物価の上昇だの円安だの、現地工場の人件費の高騰だの理由で、メーカーから価格改定のお願いのFAXが届く。生活雑貨のような最寄り品ならまだしも、ただでさえ単価が高く、購入するのに決心の必要な買回り品だと、仕入れ価格の上昇は頭が痛いです。
それにしても、メーカーはいいよね~。FAX一枚で値上げ強行できるんですから。販売店は文句ひとつ言えない状況。「あのデキナイ君をクビにすれば、むしろ値下げできるでしょう?」とも言えず。メーカーはと言うと「これを契機に品質の維持とサービスの向上を目指して努力してまいります。」と平気で書いている。
「サービスの向上の一環として是非無駄な人件費にメスを。御社の品質やサービスは200%アップするに間違いないですよ。」と言いたいところ。
それはさておき、値上げされたら仕方ないですが、そのまま販売価格に転嫁するのも芸がないし。値上げを感じさせない、うまい見せ方はないものかと考えてみた。で、まず、思い浮かんだのがアンカリング効果。
今まで最も高かった商品の上に、さらに高額路線の商品を仕作ったり仕入れたりすることで、今までの商品は割安に感じられるのではないか。これはいいアイデアだ。
(旧価格)
商品A 7000円
商品B 4000円
商品C 2000円
(新価格)
商品S 10000円
商品A 8000円
商品B 5000円
商品C 3000円
さらに、端数価格効果を取り入れて次のように変更。
(決定)
商品S 9800円
商品A 7980円
商品B 4980円
商品C 2980円
新商品の投入が難しいば場合は、値上げ後を端数価格にするだけでも、割高感は緩和できるのではないでしょうか。どうしても価格転嫁できない場合は、セット商品などで客単価がアップできる商品を並べるなど。