ド定番ですけど飲食店!これは稼げますね。
と言っても、「目指すは年商1億とか10億」とか、「 いきなり100席のレストランを始める」とか、「郊外型店舗を建設する」とか、そういった規模じゃないですよ。
あくまで「夫婦2だけで切り盛りするような居酒屋」そんな感じ。
言ってしまえばミニマムな飲食店です。
ミニマム規模の飲食店なら、セオリー通りにやれさえすれば、失敗の確率は限りなく0%になるでしょう。
昨年のコロナのお祭りでも、そういったミニマムな飲食店はびくともせずに生き残っていますからね。
3年で70%が廃業する理由
3年で70%が廃業すると言われている飲食店。
廃業する理由はさまざまだと思いますが、もっとも大きな理由は3つ。
1.準備不足(開店前)
2.勉強不足(開店前、開店後)
3.行動量不足(開店後)
成功のセオリーなんてネット上にゴロゴロ転がってるし、書籍もいっぱい出ているし、現役飲食店オーナーなども、わわざyoutubeで情報発信してくれてますし。
そういった情報を1年くらいかけてしっかり身につけていけば、失敗しようがないです。
でも、まわりを見ていると、失敗している人は、基本セオリーを無視して自己流でやってしまったパターンばかりですね。
「ノリで始める。」みたいな。
ま、若いうちはノリで始めて「閉めちゃった。」でも良いと思うけど、「生活のために起業」する場合は、軽いノリは危ないですよね~
開業に、ほぼお金がかからないネット通販などのECとはワケが違いますから、しっかり準備や勉強したいところ。
向き不向きは関係なし「嫌い」か「嫌いではない」かと「体力!」
「飲食店経営に向いている人、向いていない人」なんて記事もあります。
「料理が好き」とか「接客が好き」とか、いろいろあるじゃないですか。
そういうのを読んでいると、「確かに!」とは思います。
でも、実際は、たくさんの飲食店に行って店主やオーナーと話す限り、必ずしも「料理は好き。」「接客好き。」という人ばかりでもないので不思議です。
本当に好きなこと(趣味とか)は別にあって、「飲食店経営は嫌いではないので食べていくためにやっている。」といったパターンも多いです。
「好き」であることが一番だとは思いますが、「嫌いではない」「苦にならない」レベルなら全然やっていけます。
先日、タクシーに乗ると、聞いてもいないのに、「焼き鳥屋を閉めて転職したたんだ。」「忙しすぎて体力が持たなかった。」とお話してくれました。
体力は、あまり言われることはないですが、かなり重要な要素です。
「運も実力のうち。」とは言いますが、「体力も実力のうち」ですね。
12時間以上、立ちっぱなし(買い出し含む)で仕事ができるか。それを月間28日くらい、いや30日続けられるか。
1日8時間、飲食店はもちろん、オフィスワークでも、働いた後、疲れ切ってしまうような体力しかない場合は、飲食店経営の前提がゼロになっちゃいます。
まずはジムに行ったりランニングしたり、鍛えることですね(^^)
何から始めたらいいの?(1)暗黙知の会得
ネット情報や書籍などを見ると、「飲食店は立地が重要」とか「FLRを考えろ」とか、いろいろ書かれています。
ぜんぶ正解ですが、それ以前にやることってあると思うんですよね。
それは3つ。
1つ目は、目指す業種での修行。
2つ目は、イメトレ
3つ目は、ネット活用スキル
ま、修行というとあれですが、現場に入って、そのお店の運営をしっかり学んでおくことです。
もちろん、修行する意味のあるお店を選ぶことが重要ですね。
ラーメン屋をやりたいなら、どこかの有名店で修行するのは鉄板中の鉄板です。
現場を経験すると得られるものは暗黙知(あんもくち)。
逆に言うと、これを体に染み込ませるために修行するようなものです。
暗黙知とは、言葉を使っても説明できないような知識のことです。
例えば、「あなたの家族のうち一人を、言葉だけで、他人に100%理解できるように説明してください。」といったやつ。
顔を言葉で説明するのは不可能ですよね。
また、ラーメン屋で、1人来店して1杯作るのは簡単ですが、「10人くらいが一気に来店したとき、ストレスを感じるほど待たせることなく作るためのオペレーションはどのようにするのか。」
そういった暗黙知があるんですよね。
暗黙知は本を読んでも、おそらくyoutubeを見ても会得できないでしょう。
何から始めれば?(2)イメトレ
イメトレは全ての起業にあてはまります。
現場経験があれば、自分がお店をやっていることをイメージしやすくなります。
今働いている、あるいは、働いていたお店が「もし自分の店だったら?」という感じでシミュレーションしやすいですよね。
経験したお店をちょっとアレンジしてオリジナルの内装なんかをイメージして、空想上でお店をスタートさせる、という感じ。
そこがある程度「具体的に」想像できれば、「立地」や「資格の取得」や「仕入れ」、「その他のコスト」などは、なんとかなります。
いきなり「FRL比率について」なんて勉強し始めると、難しい本を読み始めるときのように眠くなるんじゃないですかね。
そんなものは次のステップですね。
何から始めれば?(3)ネット活用スキル
今の飲食店とネット活用は切っても切り離せないのはご存知の通り。
料理は得意だけどネットは苦手。
これ、一番ダメなパターンです。
開業一年目は、1に集客2に集客、3も4も集客です。
使うのは、Googleビジネス、インスタ、フェイスブック、ツイッター、ホームページ(ブログ)。
無料で集客に使えるツールがたくさんあるので、全て使えるように準備しておくことです。
グルメサイトは、個人的に、かれこれ3、4年は見てないかも知れませんが、それくらいグルメサイトの地位は低下しているので、そこに力を入れる必要はないです。
「とにかく集客に金をかけない。」というのも鉄則ですね。
欲は良くないかも・・計算してみた
ミニマムな飲食店なら、食っていけるレベルの実現はさほど難しくないです。
夫婦ふたりで手取り30~50万とかですかね。
いきなり「月収100万!」なんて言い出すと、ちょっとむずかしいですね。
計算してみましょう!
飲食店の原価率(原材料など)は、一般的に30%です。(もちろん、例外もたくさんあるので、あくまで「一般的」です。)
利益を100万にするためには、売上×0.7=100万。
0.7x=100
x=142万円(数学苦手な人は無視してね^^)
つまり、家賃も0、水道光熱費も0、仕入れ以外が0円だとしたら月に142万円を売れば月収100万円になる計算です。
実際は、それは無理ですから、せめて家賃10万円と水道光熱費などで5万円くらいを加算してみましょう。
142+10+5=157万円
家賃と諸経費で15万かかっているとしたなら、月商157万円で月収100万円を達成することができます。
じゃ、月商157万円を達成するには。
28日で割って見ると、1日56000円です。
1日平均56,000円売上られると月収100万いける、、、
今回家賃10万としましたが、そこに席数が何席か?というのも重要ですね。
例えば、10坪で13席だとしたら、オープン当初0.8回転(10人)として、客単価は5600円。
1人あたり5600円もらえる飲食店?
焼き肉屋とかちょっと高級な居酒屋?ということになりますね。
ラーメン屋は100%無理ですし、居酒屋も難しい。
シミュレーションは控えめに
なぜか、開店前のシミュレーションが楽観的な皮算用になるんですよね。
これはどんなビジネスでも同じかもしれませんね。
20坪の居酒屋、20席ある。
客単価3000円で2回転(20席×2回埋まる)。
3000円×20×2=12万
12万円×28日=336万!スゲー
ないない・・・┐(´д`)┌
シミュレーションは、開店1年目は0.5~0.8回転くらいの悲観的目測で計算したほうが良いです。
結局、「家賃」が決め手、ネックになってくるので、やはり「物件選び」というところにいきつくわけです。
物件を回っているときは「良いと思える物件」に出会うと、多少高くても「いいや」って思ってしまいがちですが、後悔トラップであることが多いので冷静になる必要もあるでしょう。
詐欺にご注意
飲食店の経営は、「一部の人しかしらない極秘ノウハウがあって、それをゲットしないとできない。」ワケではないですね。
古くからある業態ですから、先にも行ったように、成功のためのセオリーは、ほぼ無料で入手することができます。もちろん、自分で集めないといけませんが・・・
そこにね、あの手この手で、甘い言葉で「教材」を販売するような輩がいるんです。
「これを受講すれば成功間違いなし。」みたいな。
売り方がほんと上手でね、、、「良さそう」って思っちゃうんです。
だから、「思わず、良さそう」と思ったときは警戒せよ、です。
ま、大抵の人は、そんなのには引っかからないと思いますが、念のため、書いておきました。