本の処分をしようと思ったら「輸入ビジネスはこんなに儲かる!」なんて、なかなかキャッチャーなタイトルの本が出てきました。
1995年出版なので、時代遅れの内容ばかりで役に立ちちそうにないかな、と思ってパラパラ。
全然よかった。
というワケでオススメの本。
超マジメな本
めちゃくちゃ基本的な情報かつ、全然古くない。
インターネットが日本に入ってくる1年前に出版されたので「電話とファックスがあれば始められる!」などが、あるものの、基礎的な知識やテクニックが、ぎっしり詰まっていました。
おそらく今の人は輸入ビジネスと言えば、アマゾンを使った中国製品の転売でしょうか。
単価の安いものが多いですね。
それも良いとは思いますが、個人的にはみんなが右向く時は左を向きたい派。
なので、いつも中国以外の国に目を向けています。
そんな方にはぴったりの1冊になるでしょう。
輸入後のマーケティングまで
個人輸入じゃないんで、輸入した商品は国内で販売することになります。
たいていの人はネット販売(小売)を考えると思いますが、それ以外にもポピュラーな販売方法があります。
116ページで紹介されている「5つの販売ルート」の中から、小売以外でメジャーなのは、「小売店への卸販売」。
卸だと1個1個売る必要がなく、ロット単位で、ごそっと販売ができます。
だから在庫を持ってる期間が、小売に比べて断然少ないので回転の良い、儲かるビジネスモデルの1つですね。
英語や専門知識はいらない
30ページに書かれていますが、英語はさほど問題になりません。
中学レベルで十分、とのことですが、できないよりはできた方がスムーズです。
だからといってこれから英語の勉強を始めるのは本末転倒ですよ。
「専門知識はいらない。」とは書かれておらず、一瞬勘違いしそうです。
この本に書かれている、輸入に関する専門知識は必要ですが、「輸入実務の専門知識」はいらないってことです。
輸入の手続きは「通関業者」という専門の企業がありますので、そこを利用します。
7回以上読み返したい実用参考書
「儲かる!」とは書いていますが、読んだから儲かるなんてことないですね。当たり前ですが。
でも、輸入の基本をわかりやすく説いてくれています。
著者は輸入商社をやっている人なので、輸入の実務家ではなく起業家のジャンルに入ります。
だから、商品の選び方のコツや、価格の付け方やヒット商品するためのPR法など、マーケティングに関することが多く掲載されています。
そして、現場を経験しているので、様々なトラブルや注意点、関連する法律などにも触れています。
200ページほどですが、文字はぎっしりで図表も多用されています。
蛍光ペン片手に、何度も読んで線を引き、ふせんを貼りまくって、ボロボロになるまでが使い倒したい参考書です。
捨てなくてよかった。
最初は小さくネット販売から
「輸入の場合は卸販売が方法が儲かる!」なん言いましたが、確かにその通りです。
でも、いきなり卸は、初心者にはハードルが高すぎると思います。
輸入初心者は、まずはショップサーブなどの、ネット販売システムを使って、コツコツ小売するところからスタートするのが鉄則でしょう。
輸入数もいきなりコンテナ、ではなく、LCL(小口貨物的な意味)といって、コンテナ1本を共同で使って輸入する方法です。
これだと一回の輸入量も少ないので、金額も低くリスクも低くなります。
売り先が決まっている場合は、コンテナをドカーンと入れますが、決まってもないのにドカーンと輸入すると、会社もドッカーンと吹き飛ぶので注意しましょう。