサーブのメルマガシステム「Eストアークエリー」。
顧客のランク(購入頻度や購入金額)別に、異なる内容のメルマガ(ステップメール)を送れる仕組み。
新規ショップには、何の役にもたたないけど、リピート商材で、かつ、ある程度の顧客数を抱える企業にとっては超お宝。
メルマガを出すだけで売り上げがどんどん上がっていきます。
ツールの使い方の正解例です。
また、ShopifyにはMA(マーケティング・オートメーション)機能があります。
例えば、カゴ落ち防止機能。
商品をかごに入れたけど、途中でカートを離れた人に自動でメールを送信する機能など。
これで注文が激増するわけではないけど、失注を最小限にとどめる策にはなる。
このように、「ツールはどのように使うか。」というだけの話。
まともに使えてもないのに、ツールのせいにするのは小学生までにしましょう。
Shopify成功事例
以前このブログで、Shopifyの成功例としてミウラタクヤ商店さんや山西牧場さんを取り上げてみました。
まだまだありますよ。
例えば、 Minimal -Bean to Bar Chocolate (ミニマル・チョコ)さん。
こちらは東京に実店舗を持って販売するクラフトチョコ専門店さん。
実店舗で成功しているのはもちろん、ネット販売も、とてもうまく運営されています。
このお店さんの場合、「ツールを上手に使っている。」というのもありますが、Shopifyをチョイスしたところがセンスが良いですね。
なぜなら、他の通販システムと違って、変にデザインする必要はなく、きれいな写真さえ用意すればおしゃれなネットショップができあがりますからね。
もし、ミニマルさんが、もし、他の通販ツールを選んでいたら、ダサダサになってブランド価値はあまり上がらなかったかもしれません。
「ツールをどのように使うか。」というのも大事ですが、「どのツールを選ぶか。」、「どのツールが自社に最適なのか?」という選択も成否にかかわります。
ちゃんと運営できているか?
「売れない」と嘆く人の大半は、お店を作っただけで何もしていない人が多いです。
6か月に1件くらいしか注文が入らないお店さん(Shopify利用)を知っていますが、運営らしきことは何もしていない。
作ってはいおしまい。
このようなパターンにおちいってないでしょうか。
自動車に乗っても、「アクセルを踏まないと動かない。」という例えどおり。
ネットショップも作ったならアクセルを踏む。
作ってそのままだと「観賞用ECサイト」です。
眺めて萌えるのが目的ならそれも良いでしょう。
アクセルを踏む=広告・宣伝・告知(有料無料問わず)
しっかり、告知していますでしょうか?
飲食店なら、インスタやツイッター、フェイスブック、グーグルビジネスなど、無料のツールを使えば、いくらでも告知手段があります。
網羅していますか?
それぞれしっかり使う
SNSをはじめ、広告など各種告知手段もある意味ツールです。
どのツールをどのように使うかによって結果が全然違ってきます。
女性のファッション雑誌に介護用品の広告なんて出ていません。
輸入車情報のサイトに、女性用脱毛サービスの広告もあり得ない。
と言う感じで、広告も適材適所。
とにかく情報を発信しないことには誰も気づいてくれません。
特別な想いがあって商品を販売しているなら、ブログやnoteで、どんどんその想いや商品に関する情報を発信します。
ユーザーに役に立つような独自のコンテンツを積み重ねているかどうか。
ネット通販は日本に入ってきて20年以上になりますが、通販で売り上げるための基本が、この情報発信です。
ネット情報は日々膨れ上がっていますから、できるだけ多くの情報を発信することが大事になってきます。
ちなみに、Shopify成功事例の山西農園さんの場合は、noteを活用しているそうです。
とても上手な使い方だと思います。
インスタやFB、ツイッターのほうが適切な場合もありますから、お客さんの層などを考慮して選ぶのが良いでしょう。
売れない原因がShopifyの設定
ごくごくまれなケースだとは思いますが、設定まわりでミスっているケースもあります。
例えば、顧客の年齢層がわりと高めで50代~70代。
それなのに決済方法にクレジットカードしか用意していない。
今でこそ、高齢者もスマホを使いこなしPaypayなどの電子決済も使っている人も増えてきました。
でも、まだまだ多いのが現金派。
つまり、「代金引換の決済を用意していなかった。」というようなケース。
「ネット上でクレジットカードを使うのは怖い。」
そんな人が100人訪問して、決済方法にクレジットカードやPaypayしかなかったら購入をやめてもおかしくないです。
自社あるいは自店の顧客層の性質をしっかり見極めて、最適な決済方法を用意するのがベストです。
SEOはbaseより断然良い
まだ2店舗でしか運営していないので何とも言えない部分はありますが、SEOに関してはbase(ベイス)よりはいい感じです。
おそらくコーディングもしっかり考えられて組まれているのでしょう。
クライアントさんの1店舗は、店主がアナログな中年で「SEOって何?」というレベルです。
だから、SEO対策など一切できません。
にもかからわず、出店してから2、3ヶ月目当たりからは注文が入るようになりました。
知り合いの飲食店がbase(ベイス)で通販をやっていますが、店舗利用のお客さんの購入だけで主要キーワードでは検索ランキングは圏外です。
あくまで肌感覚なので「ご参考まで」という話です。