「今年こそ越境EC!グローバルに売りまくるぞ!」
そんなふうに考えているEC運営者も多いと思います。
一見難しそうな越境ECですが、実は、視点を変えると、何のスキルも必要とせずに、楽々海外販売ができる方法があるのでシェアします。
名付けて「いきなり!越境」
なかなか良いキャッチコピーですよね!?パクリですけど。
越境EC「4つの障壁」は真実か?
日本語だけでサービスを展開するECサイトが、越境ECに参入する場合、4つの障壁があると言われています。
1.外国語対応
2.決済
3.商品発送
4.コスト
「これら4つの問題をクリアしないと越境ECができない。」という常識。
はたして「これは本当なのか?」と考えてみると、実は、そうじゃなかったんです。
もちろん、Shopifyを使えば、商品発送以外の問題はわりと簡単にクリアできます。
でも、「商品発送」って以外に面倒なんですよね。
大きさや重さ、発送地域によって運賃が変わるのはもちろんですが、航空便で送れないモノや国によっては輸入不可のモノ。あるいは通関に検査が必要なモノなど、海外発送には細かい落とし穴もあります。
なので、「Shopifyだけで越境ECが楽々できる。」と言うには、ちょっと無理があります。(※初めてのネットショップにはおすすめですが!)
1行入れるだけで、いきなり越境
さて、本題。
「1行入れるだけで、いきなり越境ECができる方法」
それは、「越境EC代行サービスを使う」ということです。
サービスを提供している企業を、仮にZ社としましょう。
「越境EC代行」という言葉は、おそらく存在しなさそうです。今作った造語です。
越境ECの部分を代行してくれる「イメージ」なので、そのように名付けてみました。
仕組みや流れを簡単に紹介します。
(ネットショップを「A店」、越境EC代行会社を「Z社」とする)
1.販売サイトにJavascriptを1行挿入する(全ページ)。
2.すると海外からのアクセスに対し言語別に「海外発送対応できます。」と「別枠」で表示される
3.海外の購入希望者は、そのメッセージに沿って申し込みをする。
※このとき海外ユーザーは「お店で直接買う」のではなく、そのお店で買う商品をZ社に「購入代行」を依頼する。
4.Z社が海外ユーザーに代わってA店で買い物をする。
5.A店はZ社に対して商品を発送する。(国内)
6.Z社は海外発送の送料を算出したり、輸出の可否などを精査したりする。
7.Z社は海外ユーザーから送料を加算した代金と+10%の手数料を請求する。
8.決済が完了したなら商品を発送する。
イラストで描いてみました。
このシステムでは、ページ内に埋め込んだJava Scriptを元に、そのページの日本語ソースを読み込み、価格や品番など、必要最小限の情報を翻訳をしたページを外国人向けに別で表示させます。
そのため、訪問外国人は日本語を自分で翻訳することなく、写真と翻訳された情報を元に製品情報を知ることができます。
そこまで情報がわかれば購入のハードルもぐんと下がりますね。
「そんな発想があったのか!」と軽く目からウロコが落ちました。
要するに丸投げ
簡単に言えば、「販売サイトに訪問してきた海外ユーザーをZ社に丸投げして、対応してもらう。」というイメージですね。
そのため、自社で個別に対応する必要がないので外国語も問題にならないし、発送先は国内なので、一般のお客さんに送るのと同じです。
当店でも、ある時、神奈川のお客さんからメールが入って、「海外(たしか、カナダだった)の友人が商品を買いたいと言っている。私が代わりに買って送るので、横浜の自宅まで送ってください。」といったことがありました。
仕組みはこれと同じです。
お店は、これまで通り日本語で対応ですし発送先も国内。
海外発送費用などは、海外のユーザーさんもちなので、お店は国内のお客さんに販売したのと同じことになります。
お店側でやるのはJavascriptの1行を挿入するだけ。
多言語化が必ずしもいらない理由
EC事業者なら、情報収集のために海外サイトを見ることがよくあると思います。
その時、英語ができる人ならそのまま読みますが、ブラウザの翻訳やGoogle翻訳なんかを使いますよね?
海外の人も同じことをやっているわけです。
だから、わざわざ外国語バージョンのページを作らなくても、ユーザーさんが自分で翻訳して内容を理解していることも増えてきているのです。
もちろん、「日本語だけ」より、要所要所に英語や中国語などを入れておけば、海外ユーザーには、よりフレンドリーなサイトにはなります。
問題は決済
問題は決済なんです。
ペイパルなどもありますが、そもそも入力フォームが全角でないと先に進めなかったり、クレジットカードも国内発行のものでないと使えなかったり。
フォームも、そもそも、「北海道~沖縄」の選択しかありませんしね。
クレジットカードなどは、「海外発行のものを許可してしまうと不正利用が増えてしまう恐れ」があるので、国内発行限定にしていることが多いですね。
そんなわけで、今使っている通販サイトが国内マーケット向けなら、越境ECに参入しようとしたとき、通販システムそのものを引っ越しするか、別で借りないといけない状況になってしまいます。
でも、Z社のようなサービスを使えば、販売サイトはそのままで、1行追加するだけで、海外ユーザーを「購入代行」へと丸投げすることができます。
高額そうに思えるけど、実はリーズナブルだった
今回、軽く紹介してきた「1行だけで越境ECを始める方法」ができるサービスを提供しているZ社は、正確には株式会社ZIGZAG(ジグザグ)。
サービス名は「Worldshopping BIZ(ワール・ドショッピング・ビズ)」
サイトを見てもらうと、「ザ・コーポレートサイト」という感じで、若干、堅い印象を受けます。
だから、「料金も高いんじゃねーの?」と印象だけでスルーしてしまいそうです。
でも、このサービスの料金は、月額たったの5000円。(初期費用は30,000円)
「売れたら売れたぶんだけ手数料がかさむ」という阿漕なサービスではなく、「5000円固定」という、実に良心的なサービスです。
はっきり言って、この内容でこの料金は、めちゃくちゃ安いと思いますね。
ただ、コーポレートサイトのデザインからは高額な料金をイメージしてしまうので、デザインを変えたほうが良いのか?って、個人的には思います。
機会損失をしているかもしれないかチェック!
さて、「あなたのお店機会損失していない?」をチェックする方法。
Googleアナリティクスの「ユーザー」→「地域」→「言語」と進んで見てください。
以下の画像は、当店のアナリティクスの「言語」のところ、直近1ヶ月分です。
なんとなんと、英語(アメリカ・イギリス・オーストラリ)、に 中国語(本土)(簡体字zh-cn)、フランス語まで。
これは、パソコンやスマホの言語設定のことです。
つまり、海外から日本人が日本語でアクセスしているのではなく、生粋の外国人がアクセスしていることを意味します。
割合としては1%程度です。
ここ1ヶ月の訪問者が12000人なので、その1%は120人(延べ)です。
この120人の中には、「買いたいけど買えない。」という理由で、サイトから離脱していった外国人も多いであろう。」と考えると、もしかすると、とんでもない機会損失かもしれません。
(客単価1万円、CVR5%として6万円、年間72万円の売上・・・・という皮算用が楽しい。)
実際、Z社の話によると、「ある企業は、販売サイトに外国人が訪問しているのは知っていたが、越境ECサービスの導入を1年迷っていた。」という企業さんがいたそうな。
そして1年後、ようやく利用し始めたところ、いきなり1年で400万円の越境売上が上がった事例があったそうです。
迷っていた1年の間は400万円を損していた、ってことになりますね。
ぜひ、GAの「言語」のところで海外からの訪問があるかどうかチェックしてみてください。