ECを始めて20年になろうかという2021年。
現在は、ショップサーブやモール店などでECサイトを運営中。
当時は「EC」とは言わず、オンランショップやウェビショップ、あるいは「電脳商店」などとも呼ばれていました。
当時は、何かにつけて「紙」を使っていて、一時は、電子レンジほどの大きさのカラーレーザープリンタを導入したこともありました。
EC業界は、デジタル化の先頭を行っているようなものなので、現在は、紙はほとんど使わないレベルになりました。
バカでかい複合機や、古風なFAX機は、もはやオフィス内にあるEC事業者も減ってきていますね。
ところが、それはオフィス内に限ったこと。
マーケティングの戦術では、かなりの量の紙を使っています。
では、どのように使っているか。礼をいくつか紹介します。
ミニ通販チラシ
通販雑誌「通販生活」や「ディノス」のような分厚いカタログは、コストがかかりすぎるので作ることはないです。
でも、一度購入してくれたお客さんには、お礼の意味も込めて、数部がセットになった「紙」のダイレクトメールを送ります。
例えば、1セット制作に100円、郵送費で180円(ゆうメール等)、合計280円。
Eメールで送れば0円で済むけど、あえて紙で送るのは、「見てもらえる確率が高い。」というのが最大の理由です。
リピートモデルでは、2回目、3回目とリピートしてもらえることが前提なので、この程度のコストは、当たり前に使います。
季節のハガキ
意外にやっているところが少ないのが、季節のハガキ。
毎月ミニカタログなどを送りつけると、売り込み臭が匂ってきますから、あまり、そういった匂いを出したくない時に効果的です。
季節のハガキの代表例は、年賀状ですね。1通あたり60円ほどなので出さないのはもったいないですね。
「年賀状が間に合わなかった!」なんて時は、「寒中見舞い」という手段があります。
寒中お見舞い申し上げます
寒い日が続いておりますが、
いかがお過ごしでしょうか。
(例)こちも厳しい寒さが続いていて
コタツからなかなか出られない日々です。
(例)昨年、発売した新デザインのコタツぶとん
も完売して、スタッフみんなゆっくり正月を
過ごせたようです。
余寒がまだまだ続きそうです、
お身体、どうぞご自愛ください。
「寒うございますが、お身体は大丈夫ですか?」と相手を気遣う日本文化のコミュニケーションのひとつですね。
立春の2月4日までに届くように出せば、問題なさそうです。
それを過ぎたら「余寒見舞い」という裏ワザもあります。
夏は「暑中見舞い」と「残暑見舞い」と続きます。
2ヶ月に1度くらいの頻度で出す感じですね。
紙媒体もコンテンツが9割
商品のリストの載ったチラシだけを送ってくる事業者は、リピート率も低く流出も多くなります。
なぜなら、人は売り込まれたくないから。大原則ですから、売り込みだけをする企業はどんどん淘汰されてしまいます。
これも今に始まったことではないですが、「チラシ」+「コンテンツ」。
昔は「ニュースレター」と一言で片付けられていましたが、「読みたくなる」「読んで意味のある」コンテンツを一緒にお届けする手法。
ブログで書いているような内容を紙に印刷して、チラシと一緒にダイレクトメールの封筒に同梱します。
ネットのブログだと、葉書のように季節を強く意識することはないですが、紙媒体の場合は、年間を通じて、ポピュラーなイベントに即したコンテンツにするのが一般的です。
お正月に始まり、バレンタインデー、雛祭り、卒業や入学、梅雨、海開き、夏休み、お盆、新学期スタート、お彼岸、ハロウィーン、食欲やスポーツの秋・・・
毎月必ず、こじつけ可能なイベントがあるので、コンテンツ作成には困らないでしょう。
「毎月」という頻度が適切でない場合は、春夏秋冬や四半期のペースなどでも良いですね。
紙もデジタルで処理する時代
当店も昔は自社内でプリンターを使って印刷していた時期もありましたが、今は、全部ネットで完結します。
(1)パソコンで原稿を作る。
(2)業者にデータを入稿
これだけで、業者側で印刷と郵送の代行もやってくれます。(ラクスルなどが業界では最大手でしょうか。)
ハガキや新聞の折り込みチラシも同じ流れです。
なので、ダイレクトメール1万部がどさっとオフィスに届いて、パートさんが「宛名書きをする」なんてのは、もはや昭和式です。
EC業界では常識ですが、周りのアナログなメーカーさんは、未だに手作業のところも見かけます。
こんな便利なサービスがあるのを知らないのは、すごく損をしていますよね。
ま、「知らぬが仏」ということですね。
ちなみ、紙媒体を使った戦術が使えるのは、生まれで言うと1980年代まででしょうか。
90年生まれや平成生まれは、日本伝統の神文化に疎くなっていますからね。
固定電話もないし、郵便物をほとんど見ない人もいます。
新聞や雑誌など廃刊が増えてきていますが、団塊ジュニアがこの世から消えるまで、40年以上!?は、紙媒体、意外にも使えるかもしれませんね。
アナログ・シェア争いにもぬかりなく!
「デジタル・シェルフ」と言う言葉があります。シェルフは「棚」の意味。
スーパーの加工品売り場の棚では、各メーカーの熾烈な!?シェア合戦が行われています。
お菓子コーナーでも、醤油やタレコーナーでも、シェアの多いメーカーとマイナーなメーカーに分かれます。
EC業界でも、各ジャンルの棚(デジタル・シェルフ)のスペースシェアをいかに奪っていくか、と言うことが今の流れです。
もちろん、ネット上では、実際に棚があるわけではなく、見込み客や顧客との「接点」という意味での象徴ということです。
前置きが長くなりましたが、実は、郵便受け内のシェア争いや、新聞折り込みチラシ(当日)でのシェア争いもあります。
目立たない、あるいは、いかにも売り込み。
経験ある人も多いと思いますが、いかにも不必要なイメージのハガキや封書、ダイレクトメールはゴミ箱行きです。
だから、「手にとって開封してもらう」という部分でのシェア争いがあリます。
やたら大きいハガキや、粗品のペンを入れた封筒など、開封シェアを手に入れようと、皆さん色々試行錯誤開いています。