クリックされやすい効果的なバナーや広告を作る

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「広告やバナーはクリックされてなんぼ。」と言いたいところですが、そうじゃない。

「広告などは「クリックだけ」されたのでは金ばかりかさんで、とんでもないことになる。」

逆に、「店舗内のバナーはいくらクリックされても金はかからないので、どんどんクリックして欲しい。」

これはEC事業者はもちろん、WEB広告を打つ事業者のホンネというところ。

さて、バナーの作り方。

バナー作りは3つのスキルの集大成

WEBデザイナーなどに「おしゃれなバナーを作って欲しい。」とか「かっこいい若者ウケするバナーを作って欲しい。」と言えば、それなりのものを作ってくれます。

それで満足なら良いんですが、バナーのそもそもの目的はCVR(コンバージョン)ですよね。

最終目的は「注文をしてもらう。」「申込みをしてもらう。」「資料請求をしてもらう。」です。

そうでない場合は、このページは関係ないです。

要するに、最終的に、こちらにチャリンと経済効果を発生させるため入り口がバナーや広告。

となると、ただ「かっこいいバナー」「おしゃれなバナー」を「作っただけ」では、何の意味もなくなります。

(1)クリックされた→(2)ページを読まれた→(3)注文した

この設計を意識した上でのバナーデザインとなるわけです。

となると、バナー作りに必要になるスキルは(1)ユーザーの購入までの動線を設計(2)ページ作り(3)バナーデザイン、と3つのスキルが必要になります。

大手では、(1)~(3)の部分をそのジャンルのプロが担当するなど分業しますが、個人や中小企業の場合は、まるごと1人でやらなきゃいけないことがほとんどでしょう。

誰がターゲット?

バナーを作る前に、そもそも誰がターゲットなのかによって、デザインも全く違ったものになります。

若者なのか。老人なのか。あるいは、家族持ちの人なのか。

はたまた、働くアラサーやアラフォー女性なのか、お医者さんや弁護士などの富裕層なのか。

例えば、「ターゲットが富裕層」という場合、「半額!」とか「おまけ付き!」といった売り方なんかしても、お金を持っているので、あまり反応しないんですよね。

それどころか、「安くしまっせ」とか「私をバカにしてんの?お金なんていくらでもあるわよ。」と不快にさせてしまいかねません。

ネット上にあふれるバナーを見てもらえれば、だいたいターゲット層にマッチしたデザインになっていることに気づくと思います。

女性向けなら女性が反応しそうなデザイン。

男性向けなら男性ウケしそうなデザイン。

整合性があること

インスタ広告で「40代の方へ、◯◯市役所の副業求人!」という広告が出ていたことがありました。

「へぇ~役所もインスタ広告なんかを出すようになったのか?」と思ったら、転職サイトの釣り広告でした。(安定「寄り」の役所勤務などは人気職種)

クリックした先は転職サイトの登録画面。

「◯◯市役所の求人など豊富な転職情報」といった内容が書かれていました。

◯◯市役所の求人情報などです。

広告を見た人は◯◯市役所の求人内容が見れると思ったら、「登録せーや。」という画面が出てくるわけですから、「騙された!」と思われても仕方ないですよね。(登録すれば、確かに求人情報があるのかもしれないが。)

整合性とは、簡単に言えばつじつまが合っているさまです。

役所の求人を釣りネタに登録者を獲得しようとするのは、バナーとその先のランディングページの間で整合性が取れていないと言えます。

中には、そのまま登録する人もいるでしょうが、このような、つじつまの合っていない広告やバナーは、途中離脱(登録しない)のユーザーも多く、無駄に広告費を垂れ流すことになります。

ターゲットに合ったLP

求人サイトのように、まるでユーザーを釣るかのような過激な広告やバナーは、離脱も多く、コストばかりかさんで肝心のコンバージョンが取れない、ということにもなります。

広告を作る側は、「よりクリックされやすい。」「より目を引く」キャッチコピーなどを使いたがりますが、一般のお客さんを相手にしているときは、そんなに過激な表現などは逆効果になることもあるので注意したいところです。

さて、クリックされた先が整合性のあるページというのは大前提。

そして、その商品ページなり、ランディングページ(LP)なりが閲覧し読むページがターゲットにバシっとマッチしないといけません。

バナーは、おしゃれなファッションが好きな人をターゲットにしているのに、ページを見ると「ダサい。」(今どき見かけませんが。)

広告は過激なのに、ページを見ると「普通じゃん。」とツッコミを入れられる。

若い女性をターゲットにしているのに、ページで使っている言葉が「この世は色即是空【しいそくぜくう】ですよね。」「◯◯の夥多【かた】に辟易【へきえき】されてる方へ」など、難しい漢字を使うなど。

ページ作りは、作り手の知識や経験を基準にするのではなく、読むユーザー基準で作ります。

バナーを見た人にどう思ってもらうか?

バナーを作る前に考えるべきポイントは、それを見た人に「どう思ってもらいたいか。」です。

「興味ないわ。」って思ってもらいたいわけじゃないですよね。

「あ、お得だ!」とか「その先が知りたい!」、「なんか良さそう。」「それ!そうなのよ。(共感)」といった感情になるかと思います。

販売商品やサービスによって、そこは違ってくると思います。

旅行会社なら「ハワイ5日間19,800円!(架空)」などとやれば「うわ、めっちゃ安いじゃん!」と食付でしょうし、「新発明。竹の繊維でこれだけ痩せる。(架空)」などとやれば「え?何?竹で痩せるの?」と痩せたい人は気になるでしょう。

また、バナーデザインの方法やレイアウト、キャッチコピーなど、ネット検索すれば、いろいろな指南が出ていますが、必ずしも、それらが正解とは限らないです。

特定の人だけに絞って、突き刺さる言葉があれば、その言葉だけでバナーを作ることもできます。

薄毛に悩む男性の切なる心理でしょう。

この一言だけで、十分「共感」が得られますから、反応した人はクリックするでしょう。

そして、その先は、当然、育毛、植毛、AGAなど生えることのない毛を商売にしているビジネスになるわけです。

その上でのデザイン

おしゃれでかっこいいバナーが作れるデザイナーなんて掃いて捨てるほどいるわけです。

でも、ターゲットユーザーの心理を分析して、それに合わせたキャッチコピーを考えたり、ページ作り作りができる人、となると一気にいなくなります。

バナー作りと一言に言っても、なかなか奥が深いんですよね。

自分でバナーを作る場合は、おそらくターゲットユーザーの心理などもわかっているので、「どういった言葉が刺さるか。」「どういった言葉なら動いてくれるか。」といったことも研究済みかと思います。

そこまで理解していたら、後は、ネット上にあふれているバナーのデザイン指南記事などを読んで自分で作れば、かなり精度の高いバナーができると思います。

繰り返しますが、ターゲットのことも、販売のことも理解していないようなWEBデザイナーに仕事を丸投げしてもお金の無駄です。

外注する場合は、ターゲットや心理、販売戦略なども合わせてしっかり打ち合わせの上依頼しましょう。

まあ、それが理解できるデザイナーを見つけるのも、かなり難しいと思いますが。

愚痴のようになりますが、本当にアーティスト気質の人は「いや、私はこのデザインのほうが好きだ。」とか言って、「いやいや、あなたの好き嫌いでやるもんじゃないんですよ。うちの指示通りのバナーを作ってよ。」ということを理解できない変な人も多いので注意が必要です。