主婦のアイデアを商品化するためには、騙されないためには。

主婦のアイデアを商品化

家庭を守る主婦。日々家事をこなす中で、「もっと楽にできないだろか?」「もっと早くできないだろうか?」「もっと便利にできないだろうか?」と考えることも多いと思います。

そこで、行動力のある主婦ならDIYなどで便利グッズを作ることもありますよね。そして、もっと行動しようという主婦は「商品化できないか?」と考えることもある思います。

DIY主婦なら、もはや自分で作ってメルカリやCreema、あるいは、本格的な通販サイトショップサーブなどで販売しているかもしれませんね。

商品化するなら

主婦のアイデアを商品化イメージ

20年以上小売業(ネット販売)をやってきて、いろいろな商品を見てきました。特許商品もいくつかありました。

なので、「商品化」=「まずは特許」と考える方も多いかもしれません。

それもジャンルによってはアリだとは思いますが、個人的に知る範囲では「特許を取るより先に製品化したほうが儲かる可能性が高い」ということです。

なぜなら、世の中の商品の入れ替わりサイクルが昔に比べて早くなっているからです。

そして、毎年膨大な数の新商品が発売されているので、いくら斬新なアイデアでも、埋もれやすいというデメリットがあります。

また、忘れてはいけないのが、特許を取ったからと言って必ずしも売れるとは限らない、ということです。

当社直近で特許製品2アイテムありますが、1アイテムは大手雑貨店でも取り扱いがありましたが、腰が抜けるほど売れませんでした。1アイテムは、そこそこ売れていますが、儲かるというレベルではありません・・・

テレビの効果がなくなった

主婦のアイデアを製品化イメージ2

ほんの10年くらい前は、テレビで商品が紹介されるだけで、サーバーがパンクするほどのアクセスがあって、商品はバカ売れしました。

いつだったか忘れましたが、商品がテレビで紹介されることになったので、アクセス解析リアルタイムを画面に出してみていました。

放映が始まってしばらくすると、普段20人30人くらいしかアクセスがない通販サイトに、いきなり500人1000人とアクセスしてきたのには、驚きましたね。

でも、ここ数年、いくらテレビで紹介されようが、「テレビで紹介されました!」とアピールしようが、消費者の反応は餃子の皮レベルに薄いイメージです。

アクセスの反応も、ススメの涙以下。

今、テレビをよく見る世代は40代後半~でしょうか。20代の人で「私テレビっ子なんです。」なんて子は50人に1人いれば珍しいくらいですね。ほとんどの人がネット中心で、家にテレビがない若い人も多いです。

よって、斬新なアイデアで、かつ、40代以上の世代をターゲットにしている場合は、「特許」+「テレビで紹介」だと、爆発する可能性はあると思います。

特許事務所の単なるお客にならないために

特許事務所の仕事は、「特許の申請」をすることであって、そのアイデアが良いか悪いか判断したり「儲かるかどうか」を検討してくれたりするワケではありません。

あくまで、「申請の代行」の販売しているだけです。中には親身になってくれる先生もいるので、一概には言えませんが、特許を出したからといって一切安心はできませんし、権利収入が約束されたわけでもないのは心にとめておきたいですね。

ちなみに、当たり前のことですが、特許を取るのは「まねされないため」と言う目的があります。

形にできないアイデアの可能性もある

主婦のアイデア商品化5

たまに製品を開発することもあるのですが最初のアイデアは頭の中です。

この段階は主婦と同じです。「こんなモノあればいいのに。」とか「これを作りたいな。」とか。

そのアイデアのイメージをもとに、現実世界で設計をして製品化するわけですが、いざ製品化を進めようとすると、思わぬ壁が立ちはだかることが多々あります。

例えば、「こんなモノを作りたい。」とメーカーや工場に相談すると、「それはできない。」と言います。

例え、試作品を作って持って行っても「無理だ。」なんて言われちゃうこともあります。手作りで作れるモノ工場で作れるモノとは別ものであることもあるんです。

形状とか仕組みとか、工場の持っている設備では実現できないこともあります。あるいは、できないわけではないけど、製作しようと思うと新たにウン百万、ウン千万の投資をして設備を整えないとできないわけです。

できるところまで自分で

器用な主婦ならDIYで何かを作ると思います。試作品ですね。そのレベルまでできる場合は、オーダーメードとして作れるかどうかをメーカーに聞いてみると良いです。

プラスチックを使った製品アイデアならプラスチックメーカーに。金属を使ったアイデアなら、鉄やステンレス、アルミ専門のメーカーに。

ネット検索すれば、個人からのオーダーメードの依頼を受ける窓口はいくらでもあります。

「できますよ。〇〇円になります。」なら製造可ということがわかります。製品化できることを確認できるわけですね。ここまできて初めてアイデアの商品化も現実味を帯びてきます。

あと考えないといけないのは価格のこと。原価や売価、卸値などを計算する。これはメーカー側の仕事なので、おまかせするのが良いでしょう。もちろん、主婦感覚で「これくらいなら買いたい。」といった意見は超重要です。

すぐにマネされる問題・悩み

最初に、「アイデアがあればまず製品化。」と言いました。

当社の業界(広い意味で雑貨業界)では、特許を取るケースは珍しく、だいたい「すぐ製品化」が基本です。

そこで人気商品が出ると他メーカーがこぞってマネをします。ヒット商品が出た翌年はコピー商品だらけになります。面白いように類似品であふれれかえります。しかも、オリジナルより安い値段で対抗してきます。

そうなると、オリジナルは、だんだんと売れなくなります。かといって特許も取っていないので抗議することも損害賠償を求めることもできません。(※当社はコピーはやらない。オリジナル商品が楽しいので(^^))

だから、次の新しいアイデアをどんどん投入していきます。このサイクルで成り立っている業界です。ある意味スピード命です。

特許の申請を出して結果がでるまで10カ月近くかかることを考えると、結果待ちの間にどんどん売ったほうが金になるわけです。

とにかく情報集めを

主婦のアイデアを商品化3

「主婦のアイデアを商品化する」という場合、個人的に思うところを書いてみました。

業界によって事情がイロイロ違うので、とにかく情報を集め、アイデアを安易にメーカーや人にしゃべらず、こっそり進めるがの良いです。

テスト販売などで、すぐにアイデアをパクられると困るので、テスト販売からすぐに本番の販売ができるよう設計したうえで市場に出していきます。

「アイデアを商品化して満足。」だけなら良いですが、「アイデアを権利としてお金に変えたい。」と思っているなら、リサーチ&リサーチですね。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。