「メーカーに在庫を借りて販売。売れた時点で仕入れ。」
これが、物販でもっともリスクのないやり方です。
自分では在庫を持ちませんから。
これを消化仕入れと言います。
委託販売(いたくはんばい)と混同されて使われている場合もあります。
たしかに、メーカーの立場からすると、「小売店に販売を委託している」ということはできますね。
ただ、メーカーの立場にしてみれば、商品を貸している間は利益があがらないし、他の取引先から「商品が欲しい」といわれたときに、自社に在庫がなく、在庫を貸しているお店にあった場合は「機会損失(売り逃し)という残念な事態となります。
ま、売れる商品を持っているメーカーなら、買い取り(出版界では「買い切り」と言うらしい)一本で行けばいい話です。
でも、自社に小売のノウハウもなければ、売れ筋商品もない場合は、「小売に貸して売ってもらうしかない。」という状況もあります。
そこで、考えたのが、というか、たまにあるんですが、「期間限定の消化仕入れ法」です。
メーカーは商品をずっと貸すのではなくて、「1ヶ月だけ貸します。ただし、1ヶ月以内に売切らない場合は買い取ってもらいます。
あるいは、「売れ残りを返品して頂いても構いませんが、送料はご負担ください。」というパターンです。
そうなると小売さんも頑張って売ろうとしますよね。
小売の立場としては、いつまでも無料で貸してくれるとなると、必死で売ろうという姿勢にならないんです。
売れたときに初めて仕入れが発生するからノーリスクです。
「いつか売れるだろう。」なんてのんびり構えることができます。
小売やメーカー、負担す割合のバランスが悪いと関係は長続きしないのではないです。
消化仕入れOKにする場合は、(1)掛け率を高めに設定(2)期限を決める(3)販売率で顧客をランク分けして掛け率を変える、など、これくらいの3点セットでやってもらえば、今よりもっと売れるようになると思います。
古いメーカーは「取引歴が長い」といった漠然とした理由で掛け率を下げたりします。
でも、取引歴は浅くても、取引額や頻度から掛け率の優遇をしても良いと思います。