「ビジネスをやっているならホームページを作りましょう。インターネットを見ている人からの注文や問い合わせがありますよ。営業マンを月額たった3,000円で雇うくらいのメリットがありますよ。」
という触れ込みで、ホームページ制作がブームになったのが2000年頃です。
今から20年前。当時生まれた子は成人を迎えていますね。当たり前ですが。
当時は、ホームページに必要情報を乗せるだけ、それだけで「すごい」ことだったんです。
「えっ!もうホームページ持ってるの!?スゴーイ。」みたいな。
今なら「え!?北極行ってきたの!?スゴーイ。」というくらい、わりとレアなことでした。
そして、制作業者側は「とりあえず(何でも)作れば」金になった時代です。
それなりのホームページであれば、それだけで10万にも50万、あるいは300万などにもなりました。堀の衛の門なんかも、最初は、この事業からですね。
なんじゃーこりゃ!?びっくりしてハゲた。
知人が個人事業主として起業。「知り合いにホームページを作ってもらったので見てほしい。」というLINEメッセージが来ました。
ちょうどパソコンのLINE受信したので、そのままURLをクリックしてパソコン版を拝見。
いきなりびっくりです。「ちゃんとヒアリングしたのか?」と思えるような、彼の事業とミスマッチのデザイン。
彼は「個人をウリ」にしたビジネスなんですが、ウェブサイトは、まるでコーポレートサイト(冷たい感じ・企業感)です。
個人間(親身、温かみ的な雰囲気)ゼロ。
これはイケてないな・・・
レスポンシブWEBデザイン
「トンチンカン・デザインのウェブサイトだな。まさかスマホ非対応とか、そんなことがあれば、すぐに彼を救済しなければ・・・」と思いましたが、そこはちゃんとやっていました。
ハンバーガーメニューを右上に設置して、スマホでもストレスなくみられるデザインに仕上がっていました。
そこはOK。
でも、デザインは残念。
「知り合いだから」という理由で頼むとこーいう失敗をする「あるある」です。
ま、選んだ側にも責任はあるとは思いますけどね。
オワタと思ったのはコレ
我慢しきれず、「その業者、すぐやめたほうが良いよ。」とアドバイスをすることになったのが、お客様の声の表示方法。いわゆるレビューですね。
アマゾンでもお馴染みですが、「レビュー」はお客様の購入の決め手になる、大きな要因のひとつです。
アマゾンなら☆の数やコメント、写真などが投稿されていていますが、それで全然参考になります。でも、それはアマゾンだから!
ところが、この業者、個人サイトの客の声に関しては、テキストデータを羅列するだけで、おわり。
こんなイメージです。
これ、ダメでしょう。なんじゃ?これですよね。
「個人」が売りのビジネスの、しかも、個人のお客様の声ですよ。こんな無機質で冷たい感じのテキストデータまんまの表示って、いまどきあり得ないです。
何十年前の話ですか?って感じです。
個人サイトだからできる顧客の声の演出
アマゾンレビューはテキストデータと評価の☆の数、写真など。
これを個人サイトに、そのまま取り入れても貧弱すぎる。そもそも、声の数も限られているので、そこは最大限演出しない手はないわけです。
例えば、画像を使って、手書きフォント風のレビューや手紙風にしたり、A様、B様式を、ちゃんと本名で表示したり。地域名もしっかり入れたいですね。
効果てきめんなのは顔写真入りで声です。それができないならイラストなんかで代用したいところです。
上記のような、「作るだけ」しかできない業者は即切って、「魅せる」方法を知っている業者に代えるべきですね。
という話をしました。
ま、言うだけで当社でやるわけではないですけどね。アドバイスするだけして、無責任っちゃ~無責任ですが。
失敗しないチェックポイント5
さて、制作業者選びで失敗しないためのチェックポイント5つをまとめてみました。
制作事例が公開されているか
ホームページ制作業者なら、自社のホームページを持っているのは当然です。それがなければアウトです。
そして、「多数の」制作事例が公開されているかをチェックします。さらに、業種にあった配色やデザイン、雰囲気などで作られているかを見ます。
制作業者にも「クセ」のようなものがあって、個人だろうが企業だろうが、同じようなデザインになっている場合があります。
そのような場合は、いくら意向を伝えても、表現できない可能性があります。業者の引き出しの問題ですね。
スマホ中心か?
後悔されているホームページ全部がスマホサイトに対応しているかどうか。パソコン用しかない場合は、例えお客さんの要望であっても手抜きを言わざるを得ません。
また、大きさに制限のあるスマホ画面で、必要な情報にスムーズにたどり着ける設計になっているかどうか。
例えば、病院のサイトなどがあれば、患者の気持ちになってスマホページをチェックしています。
「診療時間や休みはいつなのかな?」と思ったときに、その情報に一瞬でたどり着けるような仕組みになっているか。
料金設定複雑かシンプルか
文章の書き替え「1000円」、画像ひとつ変更するのに「3000円」など、やたら料金設定がある場合は、NGとは言いませんが、作ってもらった後に、変更がある度にお金がかかってしまいます。
「月額いくらで何回でも更新可」くらいの親切な内容になっていれば、話は聞いてみても良いと思います。
と言うのも、そういった料金体系にしていても、制作業者の許容量を超えるような変更があると、あからさまに嫌がったりしますので。
専門性はどうなのか
「以前はホームページを作っていたが、それだけでは食っていけないので、他のメニューを追加した。」なんて業者もたくさんいます。
例えていうなら、「イタリアンレストランを始めたけど、イタリアンだけではやっていけないので「うどん」や「お好み焼き」をメニューにくわえてイタリアン居酒屋にしてみた。」的な感じです。
そうなると、イタリアンの専門性は弱まりますので、客として頼む場合も若干不安になるかと思います。
要するに、何でも屋的な業者は、仕事のクオリティーが弱い場合があるので注意です。
徹底的に専門性を磨いている業者ならばっちりです。
さらに付け加えるなら、ホームページをどうこうするという話以外に、「いかにお客さんを集めるか?」とか、「いかに売り上げを上げるか?」という観点で、ヒアリングしてくる業者さんは本物に近いと言えます。
上記の例のように「お客様の声」をどのように魅せましょうか?など、そういった視点を持っているのはGOODです。
会って打ち合わせできるのか
ホームページ制作業者は、言ってみればIT系の専門家です。
「依頼はメールのみ。」なんて場合もあります。ネット通販も同じで、電話注文や訪問を受けない。」ということも多々あります。
でも、「ホームページを業者に依頼したい。」という人は、どちらかというとIT系は苦手なことが多いです。
そういった人は、やはり面談できてこそ安心しますから、そのようなオフラインで会って打ち合わせができるメニューを用意しているかどうか?もチェックポイントです。
あれば、かなり親切な業者と言えます。