ネットショップの構成は、大まかに分けると次の3つのパートでできています。
- ショップページ
- ショッピングカート
- 管理システム
ショップページとショッピングカートはお客さんから見える部分ですが、管理システムは運用側だけのためのもので、お客さんからは見えません。
さて、「レンタルカートを使ってネットショップを構築する。」というスタイルは2010年くらいまでは、よく見らました。
でも、今は、そんなやり方をする人も企業もいません。
理由は簡単で、「煩雑だから。今は、もっと簡単にネットショップが作れるようになったから。」です。
「HTMLやCSSを理解している」が前提
レンタルカートを使うネットショップは昔のスタイルです。
この方法でやる場合はHTMLやCSSの知識は必須で、構築時は半分プログラマーのような職業になります。
まず、商品ページを自分で手作りします。
ホームページ制作ソフトはもちろんのこと、メモ帳などにHTMLを打ち込んで作ることもできます。
FTPが使える
HTMLやCSS以外でも、レンタルカートやショッピングカートCGIを扱うときはFTPを使えることが前提です。
パソコン上でファイルを作っても、それだけでは誰も見ることができません。
24時間365日稼働しているサーバー上に公開することで誰もが見れるようになります。
作ったファイルをサーバーに送るためのソフトがFTPソフト。
いろいろな種類がありますが、私などはFFFTPを何十年と使っています。
無料ソフトですが、作者も1000円でも値段をつけておけば、相当な収入になったと思いますが、当時は無料が当たり前だった時代でしたから仕方ないですけど。
FFFTPのパッケージソフトとしての価値を考えるなら最低でも2万~3万円は付けられるぞ、と個人的には思います。
なお、ファイルをサーバーに転送するのはFTPソフトを使わなくてもできます。
このブログを運用しているさくらインターネットでは、ファイルマネージャーという機能があって、ブラウザ上からファイルの転送はもちろん、作成や編集までできてしまいます。(こっちのほうがよく使うけど。)
レンタルカートを借りる
ネットショップを構成する1パート「レンタルカート」を借ります。
ショッピングカートは、完全にプログラミングを学んでいない限り自分で作ることはできません。
自動車を買うときにエンジンから製造する人がいないように、「完成品を買う」のが原則です。
エンジンの他、自動車部品は、それぞれ専門の製造業者がいるように、ショッピングカート(プログラム)もプロがいるので、彼らが作ったものを「借りて」ネットショップを作っていきます。
レンタルカートを借りると「アカウント」が発行されて利用可能になります。
完成した商品ページに「カートにデータを渡すためのタグを埋め込みます。」
例えば、下記のような<form>というタグを使うのが一般的です。
<div style="text-align:center">
<form method="post" action="レンタルカートのURL" target="_top">
<input type="hidden" name="ITM" value="商品番号">
<select name="CNT" tabindex="1">
<option value="1" selected>1</option>
<option value="2">2</option>
<option value="3">3</option>
</select>
<input type="submit" value="カートに入れる">
</form>
このようなタグを商品ページ1枚1枚に手作業で入れていきます。
経験者はわかると思いますが、消費税変更のときなど、全ページ手作業で変更して本当に苦労したものです。
レンタルカートサービス(絶滅危惧?)
「商品ページ自作+レンタルカート」というスタイルは、完全に時代に合っていないと言えますが、まだ、レンタルカートのサービスを提供している業者もいます。
パッと思い浮かぶのは、Shop-maker(月額3000円~)ですね。e-shop2(月額2400円~)やtoku-talk(月額500円)といったところです。
2023年2月現在、まだウェブサイトの存在は確認できましたがウェブデザインの形式が旧式のところばかりです。
もしかすると、サービスの提供は終了しているのかもしれません。
ショップサーブなどは、早々にカートだけのサービスは終了しています。
レンタルカートの愉しみ
おそらく古い人間だけ(1996年くらいからEC業界)だと思いますが、「販売サイトをHTMLやCSSを使って構築し、レンタルカートやショッピングカートCGIをドッキングさせてネットショップを作り上げていく。」というのは、実益を兼ねたホビーのようなアクティビティーでした。
大人になっても「子供の頃に夢中になった遊び」を続けている人っていますよね。
例えば、ミニ四駆とかプラモデルとか。
そういった、どこか夢中になれる遊びの要素があったんですね。
だから、私自身も、現在はShopifyでネット通販を運用して、構築面などは完全フリーになって楽をしていますが、ときどきHTMLやCSSで遊びます。
わざわざ新しくドメインを取って、そこでHTMLやCSSはもちろん、javacriptなどを駆使して色々な実験をするんです。
そうすることで、楽しくHTMLやCSS、サーバー周りに関する知識の衰えを防ぐ効果もあります。