宅配便の荷物が届かない!遅れた!誰の責任?

荷物が届かない

「時間指定した荷物が届かない。」あるいは、「今日来るはずの荷物が届かない。」そんな経験は誰しもあると思います。

確実に受け取りたくて、しかも指定の時間待機していた人にとってはガッカリなことでしょう。よ~くわかります。

さて、今回は、宅配便の荷物が届かなかったり、遅れたりという場合、誰の責任か?ということについて。

届かない場合はまずはこれ!

「あれ、おかしいな。今日の午前中に来るはずなのに・・・」と、注文していた通販の荷物が届かない。

そんな場合は、まず、各運送会社のHPで「送り状番号」を入力して現在地を特定します。

指定した時間や曜日に届かない原因っていろいろあるんですが、多いのが「郵便受けなどに入れられた不在票に気づかない。

つまり、配達員は届けに来たけど、こちらはタイミング悪く気づかなかった、というパターンです。

当店もよく、お客様から「届かない!」って連絡を頂くことがありますが、荷物番号を調べると「不在(持ち帰り)」になっていることがほとんどです。

もちろん、「配達が単純に遅れている。」「配送センターから持ち出しされていなかった。」など、運送業者側のミスも、それなりにあります。

まずは、荷物の番号を調べて運送会社に電話する。

ヤマト運輸:0120-01-5925

これが基本中の基本ですね。

そして、次に受け取りができる日時を決める。

ちなみに、アマゾンなど大手通販などを利用している場合、お店に連絡しても電話がつながらなかったり、そもそも電話を受けていないことも多いです。

個人店なら親切に対応してくれることもあるので、もし、小さな専門店などで購入した場合は、お店に問い合わせするのも1つの方法です。

最近は、「注文したけど実は詐欺だった。」ということも減っているので、荷物が届かない場合は、はっきりとした原因があるので、番号を調べてみましょう。

基本的に、誰の責任でもありません。

さて、このように指定した時間に荷物が届かない場合、残念ながら、基本的には誰の責任でもありません。

もし、すぐに「荷物が届かないのは宅配会社の責任だ!(怒)」と決めつけて、クレームでもしようものなら、「自分は無知なバカです。」と言っているのと同じことになるので注意しましょう。

荷物が遅れたのを宅配会社に対してクレームすれば、宅配会社は「申し訳ございません。」と表面上は謝りますが、「アホな客。」って思われています。

というのも、宅配会社は、指定時間に100%届けるという確約(約束)はしていないからです。

指定日と希望日

たまたま昨日、ネットショッピングをしたお店から発送連絡メールが届きました。珍しく、今回はショップサーブのお店ではなく、クソ大嫌いな楽天の店で買うハメになってしまいました。

「入金の確認を持って発送にかえさせて頂きます。」というビミョーな(「発送連絡はあるの?ないの?」という)表現だったので、「荷物番号もわからないのかも?」と思いましたが、ちゃんと発送の連絡はきました。

そこで、気になったのがこの一文。

「指定日のお客様は指定日でお届けしますが、指定のない方は最短でのお届けとなります。」

の「指定日」です。

「商品が(指定日)指定時間になっても届かないんですがー!?一体どーなってるんですか!!(「詐欺ですか!?」的な勢い。)」というクレームまがいのお問い合わせはあります。

実は、指定日や指定時間に届かないと「運送会社が悪い」「運送会社の責任」と思うかもしれませんが、基本的に、責任はどこに対しても取れないことが多いようです。

というのも、運送会社は、いわゆる「指定日」に届けることを100%お約束していません。そして、もし届けることができなくても「損害賠償を負う」なんて約束もしていませんね。

つまり、契約として、「指定日に届けることを確約するものではない」ということです。

ですから、当店でも「指定日」という言葉は使わず「希望日」にしています。

規約に書いてある

いつもお世話になっておりますヤマト運輸さんの「宅配便利用規約」を見ますと、いろいろ書かれております。ちょっと難しいと思いますが、わかりやすく解説したいと思います。

指定日に届かない

「次の場合は、滅失(滅びてなくなること)、き損、遅延については責任を負いません。」と明記されています。第十二条に書いてある8項目について見てみましょう。

1.荷物の欠陥、自然の消耗
欠陥、消耗ですね。氷を常温で送った。溶けてなくなった。しらんがな。

2.荷物の性質による発火、爆発、むれ、かび、腐敗、変色、さびその他のこれに類似する自由
クリスマスケーキを常温で送った。腐ってた。

3.同盟罷業(ひぎょう→ストライキのこと)若しくは同盟怠業(さぼりのこと)、社会的騒擾(そうじょう→騒ぎのこと)その他の事変又は強盗
配達員がストライキを起こした場合など。

4.不可抗力による火災
不可抗力とは、「人の力ではどうにもならないこと」。荷物を運ぶトラックが東名高速でゴジラに襲われて荷物が消失。仕方ないよね~

5.予見できない異常な交通障害
名神高速のど真ん中で、カモ親子の引っ越しがあった場合など。

6.地震、津波、高潮、大水、暴風雨、地すべり、山崩れその他の天災
ようやく、小学生でも理解できる一文。

7.法令又は公権力の発動による運送の差止め、開封、没収、差押え又は第三者への引渡し
ん~よくわかりませんね。発送した会社が摘発されて、荷物が差し押さえされてしまった場合でしょうか。

8.荷送人が記載すべき送り状の記載事項の記載過誤その他荷送人又は荷受人の故意又は過失
ネットショップが「東京都」の住所を書かなければ行けないところ、「モンゴル」と書いて送ってしまった、というケースですね。そりゃ、ネットショップが悪い。謝罪はテンチョーさん。

こんな規約があるのに、それを消費者に十分伝えられていない運送会社も悪いと言えるしょう。

でも、新幹線や飛行機で東京から大阪へ移動したら15000円もかかるような距離も、500円600円という破格の料金(無料で買ってる人もいるでしょう?)で荷物を「人力で」届けてくれる運送会社の人たちに対し、感謝やねぎらいの気持ちを持つ余裕のない消費者も悪い。

もっと余裕もっておおらかに生きましょうよ。

なーんて言いたいですけどね~

実際の話

確かに、指定した日にちや時間に荷物が届かないと困ります。イラっとすることもあると思います。

運送会社の現場では、「仕分け」と「配達」の仕事は分かれています。

早朝に届いた荷物を仕分け担当の人が午前指定、午後指定などで分けていきます。それをドライバーがトラックに乗せて運ぶわけです。

でも、人間の作業ですから、どーしても多くはないですがミスが発生します。「例えば、午前指定の荷物を、午後の便に入れてしまう。」などです。

これを規約で言う「注意を怠らなかったことを証明しない限り~~~、損害賠償の責任を負います。」を言い換えると「ミスは怠慢ではないと証明できたら損害賠償の責任を負わない。」ということですが・・・

いちいち、配達が遅れたことに関して責任を負わないために「怠けていたわけではありません。」を証明するって、どーやって?ってことになります。

日々、何千個、何万個という荷物が行きかう中で、現場で、いちいちそんなことやってられないわけです。

ま、結論としては、「配達クオリティーに期待するほうが間違い。」「時間通り届いて当たり前(届けばラッキー)と思うのがそもそもの間違い。」くらいで考えておいたほうが気持ちは楽ですね。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。