起業アイデア「レンタル・オーディオルーム」は儲からない

レンタルオーディオルーム起業

10年以上前に、「レンタル・オーディオルーム事業(起業)とか儲かりそう?おもしろそうじゃね?」と思っていろいろシミュレーションしたことがあります。

結論:儲からないからやめとけ。

主な理由は2つですね。

儲からない理由その1(設備投資)

設備投資がハンパない。

まず、防音工事ですね。

部屋の広さにもよりますが150万~500万以上です。

さらに、オーディオ機器も100万くらいはかかりそうです。

オーディオはこだわればキリがないですね。

個人的には、子供の頃に使っていたJBLのしぶいスピーカーとサンスイのアンプてのは外せないですね(^^)。

プロジェクターは詳しくないですど。

また、物件を借りて敷金礼金でも金がかかる上、飲食店の内装や設備を揃えるくらいの費用になってしまいます。

IOTを使えば、人を雇わず遠隔操作でオーディオルームの施錠解錠などはできますが、掃除は、さすがに人力でないと無理。

「自分がやる。」という選択もありますが、結局、人力が必要になるので、それもコストと考えると、割にあわない。

儲からない理由その2(需要)

飲食店の場合は、コンスタントにお客さんが入るようになれば費用を回収できます。

「飲食」という需要は絶えることがないですからね。

さて、飲食店を利用するようにレンタルオーディオ・ルームを借りる需要はあるのか?

ないんですよね・・・

普通に考えて。

世の中の人、夜に居酒に行く感覚でオーディオルームを利用するか?」と考えると「ないない・・」。

みんなiPhoneの小さい画面とイヤホンで十分満足していますからね。

というより、大画面と本物のオーディオ機器で映画を見たり音楽を聴いたりしたときの感動を知らない。

というわけで需要がほとんどない。

となれば、オーディオの良さを知ってもらう布教活動から始めないといけない。

多少の需要があったとしても単価をバカみたいに高くしないと、とてもじゃないけど収益化できない。

2時間1万円とかで1日3~4組来たとしても、3~4万円。

稼働率を多く見積もって50%だとしても最大月商60万円・・・

何をやってるかわからないですね。

レンタル・オーティオルーム起業失敗例?

実は、レンタル・オーディオルームのアイデアを諦めてから数年後、アバックって会社がそれを始めたんです。

アバック座
出典:https://www.avac.co.jp/contents/avacza/yokohama/

「ああ、やっぱやるところあるんだぁ。一度行ってみよう。」と思っていたところ、今日調べると、ほとんどオーディオルームのレンタル事業はやめたっぽい。

そもそもアバックさんは、ホームシアターの施工」を専門にしているようで、副業的にレンタル事業をやったようすです。

でも、今は、コロナの影響もうけて梅田店と博多店は閉館。

残すところ横浜だけになりました。(なんとか一度は利用してみたい!)

予約状況を見ても選びホーダイ。

つまり、まともな収益が出せる事業にはならなかったてことですね。

自分でやらなくて本当に良かったと思います。

自分の代わりに実際にやって成り立たないことを証明してくれたわけですから、実にありがたい話です。

世の中、よく見ていると、自分の代わりに実験してくれている人や企業がたくさんあるから、ほんと参考になりますね。

その点、大手はやはり賢いですね。

「儲かる」と踏んだ事業は、どんどん立ち上げてうまく経営しています。

そもそもビジネスモデルに地雷あり!?

実は、日本にはカスラックと言って、著作権を管理しているヤバイと噂の団体があります。

「誕生会で『ハッピーバースデー』を謳ったら著作権の取り立てが来た!」なーんて、冗談の新聞記事もあるくらい、まるで借金の取り立てのように著作権を取り立てにくるような団体だそうです。

https://q.hatena.ne.jp/1345471816

例えば、居酒屋などの飲食店などでyoutubeのBGMを流すとします。

これ、「営業用に音楽を使っている。」ということで著作権の請求がくるんですよ。

国内の音楽を流しているならまだしも、例えば、ロシアのラジオ番組を流していたとしても「著作権払え」って言うんです。

意味わからないですよね。

観てもないのに「受信料払え。」というあのヤバイ団体と同じニオイがしますね。

さて、レンタルオーディオルームは、自分が所有しているブルーレイ作品を自分で楽しむ。」ということがメインだと思います。

でも、「それを収益事業にしている。」という点で「著作権の取りたての可能性があります。

カスラックのHPを見てもらえばわかりますが、例えば、映画鑑賞会(有料)などを個人で開催しようものなら、とんでもない著作権を払わないとできないんですよ。

だから、有料の映画鑑賞会とか、まず見ないじゃないですか。

もし、レンタルルームの需要がすごくあったとして、うまく売上を作れていたとしても、ある日突然カスラックの取り立てや、下手すると訴訟などもありえます。

著作権違反という地雷を抱えている可能性があるわけです。

それを踏んだら一瞬で玉砕です。

そんなリスキーなビジネスは立ち上げるもんじゃないですね。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。