ここ数年くらいで、経営環境の変化から仕事周りの人間関係もガラリと変わりました。
付き合いたくない人は究極まで排除して、良好な関係人たちだけとお付き合いしている状況です。
もちろん、こんな状況も時とともに、また変化していくことでしょう。
さて、年始に、気になったことがあったので記事にしてみました。
それはメール。
そんなメール送る?
1月上旬、「マーケティングに強みを持っている。」と標榜する会社から「新年のご挨拶」や「明けましておめでとうございます。」というメールが受信トレイに入ってました。
読みますか?
というか、メール開きますか?
未読のまま全部ゴミ箱。
マーケティングに強みを持っているなら、開封されるタイトルをつけるはずですが、「なんだその件名?」
メールは「読んでもらいたいから」送るわけですが、その前に「メールを開きたい。」件名をつけないと。。。
日本社会で挨拶は大切とされてますが、それとこれとは別。
対面時の挨拶は欠かせませんが、メールの挨拶は「担当変更のご挨拶」くらいでしょう。
担当変更は「挨拶」そのものよりも「担当変更」に重きがあるんので、「今度はどなたに変わったのかしら?」と一読しようと思いますが、新年の挨拶とか暑中見舞いとか、いらないでしょう。
と、思いました。
まあ、人それぞれ捉え方が違うんです、あくまでポジショントークですけど。
100%読まれるメール
自動でゴミ箱や迷惑フォルダに入れられない限り100%読まれるメールがあります。
それは、よく知っている人からのメール。
リアルで対面したことがあり、顔をちゃんと覚えている人。
件名が「新年のご挨拶」でも、一応メールを開きますよね。
無視する場合は、「もう関わりたくない。」と思っている時くらいでしょうか。
このように同じ件名でも関係性によって開封率は全然違うものになる、というのはメールマーケティングの基本中の基本ですね。
上記の企業の場合、こちらは単にメルマガを登録しているだけの、コンバージョンの可能性が極めて低い見込み客です。
メールはオワコンへ
とは言え、知り合いにメールしても「1ヶ月返ってこない。」ということもあります。
理由は簡単で、相手が「メールアプリを開いていないから。(通知もONにしていない。)」
SNSが台頭してきて以来、通信手段としてのメールはシェアをかなり落としています。
割合は分かりませんが、ネットを介したコミュニケーション手段は、メールに、LINE、インスタやFBのメッセージ機能だったり、他のニッチなSNSだったりと多様化しています。
とある取引先は、まったく意味がわからないんですが、なぜかずっとSkypeです。(ほんとやめてぇ〜)
個人の場合は、インスタメインとかLINEだけ、とかでもいいでしょうけど、マーケティングに絡んだ仕事をしているなら、ありとあらゆるメッセージ機能を持っておかないといけないですね。
ちなみに、1ヶ月メールが返ってこなかったのは、仕事関係で知り合った20代女性。
インスタのメッセージ機能だと速攻既読、返信があります。
急ぎじゃなかったんで放置していましたが、メールの返信が返ってくるのを指を咥えて待っていては、業務に大きな遅れが出てしまう可能性があります。
読まれる!開かれる!なるほど件名”6性”
地球上には、男女だけではなくLGBTなど性に関する多様性があります。
それとは無関係ですが、メールの件名を考える時は5つの「性」を押さえておきたいところ。
もちろん、性別で言うところの「性」ではなくて、「性質」の「性」のことです。
有益性
「読む価値があるかどうか?あるよねぇ〜」と思ってもらえる件名。
「新年のご挨拶」という6文字に有益性を感じる人はほとんどいないでしょう。
これに有益性を加えるならタイトルの例は、「新年のご挨拶(お年玉付き!)」などが普通に考えられます。
「新年企画第一弾」なども、何か有益性を匂わせているので良いかもしれません。
このように、ターゲット(受信者)がメールを読むことで何かメリットがあるような件名をつけるのは定番になっています。
緊急性
あまり多用するとオオカミ少年になってしまうかもしれない、ちょっと刺激強めの緊急性。
「緊急」だけに時間や期間に絡んだ言葉が入るのが特徴です。
「あと3日で500ポイントが失効します。」
「うわ!それはもったいない!使わなければ!」なんて思っちゃいます。
そしてメールを開いてURLをクリック。
でも、この手の件名は、何十年も閉店セールやっているような店と同じく、それが常態化してしまうと、効果は薄まるのは時間の問題。
使う頻度を考えて、ここぞと言うところで投入したいプチ劇薬と言えます。
他の例
初回無料商品は明日まで
期間終了まで7日
本日23:59で終了します
緊急のお知らせ
13日に締め切ります
具体性
「佐伯退職につき新任のご挨拶」
「新任のご挨拶」だけよりも、ずっと具体的なんで読まれやすいです。
怪しい系のメールを見ていると「6ヶ月で1800万円達成!」なんてありました。
数字や固有名詞を使うことで具体性が出ます。
ー指名性
日本語的に「指名性」はなく、今作った造語ですので、普段は使わないようにご注意ください。
指名性とは「佐々木さんへ」と、受信者を名指ししたり「40代になったお客様へ」と、ちょっと範囲を広げたり。
メールを受け取った人が「自分宛」と認識してくれる件名です。
当社は、Shopifyで通販をやっていますが、受注確認メールや発送連絡メールなどを、「読んでもらえないことがある。」という悩みがありました。
そこで、すべての自動メールの件名にお客さんの名前を入れることで開封率は劇的に上がりました。
メールには大事なことや、注文完了後の(「キャンセルはどうするの?」とか「変更は?」など)疑問に対する答えを書いているのに、それを読まずにメールや電話をされると無駄なコストになるんですよね。
社員やスタッフも勤務時間はお金がかかってますから。
意外性
心理学用語で言えば認知不協和。
メールの件名を見た時に「え!?」「どう言うこと!?」「なになになに!?」という感情を呼び起こすテクニックのひとつです。
これは自滅してしまうほどの劇薬になることもあるので、取り扱いは要注意です。
速攻メルマガを解除されたり迷惑メールボタンを押されたり、最悪、どこかの掲示板に書き込まれたり。
いわゆる炎上のきっかけになりかねないので注意が必要です。
例えば、お店からのメルマガのタイトル。
「逮捕されました。助けてください!」
「え!?何!?」
って思いますよね。
気になってメールを開くと、「採れたてのイカのスルメがうますぎて孫娘に逮捕されました。(>。<;)」と。おもちゃの手錠をかけられた店主の写真付きで。
要するに、新商品の案内です。
「ユーモアがあって面白い。」と言う人もいれば「人騒がせな!」と不快に思う人もいるでしょう。
普段からユーモア中心でやっていれば、悪い反応にはならないけど、いきなりやると、受信者の心臓にはあまり良くないかもしれません。
良薬口に苦し、劇薬口に甘く(身を滅ぼす!?)
時事性
かなりマニアックなテクニックで、取り扱いも若干難しい時事性の件名。
時事とは、その時話題になっているニュースや社会情勢のワードを練り込んでしまうと言うもの。
例えば、長年続いた「新型コロナ」もそうですし「ロシア」という言葉も時事ネタになります。
瞬間的に話題になるネタも多いですが、普段テレビやニュースを見ている人には、そう言ったネタに絡む言葉は、引っかかりやすいと言うのがあります。
季節のイベントも同じ。
真夏の8月に「バレンタインのチョコは決まりましたか?」なんて送ってもエラーメール(送信ミス??)だと思われかねない。
そうではなく、1月中、すなわち、世の女子たちがバレンタインを気にし始めるタイミングを見計らって送信するのが最も高い効果を生みます。
時事ネタは特にタイミングが命。
ただし、南北に縦長の日本。
北は北海道、南は沖縄まで「気候が全然違う。」と言うことは知っておきたいところ。
例えば、西日本ではまだあったかい字が続くような時期でも、北国ではこたつやヒーターなどの暖房設備の準備をします。
季節に関わる商材を扱う場合は、気候の地域差を認識しておきたいですね。