商売は「早すぎてもダメ。遅すぎてもダメ。タイミングが大事。」なんて言います。まさに、それを象徴するような話がありました。
時は遡り2007年。ブランド洋服をネット販売するアラフォーのAさんは、あることに悩んでいました。
「売り上げもっとあげたい。」
「もっと注文数増やしたい。」
「もっと成約率あげたい。」
頭の毛が抜けるほど苦しんでいた時に出会ったのが、「キャッチコピーで売り上げあげます。」的なコンサルのウェブサイト。
「これだ!」と思って、そのコンサルの門を叩きます。
「愛知県で、かくかくしかじかのネットショップをやっています。御社のキャッチコピーサービスに興味がありメールさせていただきました。当店はhttp://*****.comです。いかほどで効果的なキャッチコピーを作ってくれますでしょうか?」
5万円とか10万円程度なら喜こんで出すつもりです。いや、売り上げが10%でも上がるなら、もうちょっと頑張って30万は出そう。そんなことを考えているうちに、コンサルからお返事が返ってきました。
「お見積もりは〇〇円でございます。」といった内容を想像していましたが、返事の内容は意外なものでした。
「御社のサイトの場合、キャッチコピーだけを変えても、効果はほとんどないでしょう。ページレイアウトやデザイン、カートへの誘導から購入への導線など、総合的に再構築をしないと売り上げアップは難しいと考えます。それらを含めてご協力させて頂くことは可能です。」
だよね~
実は、自分の販売サイト、キャッチコピーや文章、ユーザビリティーやユーザーインターフェイスがよろしくない構成になっているのは薄々感じていたんですが、そんなところは見て見ぬふりをして「キャッチコピーだけで、インスタントに売り上げが上がれば!」と安易に他力本願を選んだわけです。
しかし、そこは問屋が卸すわけもなく。
見る目あるコンサル会社です。そこは、ビシっと本質をついてきます。
「サイト全体も構造改革ともなれば、30万では済まなさそう・・・」と、あっさり、あきらめたのでした。
その後ダメサイトを放置しつつ、売上は下降の一途です。いよいよヤバイという状況に焦って、独学でキャッチコピーやデザイン、導線などを研究し、自ら販売サイトを再構築することにしました。2015年のことです。悩んだ時期から実に8年も経ってしまいました。
で、結果は?というと、残念ながら、すでに商品の、「市場でのライフサイクル」が「衰退期」入っていたため、サイトを改善しようが、斬新なキャッチコピーを作ろうが、広告費を投入しようが、売り上げが劇的に上がることはなかったのです。
一言で言うと、時すでに遅し。
「鉄は熱いうちに打て。」というように、タイミングやチャンスをしっかりつかめるかどうかは、ECサイト運営者のビジネスセンスにかかってますね。のほほ~ん、としてるのんびり屋さんタイプは注意したい教訓ですね。