当社は、ショップサーブという通販システムでショッピングサイトを運営しています。
ですが、そんなことお構いなしに、アマゾンから出店依頼のダイレクトメールを頻繁にいただきます。
でも、出店したくでもできない理由があるんですよね・・・
それは、「すでにアマゾン本体はもちろん、競合他社も、同じ商品を当店よりもはるかに安い値段で売っている。」
無理っしょ。
ありえない悲惨な状況
例えばAという商品。
メーカー小売希望価格は1万円です。
当店は1万円で販売しています。
仕入れ値は、ぶっちゃけ5千円。
ところが、その商品Aはアマゾンで4000円で売られているんですよね。
メーカー仕入れ価格を下回る小売価格で販売されているという状況です。
おそらく、うちの業界以外でも、同じような現象が起きていると思います。
一応、メーカーには「掛け率を下げてくれ。」って交渉してみましたよ。
でも、「メーカーもこのご時世、背に腹は代えられない。」とボリューム売ってくれるアマゾンや出店他社を優先しています。
まあ、自分がメーカーの立場なら同じことするでしょうから、別になんとも思いませんけどね。。。
9割の顧客を奪われたが利益は出る法則
世の中には安さを求める人と、安さよりその企業の持っている付加価値に重きを置く人がいます。
当社の場合は、後者だけをターゲットに、ほそぼそとやっている感じです。
安売りやさんが汗かきながら10個売って得られる利益と、鼻くそほじりながらパンツ一丁の姿で1個売って得られる利益が同じ、という感じです。
忙しいのとか薄利が嫌だから、あくまで「楽して高利益」を取りたいたいワケです。
ただ、そんな悠長なことを言ってる状況でもなくなりましたけどね。
そんなこんな状況を考えると、企業としてはアマゾンは諸悪の根源みたいに思っちゃいそうですが、全然大好き。
「小売業を潰している」というのは誤解!?
送料無料がスタンダートになり宅配事業者に負担がかかることになった流れはアマゾンの罪。ネット通販を、気軽に楽しめるようになったのはアマゾンの功績。
という感じで、「アマゾンの功績」なんて過去に言われたことはありますが、ジェフ・ベゾス(創業者)の話を聞く限り、どうやら、それは間違いなんじゃない?って思いました。
というのも、お気に入のyoutubeチャンネルで、ジェフ・ベゾスのインタビューを見たんですが、なるほどな~と思った箇所がいくつかありました。
簡単に言うと、「低価格や送料無料、スピード配送」などは、短期的に既存の小売業や運送会社を「業績的には」危険にさらすことになるけど、そもそも顧客視点に立って考えると、安さやスピードは永遠に支持されことではないか。」ということです。
『10年後「アマゾンさ~ん、もうちょっとゆっくり配送してくれませんか?」なんて言う人はいるわけもない。』
だから、アマゾンの取り組みは長期的に見て正しい「発明である。」と。
そんな感じのことをおっしゃってました。
なんか、読みが深いというか、世の中全体を俯瞰した洞察力のある論理的に正確な予測という感じで、感銘しちゃいましたね。
消費者は気づいている
ニオイも肌触りもわからないネット通販に何を求めるか。
「楽しさ」を求めるのは、ちょっとむずかしそう。
「決まった商品をすぐに玄関前に置いておいてくれたらいい。」そんな商材はアマゾンで十分でしょう。
楽天はいらないです。
大キライです。
三キ谷さん、正直にごめんなさい。
でも、この本は好きです。
楽天キライな人は、こんな↓バナーとか絶対クリックしちゃダメですよ。
楽天は安さやスピードでは勝ち目のないアマゾンと戦うより、個性ある店舗の濃度を高めたほうが良いんじゃないですかね。
「安さ・スピード」あり、かつ「個性的な店舗」の両立はアマゾンの前ではやる意味ないんじゃじゃね?って思いますが。
安けりゃ良いものはアマゾン。
洋服など見て触って買いたいものはリアル店舗に行く。
あるいは、楽天の個性的なショップでしっかり吟味して買う。
そんな使い分けで十分ですよね。
ほとんどの消費者はそういう感じで、ふつうに使い分けしていると思いますが、それに抵抗しているのは「ちょっと遅れたEC事業者だけ。」という感じでしょうか。
わかりませんが。
アマゾンのシステムが未来的すぎる
間違って買った商品。
本来、客のミスで間違った場合は、梱包し直して郵便局なりヤマト運輸の営業所に持ち込むのがふつう。
しかしながら、アマゾンはアプリでポチポチっとやれば翌日にはヤマト運輸が集荷にきてくれる。
伝票の印刷はいらない・・・
だから、開封したダンボールと閉じるだけでいい。
この返品のしやすさヤバいですよね。
もはや楽天も真似するのは不可能な域まで、アマゾンのシステムは進化しています。
しかし、集荷に来てもらうほうが安いってどういうこと?