モニター募集とは、「商品を使った感想を教えてほしい。」という目的のもと行われます。
多くの場合、新商品であったり開発途中の商品であったり。
商品を開発する企業やお店が、消費者の感想や使用感を知りたいために「試してくれる人」を集めるのがモニター募集。
モニターさんから得た意見などを元に、よりよい商品作りを目指すのが純粋なモニター募集の利用方法です。
安易な応募はキケン!?悪のモニター募集
上記のように企業が新商品や開発途中の商品をテストするためにモニターを募集するのはよくあることです。
健全な理由のモニター募集と言えると思います。
でも、中にはモニター募集を「客集め」に位置づけして、無料をエサにモニターを募集し、そこで得た個人情報あてに商品やサービスを売り込むという手法も広く行われています。
というのも、コロナ騒ぎでネット通販などが、さらに加熱しましたが、そういった競争の激しいなかでモノやサービスを売るのが難しくなってきています。
でも、「無料」をかざせば簡単に人が集まるので無料モニターを利用するわけです。
もっとも、無料モニターに応募する人の属性は「タダだからもらう」という理由の人が大半で、そういった層を集めたところでモノは売れません。
なので、無料モニターを集客手段にしている企業はあまり頭が良くないと言えます。
目的をチェックしないとヤバイことに
企業や消費者の「生の声を聞くため」にモニターを募集することもあります。
また当店(ネットショッピング運営会社)のように、新商品のレビューを集める目的でモニターを募集していることもあります。
誰も見たこともない新商品は、売るのが非常に難しいんですよね。
商品自体が信頼を得られていないので消費者は警戒するわけです。
でも、そこにすでに利用している人の正直なレビューがあれば、初めて見た人も警戒感が薄れ買いやすくなります。
ところが、モニター募集の目的がわからない場合は要注意かもしれません。
まんまとカモにされる老人たち
最近は見かけなくなりましたが「ハイハイ学校」ってご存知でしょうか。
ポスティング・チラシなどで「明日、たまご2パック無料!健康のお話会」といったチラシを配ります。
「たまご2パック無料」に釣られた老人たちが一時的に借りられたレンタルスーペスや集会場などに、ぞろぞろと集まってきます。
パイプ椅子に座った老人たち相手に、販売員が巧みな話術で「コレ無料でいるひと~!」言い「ハイ!」「ハイ!」と手を上げる老人たち。
「我を忘れて熱中してしまった。」という人もいるほど。
そこで、無料攻撃で高揚し無力化した老人たちに、普通の布団やマットなどを「健康に良い」などと言い20万円30万円などの高値で売りつけます。
そもそも「卵2パック無料」はスーパーのチラシにあれば何の疑いも持ちません。
でも、どこの誰ともわからない人が突然やってきて「卵を無料で配るので集会場に集まってください。健康のお話会をしますよ。」
卵を配る魂胆が不明です。
普通の思考なら「怪しい」と思うのですが、高齢になれば高齢になると判断能力が鈍るのでつい引っかかってしまうわけです。
オレオレ詐欺(振り込め詐欺)も、まさに高齢者の判断力低下を狙った詐欺です。
これは酷い。サ※プル百貨店
「サンプル百貨店」という食品をサンプルを無料でくれたり安価に販売してくれるサイトがあります。
昔は無料サンプルが多かったの思うのですが、現在は「販売」になっています。
サンプルなので安いのかな?と思うとそうではない。
「ホタテ1kg4,980!」など見かけますが、同じものが同じ値段でAmazonで普通に買えます。
「サンプルじゃねーのかよ!」と思っちゃいますが、世の中そんなもんです。
なんと言っても「サンプル百貨店」というネーミングはパーフェクトです。
この名称を見ると、「サンプルが貰える」「サンプル的に安くかえる」って思っちゃうわけです。
そうやって客を集めるのはビジネス的に非常にかしこい手法です。
サンプル百貨店以外にも「チャンスイット」やモニター募集の「モニット」、「サンプルファン」など古くから人気のあるサイトが今もなお残っています。
無料は強いですね。
でも、くれぐれもカモにされないようご注意くだされ。
今も有効!ECサイト運営者のモニター募集サイト活用法
さきにも触れましたが、当店では新商品のレビューを得るためにモニター募集サイトを使いました。
当時は、「ブログで商品を写真付きで公開して当店へリンクを貼ってください。(外部リンクの獲得:SEO対策)」という条件を付けていました。
ここ数年は新商品がないので使う機会は減りましたが、レビューを得るためにモニター募集サイトは使えます。
最近は、「商品を使った感想をインスタに投稿してください。」といった条件でモニターを募集する企業や店も多いですね。
モニター募集サイトを利用すれば、もちろん、商品すべて送料無料でプレゼントするのでそれなりにコストはかかります。
でも、新商品のマーケティングには欠かせないコストです。
また、安売りをテーマにやっているECサイトならサンプル百貨店などのモニター募集サイトに出品して普通に売るのもありでしょう。
ただ、出展のための月額コストや販売手数料などは非公開で問い合わせからになっています。
出品の価格状況を見て自社でも出展できるか検討してるのが良いでしょう。
モニター応募者をカモにする方法
カモにするとは聞こえが悪いので「モニター応募者を顧客化する方法」と訂正します。
EC事業も20年を超えました。
2000年代はモニター募集サイトやプレゼント懸賞サイトをよく利用していました。
そこでモニターに応募してくれた人とコミュニケーションを取るなかで感じたのは、失礼ながら応募する人たちはリテラシーが低いということです。
「安物」や「無料」に無思慮で飛びつく人は得てしてリテラシーが低い印象です。
そんなリテラシーの低い人たちでも「経済活動」はしているわけで日常的にモノを買っているわけです。
だから、「こだわりのあるチョット良いもの(買回り品)。」などを販売するのには不向きですが、「安価な日常品(最寄品)」なら顧客ターゲットになりえます。
自社の販売商品が老若男女問わない最寄品ならモニター募集サイトを利用して集客をしたり顧客リストを作るのは難しくはないでしょう。