客としてキャンセルのメールを書くなら

キャンセルメールの書き方

注文を間違えた!」あるいは「注文したけど。いらなくなった!」など、ネット通販で注文した商品をキャンセルしたい場合、どのようにメールを書けばよいのでしょうか。

ネットショップ運営者側から、消費者としての正しい!?キャンセルメールの書き方や、お店としてキャンセル客にどのように対応するかについて。

最大のコツは「お互い気持ちよく」

お店の規模にもよりますが、特に、小さなネットショップでは、「注文」はとてもありがたいものです。

個人でやっているようなお店だと、注文をいただくことは嬉しいことです。

でも、それがいきなりキャンセルとなるとガッカリです。

がっかり

普通の心理ですね。

ただ、画面しか見ていないショッピングのお客様には、そんなことはまったくわかりません。当然です。

だからこそ、ショップ運営者の気持ちを気づかったメールが書けると、気持ちよくキャンセルを受け入れてくれて、かつ、客としても悪印象を残さずに済みます。

メールで「今の注文キャンセルします。」とだけ送ってくる人もいまだにいますが、最悪の印象しか残しません。

ショップ側は「誰や。名乗れやボケ。」と思います。

自分の名前も書かず、誰宛てに書いているメールかもわからない。

そんなメールの書き方だと、人とのコミュニケーションにも難があったり、日本語の能力や常識にも欠けるのかと思っちゃいます。

せめて4点セット

(1)〇〇ショップ様
(2)自分の名前
(3)注文日時
(4)キャンセル商品名

もちろん、メールアドレスがわかれば「いつの誰の注文か」というのは、調べるとわかります。

でも、パソコンメールで注文して、ケータイメールで名前も書かずにキャンセルの連絡されても、お店側はまったくわかりません。

キャンセルメール文例

〇〇ショップ 佐藤様

お世話になります。
昨日、4月9日付けにて注文させていただいた栃木県の群馬と申します。

注文番号:ASP201604090931

誠に申し訳ないのですが、
諸事情により今回の注文のキャンセルをお願いしたく、
連絡させて頂きました。

万が一、すでに商品を発送されている場合は発生した費用をご請求ください。

お手数おかけ致しますが、
キャンセル処理のほど、よろしくお願い申し上げます。

群馬

この程度でいいんです。

満点レベルです。

こんな感じのキャンセル依頼のメールを受け取ったら、ショップ運営やとしては気持ち良くキャンセル処理ができます。

「ご丁寧にどうも。またご縁があったときはよろしくお願いします。」的な気持ちで終わることができます。

最近は、商品を発送した後にキャンセルすると、お客さん側に送料の負担が発生することをわかっているショッピングユーザーも増えてきました。

10年以上前に比べ、ショッピングユーザーのマナーもびっくりするほど向上しているというのが、ショップ運営側の印象です。

だからこそ、ひとこと「キャンセルで」なんて客がたまにいると、「はぁ!?何こいつ!ちょっと日本語のできる外国人!?」なんて思っちゃうわけです。

なお、お店としては「キャンセルの理由」を知りたいので、もし理由が言える場合は言ってほしいですね。

「他店のほうが安かったから。」といった理由から、「他の家族がすでに買っていた。」など、何でもいいんです。

正直なお客様の声が知りたいと思ってますから。(※他店のほうが安かったから。」は言わないほうがいいですけどね。)

商品発送前なら費用が掛からないことが多い

お店にとって、商品を発送していない段階でのキャンセルは助かります。

注文を受けて、在庫を確認し、場合によっては梱包までしているかもしれませんが、未発送ということは運送会社への運賃が発生していないことを意味します。

注文データを処理するだけで、大きな費用が発生しないので助かるんです。

もちろん、商材によっては梱包材などを使ってそれなりに費用が発生することもあるので一概には言えません(木枠梱包で発送する場合など)。

また、当店で利用しているショップサーブでは、注文1件につき40円ほどのショッピングカート利用料がかかります。

これはキャンセルでも取られてしまいます。

1日に10件キャンセルがあると純粋に400円の損失が出てしまいます。

「キャンセルしたら何も費用は発生しない。」と思ったら大間違いです。

ビジネス活動は常にコストがかかっています。

ですから、お客として、注文のキャンセルが決まったら、とにかくすぐにお店に連絡することです。

電話窓口を置いているおみせなら電話で、メールのみの場合はメールで連絡します。

キャセル不可や返品交換不可など

オーダーメード品が完成した後のキャンセルは非常識すぎて話にならないので、ここでは扱いません。(例外はあるけど)

「キャンセル不可」とある場合は、キャンセルをしない覚悟で申し込むするのが人間として正しいですね。

返品不可とある商品も、同様に、返品できないことを前提で申し込む。

これも当たり前。

当店の場合、一部の商品は返品交換不可としているのですが、モノによっては返品交換できる場合もあります。

手続きが面倒なので「返品交換不可」としています。

でも、「交換不可なのは承知の上なのですが、もし可能なら交換して頂けないでしょうか。」といった良識あるお客さんには、こころよく交換をすることにしています。

ちなみに、返品交換不可にしている商品はメーカー直送(取り寄せ)の商品です。

メーカーが返品や交換を受け付けていないので販売店も返品交換を断らざるを得ないのが裏事情です。

キャンセル客対応(お店側)

さて、今度はお店側の立ち場でキャンセル客にどのように対応するか。

結論:キャンセルはつつしんで受ける。

ですね。

ただし、オーダーメードなど「替え」の効かないモノは「キャンセル」はない

「キャンセル」と言っているお客さんに、「注文したんだから買え」というのは、一歩間違うと悪徳商法です。

「キャンセルしたい。」というお客さんには、理由の如何を問わず気持ちよく応じるのが基本です。

対応方法は3パターンあります。

商品発送前

商品をまだ発送していない段階でのキャンセルです。特に費用は掛からず、受注データのステータスをキャンセルに変更するだけです。そして、キャンセルが完了したことをお客様に伝えるだけで終了です。

商品発送後

商品の発送後は、商品が未使用でも、運賃が発生してしまっているので、その運賃をどうするかをお店なり会社なりの方針で決めておく必要があります。

500円1000円程度の運賃で、キャンセルも滅多に発生しないようなお店なら、いちいちお客さんに送料を請求せずに、コストとして計上してしまっても良いでしょう。

でも、発送費用に5000円1万円とかかるような商材が出荷後にキャンセルになった場合は、お店が肩代わりしていた運送費用をお客さんに請求しても良いでしょう。ただし、その場合は、規約等に明記しておく必要があります。

開封後使用後のキャンセルや返品

ロコンドなど、アパレル関係では、着用した商品の返品を可能にしているサービスもあります。

それらは例外として、ごく一般的な物販ショップでは、商品が回ふんされたり使用されたりした後のキャンセルや返品は、基本的に不可としていることが多いでしょう。

商品が一度開封されるとし新品ではなく中古品になりますし、それを再販しようと思っても価格を大幅に下げざるを得ないですからね。

もちろん、開封したところ故障していた、汚れていた、といった商品に瑕疵(かし)があった場合は話は別です。

瑕疵があった場合は100%お店側の責任ですから、交換に要する費用全額をお店側が負担した上、お客様には誠実に対応しなければいけません。

詳しくは:ご注文キャンセル確認メール(テンプレート)

楽しいネットショッピングにするために

アマゾンなど、人の温かみが感じられない自動販売機的な通販サイトがある一方、ショップサーブなどに多く出店している専門店や個人店は、情熱を持った店主が一生懸命頑張っていることが多いです。

画面を通じて、それが伝わらないのはお店側の責任ですが、ネットショップの裏側には必ず、「感情のある人間がいて動いている」ということを忘れたくないものです。

また、ネットショッピングは、クリックやタップひとつで簡単に注文できますが注文も法律上は「売買契約」です。

ひとりひとり、自覚と責任をもってネットショッピングを楽しみたいものです。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。