「売上を上げる」「集客する」という考えは間違いだった!?

売上を上げる方法って6パターンくらいは確立されています。

「商品の価格を上げる」という方法もそのひとつです。

が、、唐揚げ屋の開業でもネイルサロンの開業でも、新規開業した人が、いきなりこのテクニックを使って売上を上げられるでしょうか?

「唐揚げ1個100円でスタートして、2ヶ月後から200円にしました。売上あがりました!ばんざーい!」

「いやいやいや、違うでしょう。」というのは誰にでもわかると思います。

要するに、売上を上げるテクニックは6パターンくらいあるんですが、誰もが同じように使って同じように売上が上げられるというものじゃない、ということです。

ステージと経営環境を考える

「あなたのビジネスがどのステージにあるか。」ということを考えるのがまず第一。

そこから、売上を上げるためにどのテクニックが「最適か!?」を選択して実践。

この2ステップでやらないと、上がる売上もあがらないって話ですね。

新規開業なのか、あるいは、開業して何年目でお客さんはどの程度ついているのか。

または、お店の存在がどの程度認知されているのか。

市場の変化はどうなのか。

そういった、いわゆる経営環境をひとつひとつ分析したうえで、6種類くらいある売り上げアップの方法を1つとか2つ、欲張って全部、とかやっていくわけです。

ビジネスモデルを考える

ビジネスモデルは大きくわけると「リピータービジネス」か「そうでないか。」にわかれます。

リピータービジネスとは「顧客」がついて、顧客が繰り返し買ってくれるビジネス。

そうでない場合は、毎回新規客(一見客)でリピートは基本なし。

ビジネスとして長期的に、安定的に運営していく場合はリピータービジネスになります。

でも、世の中いろいろで、例えば、転売ヤーとかは、ほとんどが非リピータービジネスです。

「安く仕入れて高く売る」というのがテーマで、ひたすらそのやり方を回すわけです。

悪い言い方をするなら、ハムスターが回し車野中をひたすら走っている感じですね。

一方、リピータービジネスは、お客さんが付けば、継続的に自動的に売り上げがあがります。

転売ヤーの場合、売り上げを上げるには、ひたすら安く仕入れ、売れる商品なら大量に捌く。

さらに、もっと売れる商品をひたすら探す、といった感じです。

でも、お客さんがついたリピーターの場合は、既存のお客さんにいままで1個買ってもらっていたものを2個かってもらうような対策するなど。

ビジネスモデルによって使うテクニックが変わります。

個人開業のコンサル

昨年は個人開業さんを中心にコンサルしてきましたが、みなさん言うのは「集客」「集客」「集客」。

「おまえもか!」みたいな感じで、皆さん口をそろえて「集客」と言います。

売り上げと同じで「集客」もする前に、やることがあるんですよね。

ただ人を集めるのって簡単なんです。

「無料」をエサにすれば、ほいほい人は集まってきますよ。

やったことがある人も多いと思いますが、プレゼント企画やら無料モニターなど、無料ほど集客に効果を発するツールはないと言えるくらい強烈です。

でも、じゃ、そうやって無料をエサに集まってきた人は、「長いお付き合いをしてくれるお客さん(お得意さん)になっているか?」というと?否ですよね。

集客の場合も、「誰を?(WHO)」という部分を明確にしたうえで集客しないと、集めることだけが目的になって、そのまま終わってしまいます。

集客は客層代表者を1人イメージする

個人開業した人で、市販品より10倍の値段もするものを販売(食品)している人がいます。

大手メーカーが作ったものだと300円くらいですが、それを3,000円という値段で売っています。

「そんなもの買う人いねーよ。」と思われるかもしれませんが買う人は確実にいるんです。

それは健康を意識している人。

市販品は化学薬品や添加物まみれ。

「でも、私の作る商品は無農薬で無添加」

その強みでもって、「健康を意識した人だけ」をターゲットに販売をしているんです。

スーパーやコンビニで買って「これでいいや。」と思っているような人はターゲットにならない。

だから、「健康を意識する人」だけに絞って集客をするわけです。

健康を意識していない人を「無料のエサ」で釣ったところで、そのエサを食っておしまい。」というのは簡単にわかると思います。

「それを言ってはいけない!」経営者あるある

経営者って1人でやっていても従業員を抱えていても、考えていることは同じ。

「いかに売り上げを作っていくか。」です。

「売り上げを上げるか。」というのも含みます。

でも、その方法が簡単にわかったりできたら苦労はしないですよね。

とあるメーカーのワンマン社長は、女性事務員に対して「最近売り上げが落ちてきているから、売り上げを増やす方法を提案しなさい。」と。

これは女性事務員から直接聞いたんですが、「あ~ダメ社長あるあるだ。」って思いました。

売り上げを上げたい気持ちは(痛いほど)わかるんですが、「女性事務員に提案を求めてどーするの?」って話ですよ。

彼女は仕事として事務をしにきているのであって、「売り上げを上げる」という仕事は、そこに含まれていませんし、そんなことができるはずもないんです。

売り上げを上げる仕事は社長や営業の仕事ですから。

いやぁ、でもね、ほんと売り上げがきつくなると藁にもすがりたくなるですよ。

事務スタッフは正社員ですから、ある程度の責任感をもってやっているので、「売り上げアップのアイデアあれば提案してね。」というくらいならわかります。

でも、とある個人をやっている知人は、それをアルバイトスタッフに言うんですよ。

コロナ騒ぎで小さい飲食店は大変だったじゃないですか。

「売り上げを上げないといけない。」
「新規のお客さんを集めないといけない。」

バイトちゃんに「お前何か考えろ。」と言うわけです。

気持ちはわかるけど、そんなこと言っても無駄ですし、経営者としての無能を公言しているようなものなので、売り上げをバイトちゃんに頼るのは避けたいですね。

バイトちゃんも捨てたもんじゃない

ちなみに、バイトちゃんでも優秀な人はまれにいますよ。

経営感覚を持っていたり、何かを「持っている」子ってたまにいるんです。

「マーケティング・テクニックや経営知識を駆使して売り上げを上げる」というより、センスや感覚で、秀逸なアイデアをぽろりと言うことがあるんです。

本人も、「思ったことを口にしただけ」で、別に売り上げがどうのとかは考えていないんです。

「こんなのやればいいんじゃないですかね。」みたいなことを言うわけです。

それが大ヒットすることもあるんで、事務スタッフや社員に「売り上げアップを考えろ。」ではなく、「何か気づくことない?」とか「改善点とかないかな?」、「今の若い人って何が好きなの?」とか。

経営者と社員やアルバイトには、必ず世代差があるんで、そういった何気ないコミュニケーションを取ることで、「ヒントを得る」くらいの姿勢のほうが良いですね。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。