電話注文を受けないネットショップもあれば受けるネットショプもあります。
今回は、電話注文や電話での対応をしていないネットショップの裏事情を少々。
お客様に理解して頂きたいのと、これからお店を始めるけど「電話対応をどうしようか?」と考えている方にも参考になればと思います。
理由(1)ネットが使える=電話いらんでしょ
「ネットショップを見ている」という時点で、そのお客様は「ネット環境にある」ということです。
つまり、少なくとも「メールが使える」ことになります。
だから、「メールが使えるのに、わざわざ「旧式コミュニュケーション手段」の電話を使う必要はないでしょ?」というのが基本的な考え方です。
カタログ通販やテレビショッピングは、「パソコンを持ってなくてもネット環境がなくても注文できるのが前提」なので「電話注文」や「電話対応」が未だに残っているのです。
でも、ネットショップの多くは、ネットユーザーだけを相手にしています。
つまり、「パソコンやスマホのない人」や「ネット環境のない人」は、そもそもお客様として考えていないのです。ターゲット外なのです。
お店側はそう考えています。にもかかわらず、「電話がつながらなかったので詐欺かと思った。」なんて「昭和時代か?」というようなことを言う人もいます。
「いやいやいや・・・売ってる商品見れば詐欺かどうかなんて小学生でも判断つくでしょう。ふつう。」って思いますよね。
お店側としては。
でも、実際は、消費者はそこまで知識やネットに関する常識がない・・・
ネット販売をしている側は、ネットを駆使し、やり方や考え方もどんどん進んでいきますが、消費者は、かならずしも、それについてきているというワケではないんですよね。
ネットが普及したとは言え、都会の人はすごく今のネットの状況を理解しているのですが、残念ながら、地方ほど感覚が遅れている傾向があります。
理由(2)電話対応はバカ高い金がかかる
「メールが苦手・・・電話が楽」なんて人もまだまだ多いようです。
でも、ショップ運営者からすると、この種の人達の中にはやっかいな人がいます。
典型例ですが、ページ上に書いてあることを、いちいち確認するためだけに電話してくるケース。
いろいろ聞くだけ聞いて、お店の時間を奪って終わりの人です。
時給1200円のスタッフが15分間対応したとしたら300円を捨てることになります。
「そういった(金にならない)お客様も含めて、親切に対応するのが商売だろうが!」とお叱りを受けそうですが、ネット通販は、そういった昔ながらの商売スタイルをとっているとこが少なく、大半のお店が効率を重視しています。
少々語弊がありますが、効率を求めてやっているお店は成功し、昔ながらの親切な対応をするようなお店は衰退していくのがネット通販の業界です。
リアルの世界とはちょっと事業が違うのです。
理由(3)記録が残らない。ミスが起こりやすい。
大手通販などは、電話内容を録音しますが、小さなネットショップはそのような費用のかかるシステムは入れられません。
「電話で注文A」と聞いて商品を送っても「いや、Aなど注文していない。私が注文したのはBだ。」と言われても、録音記録がないのでお客様の間違いを証明できません。「言った。」「言ってない。」というトラブルになりかねないのです。
受注内容を書いた用紙からキーボードで入力する際にもミスが発生しやすくなります。
電話番号を間違える程度ならよいですが、住所を間違えて入力して荷物が戻ってきたり、現場のドライバーから確認の電話が入ったりなど、余計な仕事が増えてしまうのです。
それから、ネットショッピングはメールを中心にお客様と付き合うビジネスです。
注文を頂いたなら、まずは自動返信で注文内容の確認メールを送信します。
入金のお客様の場合は、入金の確認が取れたメールを送ります。
そして商品を発送した後は、荷物の追跡ができるよう荷物番号も合わせてメールで送信します。
発送連絡メールの中には、「いつくらいに届く。」だとか「荷物の問い合わせ先」などが書かれているので、ネットで注文したほうが、はるかに便利なのです。
理由(4)うざいクレーレマー予防
クレーマーの多くは電話です。
メールのクレーマーもいますが、スルーすれば済む話です。
でも、電話はヤバイ。
過去に30回以上電話してきたオッサンクレーマーもいました。
スタッフが対応してくれたんですが、精神的にまいっちゃってかわいそうになりました。
個人的には「クレーマーなんて、むしろ友達になっちゃいますよ~。」的なノリなんですが、若くてマジメなスタッフさんにはキツい。
クレーマーは、精神的なテロと言っても良いと思います。
だから、社員を守るためにも電話は取らないんです。
これからは電話注文は減ってくる
スマホやタブレットが普及したとは言え、「ネット閲覧はできるけど注文方法がわからない。」というアナログな人も多いのはご存知のことかと思います。
中高年を中心に、ITが苦手な人が多いのです。LINEアプリは入れているけど、どうやって使うかわらないおじいちゃんもたくさんいます。
でも、今後、そういった方々は冥土(めいど)に向かい、ITやスマホに慣れ親しんだ今の20代、30代が中高年層へと移っていきます。
今のそういった世代が年齢を重ねると収入も増えて時間も増えてきますから、今後ネットショッピングはますます盛んになります。
しかも、「高齢者向けに電話対応」という手段は必要なくなり、限りなく純度100%にちかいネットショップ運営が可能になるわけです。
だから、ダブルワークやパラレルワーク、副業などでネットショップを始めたい人は、電話注文のことなど一切気にする必要はないでしょう。
「別の仕事中に電話がかかってきたらどうしよう。」なんて不安に思うこともないのです。
「ネット通販は飽和」などと、ネット業界の内情を表面的にしか知らない人はネガティブにとらえていますが、ネット販売はむしろこれからの時代が本番と言えます。
ちなみに、2020年現在では、ターゲット層の年齢層が高い場合は、まだ、積極的に電話注文やFAX注文を取り入れたほうが売り上げはあがります。
でも、ここ10年くらいで電話注文の割合は急激に減ってきています。post_371
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