ネット販売のシステム国内トップシェアのショップサーブから頂いた資料を元にチャートを作りました。
ネット販売をするのに許可がいる商材、あるいは、許可のいらない商材が簡単にわかります。
おそらく、ネット上では、これだけ充実したチャートはないのではないでしょうか。(調べてないので知りませんが!)
食品には、魚介類や野菜にはじまり、お惣菜やなどの加工食品、またパッケージされたり袋詰された缶詰や焼き菓子などの既製品まであります。
ややこしいことに、それぞれ通販をするには許可が必要だったりいらなかったり。
かなり細かく分かれています。
知らずに売っちゃうと捕まってしまうような商材もあるので、ネット販売を始める前には、必ず許認可が必要か否かを確かめるのがマストです。
ではスタート!(目次の1番目をクリック!)
- 1 販売商品は食品ですか?
- 2 食品は人間用?ペット用?
- 3 販売商品の種類は?
- 4 化粧品の製造(自作)ですか?
- 5 食品の種類は?
- 6 メーカーから仕入れた商品?
- 7 その食品の種類は?
- 8 原則許可や認可が必要。地域によっては不要の場合も
- 9 ハンドメイド商品はこれに注意
- 10 化粧品の製造は許可や認可が必要
- 11 鮮魚の販売には許可や認可が必要
- 12 野菜や果物など農産物は許可や認可不要
- 13 販売に許可や認可は不要!
- 14 古物商の許可が必要
- 15 犬や猫は「動物取扱業の登録申請」が必要
- 16 ペット用食品は許可や認可は不要
- 17 「食品衛生責任者の免許」と「食品衛生法に基づく営業許可」が必要
- 18 「通信販売酒類小売業免許」の取得が必要
販売商品は食品ですか?
食品は人間用?ペット用?
販売商品の種類は?
化粧品の製造(自作)ですか?
(A)化粧品ではない
(B)化粧品を作っている
(C)国内仕入れ化粧品
(D)海外仕入れ化粧品
食品の種類は?
メーカーから仕入れた商品?
その食品の種類は?
原則許可や認可が必要。地域によっては不要の場合も
「漬物」は調理ではないため、調理師免許も保健所の営業許可も不要。
ただし、条例によっては、許可が必要な場合もある。
例えば、富山県では平成25年8月から「富山県食品衛生条例」を改正し漬物の製造販売を行う営業者は厚生センター、または、支所への届出が必要になった。
対象となるのは、富山県内(富山市内は除く。)に製造施設がある営業者。
ただ、これは 各自治体で製造販売する場合に限るのか、ネットで全国に販売する場合はどうなるかは各機関に問い合わせる必要がある。
なお、条例とは、簡単に言えば 都道府県や市区町村が決めた地域限定の法律。
京都市の景観条例が有名。
京都市民は、この条例(法律)に基づき好き勝手に建物を建てることができない。
ハンドメイド商品はこれに注意
アクセサリーや家具などのハンドメイド商品をネット販売するのに許可は不要。
しかし、製造物責任法がからんでくるので注意が必要。
例えば、ハンドメイドで椅子を作るとした場合、それを買ったお客さんが「脚が折れて怪我をした。」という場合、賠償責任を追う必要がある。
怪我などのリスクのあるハンドメイド商品を作っている場合はPL保険に加入するのが無難。
化粧品の製造は許可や認可が必要
手作り化粧品の販売も不可能ではないが、許認可を得るまで道のりは遠い。
「化粧品製造販売業許可」や「化粧品製造業許可」を取得する必要がある。
輸入したパッケージ化された化粧品であっても「化粧品製造販売業」の許可が必要。 薬事法に基づいて許可が必要になる。
なお、法律による化粧品の定義は次の通り。
人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌ぼうを変え、又は皮膚若しくは 毛髪を健やかに保つために、身体に塗ったり、スプレー等して使用される物で、 人体に対する作用が緩和なもの” と定義されています。
薬事法第2条第3項(現薬機法)
鮮魚の販売には許可や認可が必要
鮮魚の販売には「魚介類販売業の許可」が必要。
市場で仕入れた果物や野菜や山で採取してきた山菜、また、農家の直売、家庭菜園でつくった野菜や果物は許可や認可は不要。
ただし、配送中に腐敗しやすいものなど安全や衛生面に最新の注意が必要。
野菜や果物など農産物は許可や認可不要
市場で仕入れた果物や野菜、自宅の田んぼや畑(家庭菜園含む)で作った野菜や果物は許可や認可は不要。
ただし、配送中に腐敗しやすいものなどは、クレームや訴訟を受ける可能性があるため安全面や衛生面の徹底管理と細心の注意が必要。
「クール便で送れば安心」と思うかも知れないが、物流現場ではクール便の占める割合は全体に比べると少ないため、現場スタッフのミスにより腐らせてしまうことが、わりと頻繁にある。
よって「腐敗や破損で商品を交換する。」という業務は必ず発生すると想定した上で通販運営を行う必要がある。
販売に許可や認可は不要!
その商品の販売に許可や認可は不要。
ただし、アダルトビデオ・DVDや、刀剣類、武器、たばこ、など法律で は禁止されていないもの、ネットショップ開業サービスの規約で禁止されているものがあるので、開業サービスを使う場合は、 確認しておく必要がある。
なお、法律で禁止されているものはネットだろうがリアルだろうが販売そのものが違法(当たり前!)。
許可不要の型番商品(メーカー製造品)の例
- 缶詰
- 冷凍食品
- 化粧品(国内仕入れ)
- 菓子
- CD・レコード・DVD・ブルーレイ
- 洋服
- 楽器
- 雑貨
- バッグ
- 腕時計
- インテリア・グッズ
- エクステリア(ガーデニング)グッズ
- スポーツ用品
- ペット用品
- ベッド、タンス等の家具
- 食器や調理器具
- 文房具(ステイショナリー)
- 本(合法の)など。
古物商の許可が必要
最寄りの警察署で古物商の許可申請が必要。
古物、すなわち、 中古品は、「一度使用されたもの」「未使用品でも売買の取引さされたもの」「修理や改造されたもの」などが該当。次のような場合は、中古品であっても古物商の許可はいらない。
- 小売店から新品を購入して転売する場合
- 自分のものをオークションで販売する場合
- 自社販売の商品を買取して販売する場合
- 古物商許可で買ったものを1回だけ販売する場合(※営業として販売する場合は必要)
- 割引を条件に下取りする場合(※下取り品を価格査定する場合は必要)
また、次のようなケースは再度許可申請が必要
- 個人から法人成りした場合
さらに、古物商の許可は個人単位、法人単位。例え、親の個人事業を引き継いだとしても、 引き継いだた者本人が許可を得なければいけな
い。ただし、法人の場合は、新しい代表取締役を決めたうえ 、変更届を出せば、そのまま引き継ぐことができる。
犬や猫は「動物取扱業の登録申請」が必要
犬や猫を含む、哺乳類、鳥類、爬虫類の販売は、所管の役所に「動物取り扱い業の登録申請」が必要。
登録申請は各都道府県知事に対して行う。
横浜市や名古屋市、大阪市、堺市などの政令指定都市の場合は、その市長に対して行う。
関連する法律は「動物の愛護及び管理の関する法律」というのも覚えておきたい。
カブトムシやクワガタなどの昆虫、カエルやオオサンショウオなどの両生類、金魚やメダカ、熱帯魚などの観賞用の魚類は特に届け出は必要ない。
ペット用食品は許可や認可は不要
犬用、猫用、小鳥用などのペット用食品は、手作りであっても許認可は不要。
ただし、 ペットの健康を損ねるような食品を製造すればクレームや訴訟などのトラブル必至。
責任を追う必要がある。確実に安全な物を作りたい。
「食品衛生責任者の免許」と「食品衛生法に基づく営業許可」が必要
パンやケーキ、焼き菓子などの製造販売には上記の食品衛生責任者の免許と菓子製造業の許可が必要。
「食品衛生責任者」の免許は、1万円程度の費用と1日の講義と簡単なテストだけで取得できる国家資格。
しかし、営業許可となる話は別。
2槽シンクや手洗器、給湯設備、食器棚などの設備が必要とされる。
例え、自宅にその設備があっても、住居と製造設備は分けておく必要があるため自宅キッチンを製造設備の代用することはできない。
無店舗のネット販売でも、要求される設備は飲食店や街のケーキ屋やパン屋と同等になるため、数百万円からの資金や、各種手続きに手間と時間がかかることになる。
なお、おにぎりや寿司など、ごはん系の食品を製造販売する場合は「飲食店営業許可」、肉じゃがや和物、佃煮などの惣菜を製造販売する場合は「惣菜製造許可」というように、別々の許可が必要になる。
人の健康はもちろん、命に関わることのため必ず審査や許可が必要と心得るべし。
「通信販売酒類小売業免許」の取得が必要
2006年の法改正で免許を取得すればネット販売も可能になった。
しかし、次のように、免許取得までは、 なかなかの道のりだ。
単独で取得するのはハードルが高く、税務署員や行政書士のアドバイスを得ながら進めていく必要がある。
免許を取得するまでの6ステップ
- ステップ1 所管の税務署に出向く、申請書、チェック表を入手する
- ステップ2 ネット販売の事業概要を提出(ウェブサイトのプリントアウトなどを提出)
- ステップ3 蔵元の事業概要を提出(税務署によっては任意の場合も)
- ステップ4 30ページ超の申請書の他、確定申告の写しや住民票、事務所の契約書等を提出
- ステップ5 審査開始(数ヶ月~の日数を要する)
- ステップ6 審査パスの後、登録免許税3万円を支払い、晴れて免許が交付される
免許を取得すれば、どんなお酒を扱えるかというと、そうではなく制限がある。
販売できるのは地酒と輸入酒のみ。(大手蔵元は不可)しかし、中小の地酒の蔵元ならどこでも承諾をもらえるかというと、 これも交渉が必要。
よほどの熱意や勝機を確信しないかぎりハードルは高いと言える。
なお、許認可については、 素人の独学ですすめるより、許認可のプロである行政書士の手助けを得たほうがスピーディに事が進められる。