民法改正、ネット通販に関する法律など

ネット通販の法律

4月1日に民法が改正されました。

実は、通販事業者にも少々関係してきますので、一応知っておくと良いと思います。

具体的には、「利用規約」に関する法律です。

通販サイトならどこでも、独自に利用規約を設けていると思います。

消費者が一方的に不利になる項目は無効

「え?これまでなかったの?」って思うルールですが、消費者が一方的に不利になるような項目は、「お店独自に決めた規約か何かしらんけど、法律的にはNGね。」という法律です。

ところが、何がなんでもNGというわけではなく、「ユーザーに同意を得た場合」はオッケーという条件付きです。

例えば、通販の場合、よくあるのは「キャンセル不可」

「一度注文すると、理由がなんであれキャンセルできません。」といった利用規約。

このような(普通に考えて)「え~!?」と思えるような特異な規約は削除するか、明らかにユーザーの同意を得ないと(チェックさせるなど)、使えないといった感じに変更になったわけです。

えっ!?知らなかったんですけど?が通用する

以前、とある通販システムを契約しました。

2、3か月使って、「ちょっと違うかな~(単価が低すぎてコストをペイできない)」と思って解約を申し出たところ、解約は受けてくれたのですが、「6か月未満なので6か月分のお支払が必要です。」と言われました。

え~~~~聞いてないし!(゚∀゚)とびっくりした記憶があります。

確かに、同社の規約には「6か月以内の解約は6か月分の支払いが必要。」といった条項が書かれていました。

でも、今回の法律改正で、このような「知らなかった!」という不意打ち的な条項は、削除するか、個別でユーザーに確実にチェックを入れてもらう対応が、サービス提供側企業に要求されることになります。

E社の法務部さん取り組んでますでしょうか?

規約
このようにユーザーに分かりやすく表示してチェックしてもらった場合は、むちゃな規約でも勇往になるわけか?(詳しくは弁護士まで)

なので、2020年4月1日以降、「えっ!?そんなルール聞いてないよ!」といった不意打ち的な規約に出会ったなら、「それって民法でNGじゃねーの?」と突っ込むことが可能です。

ケータイキャリアは、規約変更に追われていることでしょうね。

ネット通販にクーリングオフは関係なし

最近は、ほとんど発生していないのですが、「返品します。」とは言わず「クーリングオフします。」というお客さん。

いやいやいや、、ネットショッピングにクーリングオフの法律は関係ありませんので。

クーリングオフって何か知ってますか?

クーリングオフは、簡単に言えば、英会話やエステなど、高額な商品の契約を、契約書を渡されてから8日以内(一部取引は20日)なら、理由を言う必要もなく解約できる消費者の権利です。

要するに、悪徳業者を取り締まるための法律ですね。

雑貨や家電などをネットショッピングで買った場合は、お店それぞれの返品規約に従うことになります。

クーリングオフの法律は関係ありません。

ただし、「商品受け取り後1週間以内で、かつ、未開封未使用にも拘わらず返品を受け付けない。」といった業者は、ちょっと微妙かなとは思いますね。

一般的には「受け取り後1週間以内の、未開封未使用の返品は、送料をお客さん持ちで返品可」ですから。

このような一般的なルール(社会通念上相当)から逸れるルールを制定しているようなお店さんは、ちょっと法律について調べたほうが良いかもしれませんね。

今のユーザーさん、特に中高年は、そこそこ法律知ってますよ。

過去に「そんな規約無効ですよ。」と指摘されたことあるので・・・

ハンドメイドの場合は3つの法律に注意

ハンドメイド商品も盛り上がっていますが、一般的なネット通販により、気にしないといけない法律が3つあります。

まず1つ目は、通常の通販と同じく利用規約に関する法律です。

2つ目は、著作権侵害などにならないかしっかり調べること。アクセサリーなど、デザインをパクって訴えられたりすると面倒ですからね。

3つ目は、PL法です。製造物責任法と言います。作ったものに責任を持たないといけないわけです。

わかりやすい例で言うと、「DIYで椅子を作った。販売した。買った人が座ったとたん、椅子の脚が折れて大けがをした。」

このような場合、損害賠償など責任を負わないといけないよ、って法律です。

ハンドメイドでは、わりと簡単に数万円レベルの副業を作れますが、思わぬ落とし穴がある場合もあるので、しっかり調べましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。