メーカーとはモノづくりをする企業ですが、これまでは、モノを作るだけで、あとは問屋や小売業まかせでやっていけてました。
今でも、そのようなメーカーが多数存在します。
でも、問屋も小売業も販売力がないので「作るだけでは売れない。」ということに気づき始めているケースも多いようです。
そんなときの選択はメーカーの消費者への直売。専門用語で言うなら「D2C」。つまり、ダイレクト・トゥ・カスタマー。
これが今一番ホットな流れですし、この流れは止められないでしょう。そして、この流れに乗れないメーカーはジリ貧となり、問屋や小売店と一緒に消滅することになります。
問屋は消滅ビジネス
当店の業界でも問屋は未だ存在します。普通に考えるとまったく必要性のない存在です。
なぜなら、問屋を通さなくてもメーカーに直接注文ができるから。
それでも、いまだに残っているのは問屋の顧客がアナログだから。ネットで仕入れたら済むのにわざわざ倉庫まで買いに行く。注文は手書きFAX。
このようなアナログな高齢者の経営する小売店顧客がいるから、かろうじて残っているだけです。
また、メーカー側も「長年の付き合いがあるから。」とか言うたけの理由で、つながっている。風前の灯(ともしび)です。
高齢者の経営する小売店は、事業継承も難しく、ほとんどが廃業の道を選びます。
つまり、アナログな顧客を多数抱える問屋は、多数の時限爆弾を抱えているのと同じことになります。
そして、時限爆弾の問屋を抱えているメーカーも被害を被ることになります。
メーカーの本音
メーカーさんたちは、本当は直売したいんですよね。
小売店や問屋も販売力がどんどん落ちているし・・
というのがホンネでしょう。
原価2割で作ったものを定価の5掛けで販売するだけでも十分利益は出せますが、結局、取引のしがらみや古い商慣習にとらわれて、問屋に5掛けで卸し、小売は60%で仕入れ80%(2割引)で売る。
そんな、無駄な流通のせいで、どんどんモノが売れなくなる。
「長年の付き合いがあるから」と意味のない無駄な人情を優先して共倒れになるのか。スパッと切って直売に踏み切るかは、メーカーの社長次第ですね。
「長年お世話になっているから。」という気持ちも美しいとは思いますが、流通が大きく変化しているのに、いつまでも、そんなことにこだわっているとゆでガエルになります。
おっと、無駄話はそこまで。
通販システムと人材が必要
メーカーが直売するなら、まずは通販システムを入手しましょう。
ホームページは、どこのメーカーもすでに持っているでしょう。でも、それにはパンフレット以上の機能はありません。
ホームページとは別に、消費者に直売できるシステムを使うのです。
例えば、ショップサーブですね。商品さえあれば、すぐにでもネット販売が開始できます。
そして、これもめちゃくちゃ大事な話なんですが、このような通販システムを使う人は、ある程度専門性が必要です。
だから、社内に「ちょっとIT系やパソコンに強い人」がいるからといって、「そこの君、通販やるからまかせたよ。」なんてアホな指示はしないようにしましょう。
そんなことをしても稼働できませんから。
必ず、スキルのある専属の人を1人なり2人なり用意します。
ネット情報だけでは詳しくわからないと思うんで、東京、名古屋、大阪、福岡で定期的に開催される無料セミナーに参加してみてください。ネットではわからない、気づかない、得られない情報満載です。
アマゾンも良い選択
ちなみに、アマゾンで直売しているメーカーも増えてきましたが、アマゾンに出したから売れるってワケではないです。
販売のプラットフォーム(通販システム)の選別は、必ず最初に検討することです。
「インスタ始めたんですよ~。」と、流行っているからインスタを使っているメーカーさんもいましたが、フォロワー20人くらいで、数投稿で放置状態。
選択を間違っている典型例です。
釣りをするなら魚のいる海や川。山登りじゃないですよね。
早く移動するなら新幹線や飛行機。
自社に一番マッチするツールを選択するところからスタートしましょう。