1998年あたりからネット通販業界(EC業界)をメインに約25年(2023年現在)
いや~ほんと、いろいろ変化が激しくて付いていくのが大変!という感じです。
今は、ネット通販もやりつつ、飲食店など他の事業も手掛けていますが、やはり最終的におもしろいのはネットですね。
リアル事業は手間も金もかかるし、人を扱うと本当に面倒くさいですから。
さて、今回は、2005年くらいに作っていたページを大刷新しました。
ネット通販のモール店と本店との違いや、そのメリットやデメリットなどについて、あれこれと。
モール店
モール店と言えば、一昔前だと楽天市場、ヤフーショッピングという2強でした。
でも、現在はAmazonが1位の座に君臨しようとしています。
楽天は、M木谷さんがあっちこっち手を出しすぎて、モバイル事業では40億円以上の横領があったり、そのせいもあって、楽天市場出店店舗に対して「楽天モバイルを使ってくれ。」なんて訴える一幕もあったそうな。
出店していても楽天嫌いが多いのに「そんなお願い無理じゃね?」なんて冷ややかに見ている人も多いとか。
さて、モール店は、イオンモールなどと同じく、たくさんの店舗がテナントとして入居するという意味では、リアルと同じです。
テナント料を支払った上売り上げ手数料までも支払うという部分でもほぼ変わらないですね。
モール運営会社が儲けるための客がテナント、つまり、モール店として出店するネットショップたち、ということになります。
本店とは
本店とは、モール店など「支店」を出している通販ショップの場合に限り、別で作った販売サイトのことを指します。
「楽天ショップ」、「ヤフーショップ支店」、そして「本店」という感じです。
でも、もし通販をやっているのが楽天だけなら楽天に出店している店舗(モール店)が本店ということになります。
ちょっとややこしいですけどね。
本店は、このように多店舗展開している状況下で、自社の独自ドメイン(****.com、*****.netなど)を取得して、そこにショッピングサイトを構築するスタイルが多いです。
本店サイトのメリット・デメリット
メリット
他店舗展開しているなかでの本店のメリットは、何と言っても「金がかからん。」です(笑)
高額な出店料もなければ、法外な売り上げ手数料もありません。
当社が本店として使っているShopifyは、システムの利用料が月額3,000円程度で、売り上げ手数料は完全無料、クレジット決済の場合のみ3.4%の手数料がかかるだけです。
だから、本店の利益率はモール店に比べて、はるかに高くなります。
当社では、ヤフーショピング支店も出店していますが、モールの中でもダントツに良心的で出店料は無料です(昔は2、3万円だった)。
でも、決済手数料以外に、ポイント原資だのアフィエイト手数料だので、結果的に売れた金額の5~10%くらいは引かれてしまいます。
まあ、楽天とかに比べると仏のような割安手数料になっています。
デメリット
逆にデメリットは、集客を時前でしないと行けない点です。
モールは集客を代わりにやってくれますが、独自店舗の場合は、自社で広告を打つなりSNSを運用するなりして、自力でお客さんを集めないといけない点があげられます。
また、システムについても、楽天は父ちゃん母ちゃんショップのようなネット通販ビギナーでも、使えるような仕組みになっています。
でも、当社の使うShopifyなどは、「パソコンが苦手」なんて言う人には、難しすぎて、まず使えないでしょう。
使えること前提でないと、とてもじゃないですが本店運用は不可能です。
それができない店舗は、「楽天だけ」とかでやっていることが多いです。
モール店のメリットとデメリット
モール店のメリットは、自力の集客が基本、いらないという点が大きいです。
もちろん、モール内で広告を出すなどして「より強力に集客」することもできますが、最近は、モール内での広告もコスパが悪く、当店のヤフー支店では一切使っていません。
出店しているだけ、ほったらかしの状態です。
にも関わらず、そこそこコンスタントに注文が入るのがメリットと言えます。
多い月は月商100万超えするほどですから、ある意味めちゃくちゃ助かっています。
あと1つメリットを付け加えるなら、「箔がつく」じゃないですが、ネット系の詐欺などは減る兆しなどなく、それを嫌がって、「ネットショッピングは有名モールしか利用しない。」なんて、なかなか保守的な人たちもいます。
そういった人に対し、「楽天ショップもあるよ。」とか「Amazonでも買えるよ。」という選択は、親切であり、信頼感も持ってもらいやすくなります。(かなり少数ですけど!)
モール店、本店「どっちが良い?」とかはない
「ネット通販を始めるのに独自サイト(本店)が良いのか、ショッピングモールに出店するのが良いのか?」って聞かれることがよくありました。
今でも、たまにあります。
これは、どっちが良い。」という話ではなく、(1)商材、(2)リソース(人材や資金等)(3)戦略などが大きくからんできます。
例えば、楽天で「腐るほどの数出回っているような商材(類似品含む)を同じような値段で売る。」と言う場合。
勝ち目ないです。
安い方が売れますから。
そこで、腐るほどあるようなライバル品の中で「ダントツに安く売れる」という戦略があるなら、モール店から攻めるというのアリになります。
また、Shopifyのように、「それを使える人(リソース)」がいないと、そもそも本店サイトを立ち上げようにも立ち上げられないし、誰かに立ち上げてもらったとしても、運用できないのでどうしようもないのです。
なので、「どちらから攻めるか?」というときは、事前に(1)商材でリサーチをする(2)社内リソースの確認(3)どのようにライバルと戦っていくか、などを決めておく必要があります。
バカ社長の選択
最近少なくなりましたが、中小企業のバカ社長が「おい!通販やるぞ!」と号令をかけてスタートすることがよくありました。
ワンマン社長で、かつ、ネットのことをわかっていない社長は、モール店に出店するとか本店サイトを立ち上げるとか以前に「ホームページ制作業者に行く」というとんでもない間違いをすることがあります。
ホームページとネットショップは似て非なるものです。
ただのホームページが必要なときはその選択、ネットショップのときはその選択、と完全に別ものになっています。
でも、残念ながらワンマン社長の場合は、社員の意見など耳に入れる気配すらなく突き進んで100万200万とつぎ込んでネットショップ機能つきのホームページを作ってしまいます。
ネットショップは、制作業者に頼めば作ってくれるのは作ってくれますが、ありえない価格になります。
その結果、集客するすべもなく、誰も触ることもできず、通販機能は宝の持ち腐れとなって「観賞用ネットショップ」というネット上のゴミになってしまうのです。
たくさん見てきました。
素直に人の意見を聞ける人は、うまくやっていますが、ワンマン系の社長はほんとダメですね。