今回のおもしろご来店キーワードから。検索ユーザーの思考を探るという企画です。
今回のキーワードから推測。
「広島に住んでいる。お菓子を作って販売したい。でも、賃貸マンションだし、設備はお金がかかるので無理。そして、許可などの手続きも難しそう。普通にお菓子だけ作って売りたい。」といったところでしょう。
残念ながら、ほぼ不可能です。
菓子製造許可付レンタルキッチンはあり得ない
さて、菓子製造許可付レンタルキッチンがありえない理由は次の通り。
例えば、私(ブログ主)が「菓子製造許可付レンタルキッチン」をビジネスとしてやっているとします。そして、あなたがキッチンを借りでお菓子を作り販売。
お客さんが食中毒になった。
誰の責任か?
はい。許可を取っている私の責任になっちゃいます。私はレンタルキッチンの営業停止を食らいます。
あなたには、責任を問われません。
つまり、レンタルキッチンを運営する人は、使う人全員に対して責任を持つということです。
衛星感覚のある人ない人かかわらず、不特定多数の他人に自分の許可を、有料とは言え、貸してしまうのはあまりにリスクが高いわけですね。
年間100人に貸して1人でも食中毒を出してしまったら、それで終わりですから。
もっとも、食中毒を出しても営業停止は2、3日ですから、大したことないっちゃたいしたことないのですが。
ありえる場合
「ありえない。」とは書きましたが、実は、あり得るようにすることもできるんですよね。
食中毒による営業停止は3日程度です。もし、あなたが食中毒を出したら、「レンタルキッチンは使用禁止(出禁)。さらに3日分の営業補償をする(3日間の売り上げを支払う)」
このようなレンタルの契約をしておけば、貸す側のリスクヘッジ(危険回避)になりますし、借りる側も慎重になるという抑止力が働きます。
自宅キッチンで作ったお菓子は販売できない。じゃ、キッチン借りれば良いじゃん。
あなたの名前で販売できない問題
お菓子を販売する場合、裏面などにラベルを張りますが、許可を得ていない人が製造した場合その人の名前を書くことができません。
あくまで、製造許可を得ている会社やお店、そこの代表者の名前で販売することになります。
ですから、貸主、借主という関係では、ラベルに個人名、あるいはあなたの考えたお店名を書くことができないわけです。
でも、それを可能にする方法もあるっちゃあります。
貸主があなたに業務を委託するという方法です。ま、簡単に言えば、「レンタルキッチンを運営する企業の1スタッフとして働いている」という体にします。
そうなれば、レンタルキッチンの住所はもちろん、屋号を自由に考えて販売もできるようになります。
ただ、これにはさらに問題があって、レンタルで借りる人100人が同じようなことをすると、同じ所在地に100店の店が同時に存在することになります。
すでにブームの間借り飲食店
「夜はバーを営業している。昼間は無人。」このような店舗を貸すビジネスはあります。
昼間に借りてカレー屋などをやるわけです。借りる側は、店舗の契約や設備の準備がいらないので、すぐく安くお店が始められるわけです。
でも、ここでも、上記の食中毒の問題を中心に許可や保険、契約など複雑な問題が絡みます。
結論
話は戻りますが、「手作り食品」の販売はハードルが高いです。その割に儲からない・・・
雑貨や洋服の販売とは次元が違います。「仕入れました。売ります。」のような単純な話じゃないですよね。
ある程度、覚悟できている人でないとやめたほうが良いです。焼き菓子となると、正直、単価も安いのでビジネスと成立できる可能性はかなり低いです。特にネット販売は。
もし、パンや焼き菓子や洋菓子、手作り惣菜を販売したいなら、覚悟を決めて「リアル店舗」の線を考えたほうが良いのではないでしょうか。
一人でお店を始めるとお金もかかるので、「お菓子を作りたい主婦など3、4人集まって、お金を出し合い共同キッチンを経営する。」なんかすれば安上がりですね。
その場合、「仲違い」みたいな問題が発生するリスクもあるので、1人しっかりした幹事が仕切ると良いですね。
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