飲食店を開業するには、金はできるだけかけないほうが良い。
公庫に借りるとしても必ず返済が待っているので、できるなら借り入れもしたくない。
理想は開業資金0円でのスタート。
そんなことはできるのか?
不可能ではないでしょう。
シェアキッチンを使う
いきなりネタバレですが、飲食業許可付きのシェアキッチン(レンタルキッチン)を使えば開業資金0円で開業できます。
「なーんだ。」と言うなかれ。
飲食店開業で一番大事なことを知っていますか?
それは「客」。
300万500万、あるいは1000万を借りて客が来なかったらどうするんですか?
開店後に出店場所や業種をミスったことに気づいたらどうする?
慎重な人はシェアキッチンから初めて「自分のお客」を作ってから独立します。
シェアキッチンは有料なので、その日その日のレンタル料がかかるので大きく儲かることはないですが、飲食店をやる上で最も重要な「客」を獲得することができます。
特に、小さな飲食店の場合は、「お店に人がつく」というより「店主に人がつく」ことのほうが多いので、自分に客がつくかどうかの腕試しになるでしょう。
実際、シェアキッチンもちょっとしたブームでどんどんできてきています。
利用しない手はないのではないでしょうか。
タダで全部集める
店舗を借りて飲食店を始めるには、許可を取るために二層式シンクや扉付きの棚などの什器が必要になります。
それらを購入するという方法もありますが、「もらう」という方法もあります。
ジモティーを使えば、不用品を無料で引き取って欲しい。」という人がたくさんいるので無料で設備関係を集めるのも0円開業のコツでしょう。
冷蔵庫などは別に業務用を使わなくても許可はおります。(「温度計つけろ」と言われますが。)
冷蔵庫って引っ越しの際に手放す人が多くて無料で入手しやすいですね。
自分で工事をする
飲食店でもおしゃれさを要求されない居酒屋などは、オーナーがDIYで店を作っていることもよくあります。
工具はホームセンターで借りれるので、安い木材などを使って自分で内装を作ると限りなく開業資金は0円で済ませられます。
水道関係はDIYでもちょっと難易度が上がりますが、配管のつなぎ方などはyoutubeにいくらでも説明動画が出ています。(水道工事は資格不要)
電気関係は資格がないとやってはいけないことになっていますが、「バレなきゃいいだろう。」ということで素人が工事をしている場合もあります。
給湯器をつけるとなると、これはさすがに業者を呼ばないといけませんが、もともと給湯器のついている物件を選べば開業資金は0円で済みます。
ちなみに、DIYなどで自分で店作りをする場合は、めちゃくちゃ時間がかかります。
そして、めちゃくちゃしんどいです。
力仕事です。
強靭なメンタルも必要です。
それ覚悟なら開業資金0円コースへどうぞ。(経験者談(^^))
客席20~30席のお店を作ろうと思えば3ヶ月~半年くらいは覚悟しないといけないでしょう。
業者に頼めば1ヶ月程度で終わります。
そこを金で買うか自分でやるかって話です。
開業資金ゼロ円。店を無料でもらう
事業承継【じぎょうしょうけい】という言葉をご存知でしょうか。
すでに大ブームになっているのですが、事業承継とは要するに「高齢で廃業しようか検討中の店」などを買い取って、事業を引き継ぐことです。
中小企業の場合は、弁護士や会計士などとチームを組んで買い取るビジネスの査定を行って数百万円、数千万円で買い取ります。
しかし、街の喫茶店などは、そういったM&Aビジネスのマーケットにでることなく、個人売買されていることもあります。
中には、「ただで引き継いでちょーだい。」といったおいしいパターンもあります。
そのような例を数件知っていますが、どれも引き継いだ人はお店の常連です。
1人で30年40年と営業してきた高齢の経営者は、もはやお金などどうでもよくて、ただ「お店を存続させてもらえる」というだけで喜んでお店を引き渡してくれる場合もあります。
そうなると開業資金0円でお店が始められるワケです。
開業資金限りなくゼロ円。自宅で飲食店を始める
これも定番ですが、一戸建てのガレージなどをお店に改造してしまう方法。
家賃もかからないので、自分で店作りをすれば資金は限りなくゼロ円です。
ただ、ガレージなどは狭いのでテイクアウト専門のお店か子供相手の駄菓子屋やたこ焼き屋レベルになると思います。
ちなみに、自宅でカフェや居酒屋を始める場合、「家庭のキッチン」と「お店のキッチン」を分けないと許可はおりません。
開業資金ゼロ円の移動販売の飲食店
キッチンカーもブームになっていますが、移動販売も開業資金0円に限りなく近い方法で始める方法があります。
それは、飲食店許可のあるキッチンで商品を作りパッケージ化します。
をれを、場所を借りて車やテントなどで販売する方法です。
キッチンカーは車両代に改造代と300万~500万円はかかります。
でも、夜営業のバーや居酒屋を昼間に借りて、そこで料理を仕込んで移動で販売すれば開業資金など限りなく0円です。
そこでお金も貯めるしお客もつかまえて、借り入れ0円で開業することもわりと現実的ですね。
飲食店開業なぜやらないの?
当社も飲食事業をやっていますが、実店舗というキャパ制限があるため、ネットビジネスのような儲かり方はしませんが「しっかり稼げる」のが飲食業でしょう。
衣食住のビジネスは「食いっぱぐれない。」と言われる所以【ゆえん】です。
「飲食店の開業なんて私にはできない。」なんて思い込みの人も多いと思います。
ここでちょっと、新しい職場に入ったときのことを思い出してほしいんですが、入社1ヶ月目とか、右も左もわからず緊張しますよね。
新しい仕事を一生懸命覚えて初めて出会った同僚や上司とコミュニケーションを取る。
それなりのストレスを感じます。
でも、だんだん、慣れてくるころには入社時の緊張とかストレスなんかすっかり忘れているじゃないですか。
飲食店の開業はもちろん、他の業種での起業も、まったく同じなんです。
びびったり、あたふたバタバタするのは最初だけで慣れたら、どってことないんです。
日本人は、開業に関して難易度のハードルを高く設定しすぎています。
飲食店の現場は10年ほど見てきていますが、「こんなバカでもやれるんだ。」って店いっぱいありましたから。
飲食店の開業は「立地」×「業種」の掛け算さえ間違わなければ、ほんとバカでもやっていけるんです。
「飲食店を開業したいな。(お勤めには向かないな。)」と感じている人は、今すぐやったほうが良いですよ。
起業ってほんと楽しいですから(怖さもあるけど)。
起業なんてジェットコースターみたいなものでゲーム感覚でやれば良いんです。
「家族を養わなければ。」みたいな義務感でやってると思考の幅が狭くなってうまく行かなくなることが多いですね。
飲食店開業は、ゲームやスポーツのように「楽しむ。」ものです。
ゲームオーバーにならないよう、あれこれテクニックを駆使してステージをクリアしていくゲームです。
やりたいと思っているのにやらなかったら死ぬ間際に確実に後悔するでしょう。
2021年開業「三重野さん夫婦」の事例
読売テレビで放映されていた三重野さん夫婦の開業。
奥さん(和歌山出身)はずっとセラピストをしていて「自分のお店を持ちたい。」という思いから東京出身の旦那さんはお勤めを辞めて一緒に開業。
三重野さんは、「開業なんて無理」と思っていた派ですね。
でも、コロナ騒ぎで生き方を考えたら開業という選択になったようです。
2階建ての店舗で一階ででは旦那さんが焼き菓子のお店「ロカヒ菓子店」を開業して2階では奥さんがセラピスト・サロンを開業予定。
奥さんのサロンの情報は出てこなかったのでまだ準備中かもしれません。
こういう話を聞くとつい嬉しくなります。
やりたいことをやっている人って輝いているじゃないですか。
見ていてテンションが上りますね。
一方、サラリーマンをやってる友人の松村くんを見ていると、会社でストレスをため家庭でストレスをため夜のバーで発散。
まあ、そういう生き方もいいんじゃないでしょうか。
なんて思う今日このごろ。
参考:https://www.youtube.com/watch?v=Cny3yMGT5ow