ついビジネス書に手が伸びるわけですが、かなりの確率でババを引いてしまいます。最終的にハズレを引いたのが「元気な企業の儲けのツボ(架空)」のような本です。購入履歴から探してみたんですが、不思議なことに見つからない・・・
その本は、それなりにおもしろいんです。でも、「作家」が書いているところが、役立つ生きた情報を探している経営者にとって外してしまっている点だということを学びました。小説家やエッセイストも作家ですが、ビジネスジャンルの本を専門に書く作家もいるようです。
記憶は定かではないですが、その著者の出身大学はW大学の文学部。いわゆる一流大学。文章の達人です。ビジネスマンにウケけそうなネタを考えて、いろいろな文献や資料から、おいしいポイントを抽出してうまくまとめた感じです。
出版業界にもプロダクトアウトやマーケットインがあるということを学びました。プロダクトアウトとは、「こんな商品なら売れるかも!?」と、売る側の発送で商品が世に送り込まれるパターンです。
逆に、マーケットインとは、市場調査の結果、需要があることを確認して、それにマッチする商品をリリースすることです。ニーズの読みが正しかれば確実に売れるわけです。
ネット販売もこのパターンがほとんどですね。「キーワードプランナーで需要を確認して、いざ開店。」というやつです。もちろん、プロダクトアウトもありますよ。
やっていて楽しいのはプロダクトアウトのほうです。マーケットインは大きく外すことはありませんが、プロダクトアウトは、勝手な妄想から商品を作るわけですから、9割空振りです。でも、1割を目指してチャレンジするところに面白みがあります。
さて、当該(この記事で話題になっている)書籍は、後者のマーケットインにあたります。ビジネスマンや経営者が欲しがるようなネタ、つまり「儲ける方法」という需要に対して、「元気な会社の儲けのツボ」という切り口で、ビジネス書籍作家?が資料を集めて執筆した印象を受けます。
結論としては、ビジネス書籍はプロダクトアウト的なもののほうが、1冊を読む中で1行でも2行でも参考になる内容がある確率は高いのではないかと思います。
具体的には、実際の起業家が書いた本。経験に基づく話です。大半は、本人が書いたものではなくて、話を聞いてゴーストライターがそれなりの体裁に仕上げたものだと思います。そういった本のほうが、実践では参考になりそうです。
見分け方のテクニックとしては、著者のプロフィールを徹底的に暴くこと。現場や現場経験者なのか、机上の人なのか。ただし、現場経験がなくても非凡なコンサルタントなどの本や話は、実務でダイレクトに役立ちますが。