去年の話題ですが今日知りました。
女子はあまり乗りたくない「ザ・体重計」でおなじみの株式会社タニタです。
2007年から、希望する社員にかぎり「個人事業主として契約する。」という独自の働き方改革に取り組んでいるそうです。
表面だけをみると、「会社としての労働者に対する規制や義務を逃れるため」、そして「社会保険などのコストを削減するため」といった印象を受けるのは当然でしょう。
でも、実際、個人事業主として独立したタニタの元社員さんのインタビューを読むと、コトはそんなに単純じゃなさそうです。
独立してめっちゃ楽しそうじゃん?
タニタでは、2019年の段階で、26人が独立しているとのこと。
独立と言っても、個人事業主としてタニタの仕事をすることを約束してでの、独立です。
社員から個人事業主と立場を変えて働いている、ということです。
そうすることで、国が推める残業時間削減といった制限もなく、半ば自由に働くことができるというわけです。
実際インタビューを読むと、他社からの仕事を受けても、社員の時の「副業禁止」も関係ないし、むしろ、行動範囲や人脈が広がって知見も深まり、さらには「収入も上がった。」という人ばかりですね。
いいことづくしじゃないですか。
独立は確かにリスクはあるけど
タニタとは3年契約後、毎年更新とか、そんな内容だと思います。
裏を返せば、数年経ったある時、突然「契約しません。」といった事態も想定できるので、そこだけ切り取ると確かにリスクです。
じゃ、「正社員なら解雇のリスクがないのか?」というと、そんなことないですよね。
解雇されたこともあるし、解雇したこともある。そして現在個人事業主という立場で言わせてもらうと、どっちもどっちじゃね?って思いますね。
優劣つけがたい。
変化の激しい時代に安定なんてないわけですし。
山形の百貨店も「突然」倒産したし。
うちの取引先も「突然」倒産したし(爆)売掛金があぁ。。。。。
「労働者がいかに法律で手厚く守られている。」と言っても、会社が倒産したしら終わり。以上。
そういうことを考えると、究極は「自衛」なのかな。
社長の目指すところがわかるような気がする
どの記事か忘れましたが、『「入社間もない時期に、仕事を覚えるためにいっぱい働きたい。」そんな人材にとって残業禁止は、果たして生産的なのか。これでは優秀な人材は育たないんじゃないか。国にとってもマイナスではないか。』
そんな感じのことを書いていたような気がします。
だから、働きたいだけ働きたい人には、「個人事業主として存分にやってもらって、当社タニタはもちろん、日本全体の活性化にも貢献してほしい。」
そんな想いなのかなって思いました。
それなら大賛成ですね。
本当の話なら。
うちもやりたいぐらい。
逆に、「定時で勤めて給料だけもら得たらよい層」も存在するわけで、そっち系の人は無理して個人事業主になる必要はないようです。
強制じゃないのがポイントですね。
なら全然いいんじゃない?
ちなみに、この制度が始まるとき「リストラでは?」という声が出たことに対して、同社社長は「リストラならこんな手のこんだ面倒なことはしない。」と言っています。
確かに。
弁護士が食らいついた!?
「これおもしろい。」っていうと不謹慎かもしれませんが、法律のプロが、タニタのやり方を「法的リスクを抱える」とか「古典的脱法行為」とか指摘していたようです。
わかりやすく言えば、「それって個人事業主とは言うけど、実質偽装じゃね?」と言った感じですね。
法律では、「労働者なのか?あるいは、個人事業主なのか?」について、何個か条件が規定されています。
確かに、その条件に照らし合わせて、タニタの個人事業主化の制度を見てみると、完全に黒(偽装請負)までは行かないまでも「ビミョーな感じ。」という印象です。
参考
https://www.bengo4.com/c_5/n_9998/
「みんな良くなるなら」法律はどうでもいんじゃない?
独立した社員さんたちのインタビューや、制度発動の結果、増加したタニタのコストなどを見る限り、この取り組みって悪くないのかな?思います。
まず、この制度を発動して、現時点で明かに実害のある人や団体はいないわけでしょ?
法律上はビミョーらしいですが。
独立した人が伸び伸び仕事をして、会社にも社会にも貢献できるんだったら、別に法律なんてガチガチに守る必要ないと思いますけどね?
未成年の喫煙は違法ですけど、ガチガチに取り締まって意味あるの?的な。
誰も迷惑してるわけじゃないし。
なーんてことを言うと、バチバチのガチガチのおマジメ様には怒られそうですが。
本当かウソかわかりませんが「ブスはビキニを着てはいけない。(イタリア)」と言った、わけのわからない法律もある?あった?みたいですし。
世界では合法なのに日本では、いまだに違法と言ったトンチンカンな法律もありますよね。
いずれにせよ、個人的には、「個人事業主って、めちゃくちゃハッピー」て思ってるんで、あまりネガティヴな面ばかり言わないでほしいですけどね~