1回に長時間会うより、短くても回数を重ねたほうが好感や親しみが持たれるという有名な法則。
ザイオンス効果を使えば、営業もうまくいきやすいのに、大多数のダメ営業マンは初対面で無理やり売ろうとして失敗しますよね。
でも、できる営業マンは、ザイオンス効果を知って使っている場合もあれば、本能的にやっている場合もあります。
社会倫理学者のろバート・ザイオンスさん(1923年11月23日 – 2008年12月3日)が見つけた、単純接触効果をビジネスの現場に応用する方法を考えていきましょう。
ネットショップへ応用する3つの方法
1つ目は、メルマガやステップメール。
今や、メルマガを積極的に読む人は少なくなりましたがゼロではありません。
時間があれば、ぜひメルマガを出してみましょう。
お客さんと対面するわけではないので難しい部分はありますが、できるだけ対面してお話しているような雰囲気を作れると効果的です。
2つ目は、フォローメール。
例えば、商品を買ってくれたお客さんに対し、数日後、「商品はお手元に届きましたでしょうか?もし、不備などありましたらお気軽にご連絡ください。」などとメールを送信する方法です。
商品到着の確認の次に出すフォローメールは、初回から数日後、あるいは数週間開けて「ご使用感はいかがですか?」」であったり「味はいかがでしたか?」などと、長期的にフォローすればお客さんの、お店に対する好感度もあがり、リピーターの増加が望めます。
3つ目は、広告です。テレビCMなど企業マーケティングの現場でもザイオンス効果は活用されています。
何度も集中的に流されるCMを見たり聞いたりしたことがあると思います。
繰り返して見ていると、知らないうちに広告主の企業に好感を持ってしまう人も多いでしょう。
悪どい企業ほど、テレビCMは犬や子供など、一般人が好感をもつキャラクターを使う傾向にあるとか。(→ベビーフェイス効果)
これをネットショップでもやれば、同じ効果が得られます。
何でも自動化できないか考えてみる
お客様個別にメールを送るのも1つの方法ですが、ネットショップ運営上、あれもこれもやっていると時間が足りなくなります。
どんな仕事も効率的に済ませるよう常に考えることが運営者の本業です。
人の仕事を楽にしてくれるコンピューターを活用しない手はありません。
現在、たいていのネットショップがやっているが「一括配信」です。
多数のメールアドレスに、同じ内容のメールをまとめて送信します。
Shopifyなどの開業サービの管理画面から、送信したいお客様情報にチェックを入れてテンプレートで送信したり、条件に会うお客様を抽出して一括で送信したりします。
さらに高度な方法はステップメールです。
ステップメールとは、あらかじめ送信の間隔を設定していて、お客様のメールアドレスをお店側で登録しておきます。すると、お客様個別に、指定した間隔でメールを自動送信してくれます。
例えば、1月1日に買ったお客様を登録すれば、1月5日に初回のメールを送信してくれます。
2月1日に買ったお客様なら、2月5日に初回のメールが送信されるといった仕組みです。
誰にでも応用がきくわけではない
ザイオンス効果のような心理学を知っていると、つい、意識して使ってみようと思う人も多いと思います。
「接触回数を単純に増やすと親近感を持ってもらえるらしい。」
これはいい話を聞いた、と。
で、男なら考えることは同じです。「気になる女の子を一回目で一生懸命口説くよりも、さくっと短時間合うことを繰り返せば、自分のことを気に入ってくれのでは?」と考えるわけです。
男は単純ですね。
残念ながら、世の中、そんなに簡単じゃないですね。
女性を口説く場合も、営業マンが営業先から契約を取るのも、単にザイオンス効果を使えば良いってはなしじゃなくて、「前提」を忘れてはいけないですよね。
「感じの営業マン」は、何回会っても感じが悪いですから。
ザイオンス効果にまんまとやられた話
とは言え、ザイオンス効果にやられたこともありましたね。
一生懸命、売り込み営業マンが来るわけです。
ロックオンされたのか半年以上、まるでストーカーの如くつきまとわれましたね。(あえて悪い言い方しますが。)
でも、共通する趣味の話もあったり、しばらくは、仕事の話半分、趣味の話半分くらいで面談を繰り返していました。
数回会っているなかで、不覚にも「いい感じの人だな。」と思ってしまったんですよ。
で、「君がそこまで言うなら。」ということで根負けで契約。
そして、契約が取れたとたん、彼は、まったく顔を出さない。電話もメールもなし。以上。
契約を取るまでは頑張って取れたとたん知らん顔です。
別にフォローが契約内容に入っているわけでもなく、フォローしてほしいとも思っていないですが、最悪の後味となって最短で解約をしました。
このように「単純接触効果」という人間心理はあるものの「それだけ」をテクニック的に使っても、初戦小手先となる良い事例だと思いました。
あ~悔しい!金返せ!(笑)