本店サイトやモール店など含め複数サイトを運営している事業者です。(Shopifyメイン)
ここ数が月、売り上げのしょぼいネットショップ1店の引越し先を探していました。
そこで、おちゃのこネットだのMakeshop(メイクショップ)だの、有名どころも検討しましたが機能面や料金的な部分で選ばずに至っています。
そして、これはキター!と思った、easy my shop(イージーマイショップ)もバリエーション(オプション)の設定方法が難解過ぎて(CSV登録ができない!)本契約には至りませんでした。
そんな中、ひょんなきっかけから、らくうるカートというサービスに出会いました。
ヤマト運輸系列の通販開業サービス
らくうるカートは、ヤマト運輸の関連会社のヤマトファイナンスが運営するASP(通販開業サービス)です。
同じく関連会社のヤマトシステム開発はe-ネコショップというサービスをやってますが、こちらは積極的に売り出している様子がないですね。
クロネコ探検隊(ネーミングは好き)なんてのもやってましたが廃止しています。
さて、この「らくうるカート」。
ちょっと驚くのが月額300円~という料金体系。
かといって「商品登録数5点まで」みたいなふざけた制限もありません。
ほぼフルで機能が使えます。
そして、クレジット決済は、もちろんヤマトファイナンスしか使えないものの、配送は別に佐川でもゆうパックでも構いません。
これはキターーー!?これは試すべし!とトライアル。
そこで、いろいろ気づいたポイントについて上げておきます。
中途半端な「手数料1%」て・・・
らくうるカートですが、まず気になったのが売上に対する手数料です。
これは月額300円のライトプランだけです。クレジット決済が5%という高めの手数料のうえ、さらに1%の手数料というのが気持ち悪いですね。こすいというか、いやらしい。
クレジット手数料5%も取るなら1%はいらないでしょう。それがなければ、問答無用で契約なんですけどね。残念。
ちなみに、このライトプランは共用ドメインです。独自ドメインが設定できません。これは痛い・・・
ネット通販では2020年現在、クレジット決済手数料は3%台前半が当たり前です。リアル店舗でも、エアペイやスクエアー、コイニーなどの安い新興サービスが急速に広がっています。
彼らはカード手数料をクレジットカード会社から仕入れています。高いところで2%くらいでしょうか。ヤマトファイナンスもそのへんじゃないでしょうか?それを5%で売るわけですがから、そりゃ儲かります。
4000円で仕入れたものを1万円で売るわけですから。
そんな儲かる設定のうえ、なんちゃってロイヤリティーを1%を取るというのが、なんと欲深いことか。
あくまで個人的に、ですが、最初に気に入らない点と感じました。
デザインはセンスなし
商品を1点だけ登録したときのショップページのイメージです。
現在は、スタイリッシュなデザインテンプレートを提供する企業ばかりのなか、なんとも味気のない貧相なテンプレートとなっております(^^;)
これではテンションが上がらん・・・
なんか、こう、「おおお~~~新規でネットショップ始める感じがするぜ!」という気分にならないんですよね。
もちろん、いろいろカスタマイズはできると思いますが、デフォルトがこれだと、完成へのイメージも、わくわく感も湧きません。
個人的には、ですけどね。
それにしても、月額300円というお値打ち価格は捨てるにはもったいない・・・、何かもっといいことはないのか?と、さらに使い込んでみました。
バリエーション登録の使いやすさまあまあ
バリエーション登録。
バリエーション、ひとつのアイテム(商品)で「色」や「サイズ」の選択があるやつです。
オプションとも言います。例えば、1つのアイテム(商品)「くまちゃんTシャツ」があるとして、カラーを白か黒にするか、といった選択です。
バリエーションのある商品を多数扱っているお店にとって、バリエーションデータの移行のしやすさは、引越し先を選ぶ決め手になります。
あまりに複雑難解過ぎると、タワマンの50階まで、階段を使って引っ越し作業をするような事態になりかねません。
バリエーション登録は、ショップサーブがめちゃくちゃ使いやすいのですが、今回は料金的に無理なので同社利用はナシです。今回は月額1,000円以下での引っ越しが条件です。
こんな感じで1つの商品にバリエーションが2つあれば、それぞれ選択肢と価格を設定していきます。バリエーション毎の価格設定と在庫管理もできるようになっています。
そして、これをCSVファイルで取り出した場合、おちゃのこネットと同じように、バリエーションの数だけ行を専有するパターンです。
1商品のバリエーション数が5つならCSVの5行分をつかって一つのデータとします。↓こんな感じ(バリエーション2パターン)
管理画面のサクサク感さはよし
管理画面(いわゆるGUIですかね)は、カラー・ミーショップ・プロをなど同じく、動きが早くとても使いやすい
スーパーの安売りチラシのような、けばけばしさやごちゃごちゃ感なく、シンプルですっきりしています。この部分はとても良いと思います。
動きはこんな感じ↓
サクサク動いてますね。どこかのサービスとはえらい違いですわ。
だた、管理画面の黒基調はテンション下がります。お葬式か。みたいな。
ノリノリで運営できるよう好きなカラーを選べるような配慮があると良いですね。まだまだユーザー数が少ないので十分な声が拾えてないのでしょう。
レギュラープランは月額3,000円だが
いわゆるフツーのプランは月額3,000円です。
3,000円ポッキリで、別途月額費用なしでクレジットカードが使えるのは、一見お得ですが手数料は割高な5%(高い!)。
これは、個人的には完全にアウト。
商品登録数は実質無制限ですが、やはりクレジット決済手数料の高さはネックです。
大量商品の引越し先でなければ、easy my shop(イージーマイショップ)のスタンダードプラン(月額2700円ほど、クレジット利用料含む→「手数料は3.6%+40円」)を選ぶんじゃないでしょうか。
結論!
結論が最後になりましたが、らくうるカートさん。大変申し訳ありませんが、どう考えても選ぶ理由ないっす。
謝罪ついでにいうと、すべてにおいて時代遅れっす。
ガラパゴスじゃないですか~?っと聞きたい。
今回、WooCommerceなども試すなど、右往左往しながら、最終的にたどり着いたのはShopify(ショッピファイ)です。
「もうここしかない!」ってくらいビンゴな選択になりました。
ちなみに、ショッピファイについて、別のページでも紹介していますが、一応簡単に説明しておきます。
ショッピファイはカナダの企業です。全世界にサービスを展開している世界的な通販開業サービスです。2、3年前に日本でサービスを開始しました。
度肝を抜かれる点が多数あるのですが、あえて3つ挙げてみます。
1つ目は、スタンダードプランで月額約3000円ぽっきり。しかも、決済手数料の豊富さと安さです。クレジットカード3.4%。つまり、無駄なコストを極限まで抑えてECサイトが運営できます。
2つ目は、開店までのスピードや使い勝手も、世界を相手にしているだけあって、国内企業とは比べ物にならない。1日あれば稼働状態まで持っていける(商品数100点くらいまで)。
3つ目は、すべてにおいてスピードが速い。つまり、EC業界は変化が激しくスピードも速いのはご存じかと思います。
例えば、2020年10月にスタートしたGoogleショッピング広告の無料枠への接続もすでに対応していて、サクッと広告が出せます。最近はアフィリエイトにも一発接続するアプリが提供されました。
そんなこんなで、通販サービスを探している人がどこを選ぼうが自由ですが、EC業界20年のプロの目から見ると、「Shopifyダントツじゃね?」という感じです。
無理におすすめはしませんが、1週間のトライラルもあるし使ってみるのもいいんじゃないですか?って思いますね。(初心者にはちょっとむずかしいけど)