ネットショップ運営とは切っても切り離せないのがアクセス解析でしょう。
訪問者のデータを取って、それを運営に活かします。
アクセス解析と言えば、Google Analytics(グーグル・アナリティクス)やSearch Console(サーチコンソール)。
いずれも無料で使える便利なサービスです。
ところが、これらのツール、年々複雑化しており、使いこなすには相当な知識や慣れが必要になってきます。
これだけ知ってればOK?
Google Analyticsを使いこなそうと思えば、ウェブの膨大な情報を読み漁らないといけないし、時間もかかります。
そこで、オススメなのが基本だけ、つまり、「浅いところだけ活用できりゃいいんじゃね?」という考えです。
私自身、深いところまでは入っておらず、いつも基本的な部分だけを見てショップ運営に活かしています。
ページビュー
ページが見られた数です。つまり1人の人が3回みても3とカウントされます。
ページ訪問者数
「ユニークユーザー」という言い方もしますが、何ページ見ようが「同じ人なら1人」とカウントします。
ページビューが100でも訪問者数が1なら、ご来店は1名様なのです。
平均ページ滞在時間
文字通り、ページが開かれていた時間です。おそらく多くの人が経験していると思いますが、特定のページを開いたままトイレに行ったり買い物にいったり。
すると特定のページの滞在時間が5分、10分となったりします。
それもカウントされるので、「ページ滞在時間が長い」からと言って、「めちゃめちゃ読んでくれている」とか「商品にめちゃめちゃ興味持ってくれている」を早合点しないよう注意したいところです。
直帰率
営業マンの直帰【ちょっき】と同じく、直接帰るという意味です。
あるページを訪問したけど、そのページでなにもせず、また、同じサイト内の別ページを見ることなく去っていた割合です。
直帰率80%となっていれば、「100人ページを見てくれて80人はそのページだけで帰っちゃった。」ということです。
離脱率
「訪問者にとって、そのページが最後のページになった。」割合です。
数ページよんだけど、「もうわかった。」とか「くだらねー」とか思ったり、「あ、仕事の時間だ。」など、何らかの理由で訪問者が去った率です。
ランディングページ
ECサイトは、トップページがありカテゴリページがあり、そして商品詳細ページがあります。
実店舗の場合、お客さんは必ず入り口から入ってきます。
裏口から入ってきたりダクトから侵入したりするのは招かざる客、、、ドロボーとかです。
さて、ECサイトでは、玄関であるトップページがありますが、お客さんは玄関から入ってくるとは限りません。
カテゴリーのページから入ってきたり、ブログから入ってきたり、どこから入ってくるかわかりません。
幸い、ECサイトの場合は、どこから入ってこようがウェルカムです。
そういったときの、訪問者が最初にクリックしたページのことをランディングページと言います。
3人買ってくれたら御の字
まず、サイトのアクセスの概要を知るのが大事です。
「ネットショップはじめたんですが、全然売れないんです。」なんていう人も、かつてはいましたが、どれくらいの訪問者数、アクセス数なのかを把握せずに「売れない」と嘆いても始まりません。
目安としては、「見込み客が100人訪問して1~3人買えば御の字(1~3%)」くらいのイメージです。
大事なのは、「見込み客」です。
プレゼントなどで釣って集めた人は、商品に興味もなければ買うつもりもない冷やかし客ですから、そういったアクセスをいくら集めてもビジネスには繋がりません。
ですから、ショップ運営の前提として見込み客集めができるコンテンツにしていかないといけないというがあります。
どんな言葉(キーワード)でやってきたか
「訪問者がどんな言葉を検索してやってきたのか?」これについては、GAではデータを取得できず、サーチコンソールというツールで調べることになります。
ECサイトもブログもそうですが、サイト運営するうえで「キーワード」の存在は、何よりも大事なデータになります。
なぜなら、訪問キーワードを取得することができれば、見込み客が訪問しているかどうかがわかるから。
逆にもし、キーワードが取得できないと、いくら訪問者が増えても、売れる理由や売れない理由がわからないし、改善のしようもないからです。
急に売れだしたエピソード
余談になりますが、昔、財布の販売をする人(Aさん)のコンサルをしたことがありました。
なかなか売れなかったのが、あるとき急に売れだしました。
何をしたかというと財布に使う言葉を変えたのです。
長財布と言えば誰もがわかると思いますが、Aさんは「束入れ【たばいれ】」と表現していたのです。
私もそのとき始めて聞いた言葉で、どちらかというと業界用語のようでした。
札束入れを省略したもので、普通の長財布も同じように言っていたのです。
「それではダメだ。」ということで、すべての商品名に「長財布」と入れたところ、訪問者も増え売り上げも急に上がったことがありました。
このように、売る側と買う側で使う言葉が違うのはよくあります。
そういた意味でも、訪問者のキーワード取得は非常に大事なのです。
ランディングページ解析で売るモノ変更
販売者なら「売りたいもの」というのが必ずあります。
しかしながら、「お店が売りたいもの」と「お客さんが買いたいもの」が一致すれば文句はありませんが、世の中そうは問屋が卸さない。
例えば、利益率の高い商品Bを全力で売りたい。
でも、ランディングページを見ると、あまり重視していなかった商品Fへのアクセスがダントツで多い。
こんなときは、無理して商品Bを売るのではなく、商品Fを最大限売るように仕向けていきます。
それと同時に、商品Bを売りたいのであれば、商品Fのページに商品Bへの誘導リンクやバナーなどを設置します。
このように、「どのページが一番見られているか。」という分析も大切で、多くアクセスがあるページから強化していくのがオススメです。
月に1,000人来ているページのほうが売り上げが作りやすいですから、月に2人しかみていないような商品に時間を費やすのは、余り生産的とはいえないでしょう。