個人事業主の経験のない人にとってみれば、「個人事業主は得体のしれないもの(よくわからないもの)」そんなイメージかもしれません。
超簡単に説明すると、個人事業主は「自分で稼ぎ自分で税金を払う立場になる。」ということです。
社員やアルバイトやパートの場合、「自分の稼ぎ」ではなく会社からもらう「お給料」、そして、自分で税金払ってないでしょ?
税務署に紙切れ1枚出すだけで、誰でもなれるのが個人事業主。
ネット検索をするとメリット・デメリットなどいろいろ出てくるとは思いますが、ハッキリ言ってメリットしかないです。
デメリットは、どこをどう探してもないんですよね・・・
社会的信用は低くない
「個人事業主は社会的信用が低い」なんて言う人もいますが、全然そんなことはないです。
お金に関しては、もちろん、毎年赤字の個人事業主は信用はなく、銀行からの借り入れなんてできません。
でも、ちゃんと黒字で確定申告をしていると、「銀行のほうからお金借りませんか?」なんてやってきます。
また、開業初年度は実績がないので「信用はない。」と言えるでしょう。
でも、これは株式会社でも同じ。
設立1年目、売り上げがない場合は信用はないです。
お金を借りたくも借りられません。
いくら稼いでもOK
毎日定時に会社に行っていればお給料がもらえるが、個人事業主として独立したなら給料の保障はない。
これはデメリットだ。
いやいや、保障がないかわりに、上限なしで稼げる可能性があるのが個人事業主です。
保障に与(あずか)りたい人は、そもそも事業なんてしません。
こつこつお勤めするじゃないですか。
「保障がない。」は「収入制限なし。」というメリットを、無理やり言い換えただけ。
「サラリーマンのほうが社会保障が手厚い」のウソ
個人事業主になると社会保障料を自分で払わないといけない。
いやいや、サラリーマンは会社が代わりに払っているだけで、もともとは本人のお金ですよ。
振り込まれる前に引かれているから払ってる感がないだけ。
「別に会社が肩代わり(負担)」しているんじゃないんです。
騙されちゃいけないよ。
さて、個人事業主なら国民年金や健康保険は「自分で」払います。
その金額を好きなようにコントロールすることができます。
これは最大のメリットのひとつじゃないでしょうか。
「今年はちょっと売り上げがさびしい・・・。来年の社会保険料は最低限にしておこう。年金は免除だな。」とか。
サラリーマンはそんなことは不可能です。
法人より経費の幅は狭いが節税楽勝
例えば、株式会社の経営者。
毎日ジムで汗を流して月の会費15,000円。
これを経費として計上することができます。
つまり、社長個人の財布から出すのではなく、会社から出すことができます。
でも、個人事業主の場合、スポーツジムの会費は経費にできません。
その程度をデメリットと言われたら、笑っちゃいますね。
旅費交通費、水道光熱費、通信費、接待交際費、消耗品費、地代家賃、雑費、専従者給与などなど。
お釣りがたんまり返ってくるほどの経費の項目が認められています。
スポーツジムのコストなんてどうでもいいくらい、十分な経費です。
経費の使い方次第でいかようにもできます。
確定申告が楽ちん
個人事業主の決算は12月です。
法人は任意で決まることができます。
個人法人両方経験がありますが、法人の決算ほど面倒くさいことはありません。
まず、自分でできません。
会計士が必要です。
それだけで年間3~40万円の費用です。
でも、個人事業主は3月に、国税庁の確定申告作成コーナーで、ささっと小一時間ほどで申告書ができあがります。
もちろん、レシートや領収書などをまとめる作業は別ですが。
「確定申告さえ面倒くさい。」と思っている人に法人は無理です。
とにかく金がかからない
固定費が少なくて済むのが個人事業主です。
法人は、そもそも赤字でも7万円の税金(均等割り)がかかるので、法人をもっているだけで毎月5,833円の税金を払っていることになります。
個人事業主にはそんな税金はありません。
0円です。
赤字なら次の年へ持ち越しができます。
法人として腹がたつのはネットバンキング。
ジャパンネット銀行などのネット銀行は法人でも利用料無料です。
ところが、都市銀や地方銀行、信金などのネットバンキングは、個人事業主は無料なのに法人は月額3000円とかかかってきます。
意味が分かりません。
その他、登記簿謄本やら印鑑証明やら、取得するのに法務局で毎回1000円前後の料金が発生します。
年収7~800万(手取り)くらいを目指すなら、ダンゼン個人事業主です。
始めない意味がわからない
こんなにメリットだらけで自由、そしてお得な個人事業主。
「始めたいな。」って思っているのに始めていない人は、検討中?なのかリサーチ中?なのか、あるいはお悩み中?かわかりませんが、その時間が無駄。
さっさと「こっちの世界においで。」と言いたい。
世の中の裏側も良く見えるし、「今までなんてバカなことをやってきたんだ・・・」なんて後悔するかもしれません。
知らぬが仏とは言いますが、そういったことを見たくない、知りたくない人は、現状維持をオススメします。