ネットを使った事業にはどんなものがあるのか?
副業を始める人やネット事業をやっていない中小企業やお店などは気になるところでしょう。
今回は「事業」ということなので、アフィリエイトやポイントなど、ちょっとしたお小遣いを稼ぐ目的のようなネットビジネスは除外します。
あくまで事業ですから、企業やお店の売上の柱にできるようなことです。
ネット通販事業
ネット事業のド定番は、やはりネット通販です。
コロちゃん騒ぎでネット通販が加熱しましたが、過去には何度もネット通販開業ブームが起きています。
個人的な感覚ですが第1次ブームは2000年頃、2次ブームは2005年頃。
その後、「いきなりフケーキ」のリーマンショックなどを経て2010年代にブームと言うほどではないけど、コンスタントに参入があった感じです。
今回がいわば第4次ブームという感じです。
今回の特徴は、特に政治家のチョンボで打撃を受けた飲食店のネット通販の開始が目立ちました。
ネット販売については、すぐに事業としてスタートできるショップサーブやbase(ベイス)などのツールが揃っているので販売するモノさえあれば即日開店が可能です。
飲食店が通販を始める場合はShopify(月額約3,000円のみ)が、今のところコスト的にも安く使い勝手も良いですね。
飲食店の通販立ち上げのコンサルやってますのでお気軽にどうぞ。
マッチングサイト事業
マッチングサイトとは、簡単に言えばお見合いサイトです。
ただし、結婚ではなく、ある目的をもった人と人をつなげたり、企業同士をつなげたりする目的のサイトです。
すでにマッチングサイトは多種多様にありますが、「まだないジャンル」を見つけたなら事業化や収益化も不可能ではありません。
有名なマッチングサイトとしては、くらしのマーケット。
これは「エアコンを設置してほしい。」とか「お風呂の掃除をしてほしい。」など一般消費者と業者をマッチングするサイトです。
他にも、ランサーズなど「仕事する人募集&仕事したい人応募」のマッチングサイトもあります。
また、https://m3.com/(エムスリー)などはお医者さんの転職専門マッチング・サイトがあったり、自動車の整備士のマ転職サイトなどもあります。
もし、自社の業界で働く人が専門性が必要とされている場合、かつ、マッチングサイトがない場合は、自社が中心となって業界のマッチングサイトを立ち上げることのもアイデアのひとつになります。
例えば、鍛冶屋業界の鍛冶職人の転職マッチングサイト
まあ、これは極端な例ですが、ジャンルがニッチであればあるほど、また、競合がいなかったり少なかったりする場合は、検索結果に出やすく事業化もしやすい可能性があります。
マッチングサイトは素人で構築するのは難しく、一般的にはIT関係の企業に依頼して作るのが一般的です。
外注の予算は数百万円~
メディア事業
メディアとは、ニュースサイトにあるように、要は情報発信のサイトを作ること。
Yahoo Japanなどはニュースメディアというより総合メディアと言ったほうが良いでしょう。
ニュース以外にも、スポーツ、映画、テレビ情報、ファイナンス情報など、多数のコンテンツを発信しています。
一方、テーマを1つに絞った専門メディアもあります。
マッチングビジネスと同じく、自社の業界を専門に扱うメディアがない場合は、事業として立ち上げるのもひとつのアイデアと言えます。
自社で業界専門のメディアを立ち上げたなら、無料で情報を発信します。
それだけでは事業化は難しい。
しかしながら、業界人の支持を得て多くの人が閲覧するメディアになってくると広告を取ったり、勉強会や講習会などのイベントを開催するなどして収益化が狙えます。
例えば、出版社の翔泳社。
もともとは出版が本業でしたが、現在はビジネス関係のメディアを運営していて、各種セミナーなどを開催することで出版以外での事業を確立しています。
上記画像はネット通販のビジネス特化した情報メディアのECzine(https://eczine.jp/)。個人的にたまにお世話になっています。
ネット上にメディアを立ち上げるのは、ネット通販よりちょっと難易度が上がります。
しかし、無料ブログ構築アプリの「wordpress」を使えば、ブログ形式のメディアを作ることもできますし、雑誌社が運営するような形式のメディアも作ることができます。
このサイトも起業に関するメディアで、システムはwordpressを使い、運用コストはサーバー代の500円(1ヶ月)のみです。
メディアそのものを作るための費用は月額500円レベルですが、構築については、やはり専門性が必要となってくるので社内にリソースがない場合は外部に頼ります。
サービスの窓口事業
ネットを通じてサービスを提供する事業。
クリーニングと言えば、自分でクリーニング店に持っていき後日受け取りに行くのが従来型の利用法。
しかし、今では「汚れた洋服をボンと宅配便で送ってクリーニングされた洋服を自宅で受けとる。」といったサービスも普及しています。
自社が提供するサービスを「ネットを通じて展開することはできないか?」という視点でアイデアを考えてみるのも良いでしょう。
ヒントは、クリーニングの例に見るように、「リアルで提供するのが当たり前のサービスをネットで事業化できないか?」と探ります。
例えば、「髪を切る」と言えば美容室に「行く」のが常識でしょう。
でも、逆に「美容師を呼ぶ」という発想もあるわけです。
それをやっているのが、訪問美容・出張美容のhttps://www.kamibito.co.jp/(髪人)。
このサイト自体はマッチングサイトになっていますが、今まで「お店に来てもらう」が常識だったのを「お店が行く」と逆転の発想の典型例だと言えます。
「自社が提供しているサービスは、これまでお客さんに来てもらっていたが、逆にお客さんのところに行ってみてはどうか?」といった視点で考えてみると良いでしょう。
サービスの窓口は「ホームページ」という形で持てば良いので、無料でやりたければwix.comなど無料サービスがあるので、それを使えば良いでしょう。
BtoC事業
BtoCとは「企業→一般消費者」の取引のことを言います。
コンビニであったり飲食店であったり、ターゲットは一般消費者です。
それに対し、BtoBは企業間取引のこと。
自社の業態がBtoBであるならBtoC事業を立ち上げることで、さらなる収益化を狙うことが可能です。
このEC業界(ネット業界)では、それをDtoCと言って、数年前から企業が消費者に直接販売を販売するスタイルがブームになっています。
例えば、ステンレスやアルミ、鉄などの板金を専門にやっている東京都荒川区のトネ製作所さん。
社長さんだっと思いますが、奥さん卵かけごはんをするときの白身のとろっと感が苦手、ということで、生卵をしゃばしゃばに混ぜることができるステンレス製の器具を開発しました。
東京ギフトショーに出店したことがあって、試作品が2、3並べられていました。
最終的に、「ときここち」という商品になって一般消費者向けの販売を行っています。
アマゾンのレビューも50件以上ついていて評価も良く、BtoB企業のBtoC事業の成功例のひとつと言えそうです。
このように「自社の技術やスキルを一般消費者向けに提供できないか?」と考えることでトネ製作所さんのように、BtoCの販路を作り新たなネット事業を創ることもできるでしょう。
アイデア次第ですね。