「副業で何か始めたいよなぁ~」と思っている人も多いようですが、ネットビジネスにこだわらない人には「貸し会議室ビジネス」なんかもオススメかもしれません。
どんなビジネスかというと場所貸しです。
大規模なものであればコンサートホールやライブ会場、小さい規模であれば軒先ビジネスなどに見られる、遊ばしているスペースの貸出などと同じジャンルです。
貸すのが「会議室(ミーティングルーム・セミナールーム)」というだけです。
例えば、駅前の立地の良いところでオフィス物件を借ります。
そこにテーブルや椅子を用意して時間単位で貸すビジネスです。
場合によっては、プロジェクターやホワイトボードなど備品を揃える場合もあります。
貸会議室ビジネス3つのメリット
1つ目は、初期投資が少額という点です。
安い場合は50万円くらいから可能です。
この費用は何に使うかというと、物件の賃貸契約の際の保証金や毎月の家賃、テーブルや椅子などのハードなどです。
トイレ完備の会議室なら、毎月トイレットペーパーや洗剤などの消耗品が必要ですが、せいぜい数千円程度です。
ま、ネットショップ開業の初期投資0円~に比べると割高に感じるかもしれませんが、リアルビジネスを始めるのに50万、100万なんかは、安い部類に入ります。
飲食店やコンビニ、コインランドリーなど、一般的な実店舗ビジネスを始める場合は300万~3000万という金額ですからね。
コメダ珈琲なんかは5000万はかかるそうですよ。(゚∀゚)
初期投資50万~なら、20代、30代のサラリーマンやOLさんでも始められそうです。
2つ目は、みんな憧れる(ほぼ)不労所得が得られるという点です。
お客様に会議室を使ってもらっている間、オーナーは特にすることはありません。
アナログ式でやる場合は、会議室の鍵を空けたり締めたり、掃除をしたりくらいです。
これもIotのロックを使ったり、掃除をパートに任せたりすると、自分の時間は使わなくて済みます。
予約はスマホで簡単にできるので、そんなにすることはありません。
商売と言うより投資に近いかもしれません。
3つ目は、参入障壁が意外に高いのでやった者勝ちという点です。
オフィスを借りて、それをまた他人に貸すことをを転貸(転貸)と言います。
要するに又貸し(またがし)です。
実は、ほとんどの物件は転貸を禁止しています。
大家に黙ってやってしまうと、バレたときに最悪強制退去になるかもしれません。
でも、原則禁止ですが、そこをうまくやれば、ビジネスを作ることができます。
シミュレーションしてみた。
さて、気になる収益のシミュレーションです。
例えば、駅前の家賃10万円(共益費等込で)の物件を借りた場合で計算してみます。
・営業時間:8:00~22:00(14時間)
・年中無休
・料金
(A)8:00~11:00 @500円
(B)11:00~18:00 @1000円
(C)18:00~24:00 @1500円
このように設定してみます。
1ヶ月分の枠が全部売り切れることはまずないと思われるので、稼働率を控えめに50%くらいにしてみます。
ネットの予約システムを自社オリジナルではなく、専用サイトを使うと仮定して25%の手数料として考えます。
(A)500×3時間=1,500円
(B)1,000×7時間=7,000円
(C)1,500×4時間=6,000円
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合計:14,500円
×30日
=====================
435,000円
稼働率×0.5
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217,500円
-54,375(予約システムの手数料×0.25)
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163,125
-10,000(雑費)
-100,000(契約家賃)
=====================
利益:53,125円
※金額等はアバウトですが、トンデモなくかけ離れた数字ではないと思います。
結局、儲かるのか?儲からないのか?
とまぁ~、こんな感じですかね。
貸し会議室ビジネスのテーマは、大手企業よりも「安く貸す」というのがコンセプトなので、1発で大きく儲けることは難しいです。
でも、1件目でうまくいけば、物件を2件、3件と増やしていくことで理屈上は収益を伸ばすことはできます。
今回のシミュレーションの場合、利益53,000円ほどですが、家賃10万円の物件となる保証金などで100万程度かかると考えられます。
なので、数字上は元が取れる(初期投資が回収できる)のは10ヶ月後ということになります。
実際は、保証金の何割か(7割ぐらい)は返ってくるので、うまく行けば6ヶ月で初期費用は回収できるという計算です。
いろいろな需要がある。
ちなみに、「そんなに会議するビジネスマンているの?」と思われると思いますが、実は、貸し会議室の需要は様々です。
用途で最も多いのは、仕事の打ち合わせ(会議)、研修やセミナーですが、これ以外に、アルバイト等の面接、大小パーティー、取材、撮影、英会話など語学系マンツーマンレッスン、各種教室。
そして、マルチなど怪しいビジネスの勧誘などいろいろです。
ただ、これらの需要が全部取り込めるかというと、そうでもない。
喫茶店やファーストフード店、地域の公民館的なところ、大手会議室など、ライバルは意外に多いです。
「いかに差別化して魅力あるスペースを提供できるか。」という部分で知恵を絞らないといけないところが面白そうですね。
最後に、物件探しから契約、集客して実際に稼動させるには、それなりにフィジカル面で動かないとできないビジネスです。
パソコン1台で気軽に始められるネットビジネスに比べると参入障壁が高いので「猫も杓子も」とはいかないでしょう。
東京はすでにアツいですが、それ以外の地方はまだ未開拓のようです。