「不満は需要」と言う人はあまりいないようですね。「不満は潜在需要を見つけるヒントになる」という例えです。ここで言う不満は、「上司がバカすぎて」と言った個人的な不満から、「いつもここ道路渋滞するよなぁ」的な社会的な不満まで幅広い意味です。
新しい商品やサービスが生まれる背景には、ほぼなんらかの不満がありますよね。
例えば、優れたネーミングでおなじみ、小林製薬の「熱さまシート」。子供が熱を出した時、タオルを氷水につけて絞ってひたいに乗せる。しばらくしたら、また冷やして乗せるというお母さんの大変さ、言い換えると、言葉になっていない不満、つまり、潜在需要をうまく引き出したものでしょう。(LIONの「冷えピタ」の方がネーミングセンスはいいと思う。)
「製品」となると、個人レベルでは起業したり、参入したりは難しいですが、サービスなんかは、起業アイデアから、新しくビジネスモデルを作るのも難しくなさそうです。
例えば「家いちば」。普通の不動産情報に乗らない物件を扱うサイトです。不動産は門外漢なので、家の売買と言えば「不動産屋さん」が当たり前と思っていましたが、不動産屋さんが扱わない、ワケあり不動産の売買を専門に仲介するサイトです。
おもしろいですよね~。「ワケあり」と言っても、賃貸物件とかで言うそれ系じゃないんですよね。普通の不動産屋が扱わない「極端に古い物件」や「残置物(家具などが残っている)のある物件」などを専門に扱っています。
物件の特徴は「空家」「古い」「残置物」、そして「破格の安さ」など。例えば、新潟県上越市にある2階建て2DKが200万円とか、場合によっては0円とかもあります。
とまぁ、素人から見ると面白い着眼点だと思いますが、やはり業界にいるとそう言った需要はすぐにわかるんでしょうね。あなたの業界でも、「不満」を見つけて見てはいかがでしょうか。
ちなみにECサイト運営者の不満としては、理想的なショッピングカートがないことでしょうか。ASPの提供する汎用的ショッピングカートが不満ですね。あとは何かと料金を取る体質です(ビジネスなんで当たり前ですが)。これからは、シンプルで購入ステップの少ないカートへの需要へと変わると思いますが、プログラマーさんはビジネスチャンスですよ。