ネット通販に送料はつきもの。
でも、「いくらにすればいいのか?」あるいは「送料無料がいいのか?」「相場はどれくらい?」など。
ネット通販20年以上のオッサン社長が丁寧に回答いたします。
参考になれば嬉しいです。
送料は自由に決めてOK!
運送会社と契約している場合は、ほとんどの場合、距離や重さ、大きさによって送料は異なります。
東京→大阪(2kg):800円
東京→北海道(2kg):1200円
など。
昔は、運送会社の提示する料金をそのまま設定するネットショップも多かったのですが、今は送料一律のお店が増えました。
理由は「送料一律」のほうが売れやすいから。
運送会社の見積もり書の送料を平均して一律料金を決めたり、赤字覚悟で「全国一律500円」など、自由に決めてまったく問題ありません。
送料に相場なし。ベスト送料あり。
Tシャツなど小物のはネコポスなどを使えば全国どこでも一律料金(385円)で送れます。
一方、大型の商品などは1つ送るのに2万3万とかかる場合もあります。
なのでどんな商品にも共通する送料の相場はありません。
送料は相場で決めるより割合で決めるほうが良いでしょう。
割合とは客単価にしめる送料の割合です。
例えば、1,000円の商品の送料が2,500円。
よほど欲しくない限り誰も買わないでしょう。
でも、1,000円の商品の送料が300円だと買いやすく感じます。
じゃ、500円なら?700円なら?
など、「客単価にしめる送料が割安」と感じられるラインがベスト送料です。
これは販売者側ではわからないこともあるので、お客さんなどにアンケートを取って調べるのもひとつの手です。
当店の送料の決め方
当店では、大小様々な商品数千点を扱っているので、1000円くらいで送れるモノから送料数万円もする商品まであります。
1年間の「送料の合計(運送会社の請求額)÷注文数」で平均を出したところ700円になったので、それをそのまま送料にしていました。
ただ、運送会社の値上げ以降、怖くて平均は出していませんが、おそらく1200円くらいにはなっていると思います。
つまり、全国一律700円でやっていますが、送料については赤字です。
商品によっては送料3,000円くらいかかる場合もで700円しか取っていません。
もちろん、送料3,000円もかかる商品が大型で客単価も高いので利益でなんとかなります。
送料を値上げしないのは「値上げすると売れなくなるのでは?」と誰もが不安に思うように、当店も例外ではありません(><)。
送料全国一律600円よりも端数効果
1980円や9980円のように大台に乗るちょっと手前の価格はよく見ると思います。
これは、たかが10円20円ですが、端数を使うことで「割安感を感じる」人間心理を利用したものです。
販売心理学では端数効果と言います。
なので、よりお客さんに買ってもらいやすくするためには送料全国一律600円とするよりも、一律590円とするほうが送料の割安感もあって買いやすくなります。
もちろん、一律600円としたほうが「お客様が計算しやすい。(わかりやすい)」というのなら10円単位は切り捨てるのもありでしょう。
いずれにせよ、送料は自由に決めてOKなのでいろいろ試行錯誤してみるのが良いですね。
送料赤字でも全国一律にする理由
送料で損してまで全国一律料金にする理由は販売増。
お客さんが買いやすい送料を提示することで注文数の増加を狙います。
当店の例で見てみましょう。
現在700円ですが、これを500円にさげるとどうなるか。
半年くらいかけてデータを取ります。
すると以下のようなデータが出るわけです。
送料の値下げをしたところ「注文数が増えて送料で赤字は出たものの最終利益はプラスになった。」という例です。
意味のある送料一律の決め方と言えます。
これはあくまで「考え方」であって、送料700円が500円になったところで、さほど売上には影響ないように(個人的には)思います。
それよりも送料無料のほうが強烈なわけですから、送料無料でテストした結果でみたほうが良いでしょう。
送料無料テクニック
送料無料より強い送料の提示方法はありません。
お客さんは送料を気にすることなく商品が買えるわけですから、送料無料は最強の販促の1つと言えます。
ただ、運送会社からは100%請求はきます。
だから、送料無料の場合は「販売商品の利益でまかなう。」というのが基本的な考え方です。
送料無料にすると実に売れやすくなります。
でも、利益が薄くなってしまうので、その点だけはしっかり意識して送料を決めて行く必要があります。