キャッチコピーやライティングをするときは、いろいろなテクニックを盛り込みながらやらないといけないんですが、つい忘れて、イケてない自己流になってしまいます。独りよがりのキャッチや文章は売り上げダウンの素ですね。
シャルパンティエ効果の意味は、簡単に言えばイメージの錯覚を起こすことです。例えば、綿菓子5kgと無農薬米5kgはどちらが重いでしょうか?」という問いに対して、どちらも重さは同じなのに、お米のほうが重いイメージを抱いてしまう心理ですね。
イメージの錯覚をうまく使って、値段の高いものを安く感じてもらったり、「しょぼいものをすごい」と感じてもらったりするのがライティング担当のお仕事です。3万円の商品なら、「3年使えば1ヶ月あたりわずか833円!」としたり、さらに、833円を「1ヶ月に回転寿司わずか8皿分」と分解するなどです。
「取り立ててアピールできないようなことををすごい」感じてもらえるようシャルパンティエ効果を使った事例は、商品パッケージです。有名な例のひとつは、永谷園の「しじみ70個分のちから」でしょう。シャルパンティエ効果を狙うと同時に優れたネーミングになっているところが完璧ですね。
「オルニチン25mg」を「しじみ70個」に言い換えてます。パッケージの「ギュッと濃縮」の「ギュッ」のオノマトペ(擬声語)も魅せてくれています。ヒットが理由なのか、最初から他のラインナップがあったのか知りませんが、味噌汁以外は、にわかめスープ、お吸い物、ふりかけまで水平展開しています。さすが大手です。
もうひとつ有名どころでは(こちらのほうが古いですが)、1991年武田食品工業が発売したジュース「C1000ビタミンレモン」です。ビタミンC「1000mg」は単位を変えると「1グラム」・・・しょぼ。でも1000と聞くと、すごいような気がします。ちなみに武田食品工業ですが、2007年にハウス食品の子会社になっております。ハウス食品といえば、ココイチのルーの提供企業。
メモ
一食分の野菜(野菜生活100/カゴメ)、食物繊維や鉄分がたっぷり~8種類のビタミン入り~・大きめイチゴ(フルグラ/カルビー)、大容量