マジカルナンバー7とは、「人間は短期的に7つくらいのことしか記憶できない」という法則です。
ハーバード大学のジョージ・ミラー先生の論文の中に登場しているそうです。(1956年)
ただし、記憶力は個人差があるので、少ない人は5個くらいまで多い人で9個までと言われています(私は3つが限界(泣)記憶力が年々・・・)。
よく知られる記憶術などを使えば20でも30でも短期的に覚えられますが、それは例外ということですね。
この数字を使ったテクニックは「売上を上げるため」というより、必要なことを伝えるために必要な基礎的なテクニックのひとつ、と言った感じです。
数字は目を引く
今回のマジカルナンバー7に限らず、広告や書籍のタイトルやキャッチコピー、至るところで数字が使われています。
特に、少なめの数が多く、小学生でも簡単に数えられる100くらいまでがよく使われている印象です。
その理由は、「誰でも一瞬でイメージできる。」というのがあるでしょう。
「この商品は100人中99人が良いと評価しています。」と見るとイメージしやすいですが「この商品は2000万人中1895万人が良いと評価しています。」と言われても、2000万という人数はイメージしづらいですよね。
でも、これがお金だと1000万くいらいならイメージしやすいので、対象によってイメージのしやすさは変わりそうです。
販売現場へ応用する方法
私はネット通販(Shopifyで運用中)をやっていますが、販売ページはもちろん、お客さん宛のメールや商品に同梱する書類などもマジカルナンバー7を意識して作っています。
営業マンでも学校の先生でも、親でも、このルールは覚えておいて、普段の生活や仕事で活かしていきたいものです。
例えば、オーダーメードのお店。
ネットショップ上には、お客さんに注意事項がいろいろあります。
全部で10項目もありますが、全部きっちり読む人は、ほとんどいないでしょう。
【ご注文前に必ずお読みください!】
- 1. イメージと異なるという理由でのキャンセルは受け付けません。
- 2. 一点一点手作りのため、写真と若干計上が異なる場合があります。
- 3. 素材の性質上、落としたり強い衝撃を与えると破損します
- 4. 本体を強くひっぱると首が取れます。
- 5. 届いたときに破損していた場合は到着後1週間以内にご連絡ください。
- 6. 運送が原因の破損は再製作いたしますが、初回の納期同等の期間がかかります。
- 7. 受注生産のためにご注文完了後のキャンセルはお断りします
- 8. 銀行振込前払以外受け付けません。
- 9. 初期不良以外、保証期間はありませんので大切に扱ってください。
- 10. 一切のクレームを受け付けません。
このような盛りだくさんの注意書きを見たことはないでしょうか?
購入前に強制的に見せられると買う気が失せるし、買った後に、こんなに多くのルールを見せられても読む気がしません。
上記のオーダーメードのお店の注意書きは10個ありますが本当に重要なことと、そうでないことがあるはずです。
それらを分けて見やすく箇条書きやレイアウトすることにより、お客さんに見やすく、伝わりやすくなるはずです。
特にメールは注意
通販では、購入直後の「自動送信メール」や「送完了時のメール」は、お客様と直接コミュニケーションがとれる数少ないチャンスなので有効に使いたいものです。
発送後のキャンセルや受取拒否などのトラブルがあると、発送連絡メールに、「キャンセルはお断り」「受取拒否をするな」など、あれこれ盛り込みたくなります。
でも、そんなトラブルなどは全体の一部です。
善良なお客さんに、そんな禁止事項を見せてしまっては不快に思われるだけです。
メールは、善良なお客さんを想定して書きたいものです。
せっかく気に入って買ったのに、お店からのメールを開くと、「あれするな」「これするな」なんて、まるで「迷惑客前提か?」と思えて興ざめです。
話がそれましたが、発送連絡メールのポイントについてはメールテンプレートのコーナーを参考にしてください。
マジカル・ナンバー7を応用した例
サプリメントの販売ページなどを見ると、このマジカルナンバーを意識していると思いますが、伝えたいことは、項目別にまとめて4個前後で書いています。
短期的な記憶力が弱い人を前提に作っているのでしょう。
- 1. 風邪をひきたくない!
- 2. 毎日すっきり起きたい!
- 3. 体型を維持したい!
という感じで、メリットを3つ、4つ提示する方法や、「このサプリメントの驚愕の成分は4つ!」や「オススメランキング5」などもそうですね。
おすすめ「ランキング20」なんてやっても、逆に、お客さんは何を選んだらよいのかわからなくなります。
また、よくあるのは、「3つの安心プラン!」などです。
また、図解する場合も、あまり多くの情報を盛り込まず、7つくらいの四角や丸などの図形を使った、わかりやすいイラストが使われています。
お客様の声も、多く載せれば効果的に思えますが、7個前後におさえられています。
数字を使った書籍の事例
書籍のタイトルを考える著者や出版社。
タイトルには必ず「売れる法則」を入れてくると言っても過言ではないほどです。
タイトルやサブタイトルに数字の入った書籍を紹介しておきましょう。
あまりにも有名な書籍ですね。さすがマーケティングや心理学の本場アメリカだけあって、しっかり「7」を使っています。これが「307の習慣」とかだと売れなかったのかも知れませんね。
今度は「6」。
2015年出版の書籍です。「どんな6つの約束なんだろう?」と気になります。
ただ、目次を見るとネタバレしてしまっているので買までには至らなさそうです。
なんと「幸せはお金で買える!?」それも5つの方法があるらしい。
気になるところですが、レビューを見ると「経験」「時間」といったキーワードが出ているので、まあありふれた内容か、と思っちゃいました。
買いませんが!
というか人気すぎて在庫切れしたのか、値段が跳ね上がって8,000円を超えてますね。(2023年1月現在)。
電子書籍なら安く入手できます。