今も存在していますが、「レンタルカート」。
販売ページは自分で作ってカートは別のサービスを利用する。
旧来は、わりとポピュラーな手法でした。
そして、これまで、その形式に問題はありませんでした。
でも、ここへ来て、レンタルカートを別で使っているお店さんは全滅するかも!?というか、注文が受けられなくなる危険性が出てきました。
主な理由
ご存知のように、EC業界では日々セキュリティーに関して意識が高まり、さまざまな仕組みが取り入れられています。
例えば、EC通販システムの老舗ショップサーブの説明は次の通り。
Google Chromeをはじめ、各社のCookieの仕様変更に伴い、 お店ページとカートのURLが異なる場合、使用する端末のOSのバージョンやブラウザによって「 商品がカートに入らない 」などの影響が発生する可能性があります。
出典:通販システム「ショップサーブ」
箇条書きにされていました↓
・商品がカートに入らない(PC/スマートフォン)
・お客さんが「お気に入りリストに追加する」ボタンをクリックしてもお気に入りに追加されない
・Amazon Payが正常に動作しない。
・他サイトID連携が正常に動作しない。
・アンケートフォームで、特殊タグを利用してヘッダーに会員情報やカート内情報を表示できない
出典:通販システム「ショップサーブ」
ちょっと難しいかもしれないので、わかりやすく説明します。
例えば、あなたのお店のドメインが「papparapaa.com」だとします。
でも、外部のカートシステムを使っている場合、商品をカートに入れた瞬間に、ドメインは次のように変化してしまいます。
https://hogehoge-cart.php/cart.php
お客様は同一画面で買い物をしているのですが、ドメイン(URL)に変化がある。
これが、各ブラウザのセキュリティー強化などのアップデートによって、「カートに入れる」をクリックしてもカートに入らない事態が発生する危険性が出てきたのです。
対策はこれ
そこで、この問題に対処するには、カートページも同一ドメインにします。
「メインサイトもカートもドメインを統一する」
これが2020年以降要求される、ECサイトのセキュリティー対策の1つとなりそうです。
ドメインが「papparapaa.com」の場合。
カートページは「 papparapaa.com/CART/cart.php」といった感じです。
「ドメイン直下にカートがないとダメ」ということです。
ただ、これが実現できるのは、ショップサーブなど、独自ドメインで、販売サイトもカートも込みで運用している通販システムに限ります。
名前を出して申し分けないのですが、「ショップメーカー(shopmaker.jp)」さんや「 TOKU☆TALK」さんとか、カートだけのサービスはピンチかもしれません。
これらのサービスを使っている場合、そもそもサーバーが別なので、「カートを同一ドメインに統一する」ということが不可能になってきます。
(もしかするとリダイレクトとか何かの仕組みで、解決できるかもしれませんが・・・)
ショップサーブで良かった・・・
たまたま当店は、ショップサーブを利用していたので、簡単な設定で、カートを独自ドメイン版に変更することができました。
おそらく、現状では次のような共有ドメインのカートのままのお店さんが多いでしょう。
https://cart(*).shopserve.jp/-/独自ドメイン/cart.php
これを、
https://独自ドメイン/CART/cart.php
という形式に、ワンクリックで変更することができます。
まあ、ショップサーブに限らず、カラーミーやメイクショップとか、「販売サイト+カート+管理」系の通販システムなら、同じように対応してくれると思いますけど。
設定方法
まずは管理画面。
「お店設定」→「基本設定」と進みます。
カートのURLを「独自ドメインを利用する。」を選ぶだけ。
青枠で囲んだ部分、ポチっとして「設定を保存する」だけでOKです。
他人事ではなかった!(;’∀’)
「ショップサーブで良かった~」なんて安心したのもつかのま。
実は、ショップサーブ以外で立ち上げている販売サイトから、カートだけショップサーブに飛ばしているパターンがあります。
これはヤバイ・・・
また仕事発生・・・orz
別ドメインのサイト内にカートタグを埋め込んでいるのを、ショップサーブ・サイトの販売ページにリンクする。
あるいは、WooCommerceを使って、同一ドメイン内にカートを設置する。
この二択になりそうです。
いずれにせよ、また仕事が増えてしまった。
いつになったら楽になるのかしら。