起業したいけどテーマは何にしよう。
アイデアの出し方はどうすればよいのか?
そんなあなたに朗報です。
アイデアは「出す」ではなく「見つける」
「なんか売れる商品のアイデアない?」
社内ではよく飛び交うおなじみのフレーズ。
当社では、2021年にヒット商品がでたのですが、それは社員がアイデアを「出した。」のではなく、「見つけてきた。」だけなんですよね。
最初は、「そんなじゃっかんありふれた商品売れるのかな?」と思ったのですが、同業他社が、まだやっていなかったこともありヒットしました。
これまでのヒット商品も、芸術作品のように無から有を創造したというより「見つけてきた。」ものがほとんどです。
特に、日本に入ってきていない海外商品を「見つける」だけで1つの起業(事業)ができることもよくあります。
起業アイデアは既存の考えの組み合わせ
これも陳腐な話ですが、どんな起業アイデアも既存の考え方の「新しい」組み合わせに過ぎません。
メルカリは誰もが知っているフリマアプリですが、フリマ時代は何十年も前からありました。
また、20年前はネット上の掲示板という方法でフリーマーケットがありました
でも、メルカリは「フリマ×アプリ」という新しい組み合わせでヒットしました。
ランサーズなどクラウドソーシングを提供するプラットフォームも同じく、昔は「仕事ください・仕事お願いします。」掲示板にエスクローサービスをくっつけたというアイデアです。
もちろん、メルカリにしろランサーズにしろ「技術力」がないと実現できないのは言うまでもありません。
世の中の起業アイデアを見てもらうと、ほぼすべてが全く新しいものではなく、旧来からあるビジネスモデルの組み合わせや応用であることに気づくと思います。
アイデアを出す、見つけるには大量インプット
新しい起業アイデアは、古いアイデアの組み合わせや応用、あるいは転用です。
でも、既存のアイデアを知らなければ新しいアイデアを出すことはできません。
特に若い人は知識も経験もまだまだだと思います。
たくさん情報を集め、人と話てインプットすることに務めることをおすすめします。
インプットの近道はやはり書籍です。
いろいろなビジネスアイデアを盛り込んだ書籍もたくさん出版されています。
よにかく読み漁りましょう。
とりあえず思いついた本一冊紹介しておきます。この著者の本は全部読むと良いと思います。
この本は著者が日経新聞などから、企業のおもしろい取り組みなどを拾い上げてクイズ形式で紹介してくれています。
今から毎日日経新聞読むのって面倒ですよね。
それを、あなたに代わって、うまくまとめてくれているわけです。
こんな楽ちんなことはないですよね。
100%失敗しない起業アイデアはマーケットイン
「マーケットイン」という言葉をご存知でしょうか?
簡単に言うと、「需要があるところに供給をぶつける」ということです。
例えば、「私の住んでいる地域はパン屋さんがない。でも、パンを買いたがっている人がたくさんいる。」
このような確実な情報を得ていたならば「その地域でパン屋さんで起業する。」という方法です。
重要なのは「需要があることを掴んでいる」ということです。
「この地域にパン屋がないから開業すれば儲かるだろう。」と考える人もいるのですが、そもそも「パンの需要がないからパン屋もない。」ということが多々あるので、需要を掴んでおくのは起業前にはマストとなります。
成功する起業アイデアはソリューション
成功する起業アイデアは、個人だろうが法人だろうが誰かの問題を解決する(ソリューション)ことができるビジネスです。
ちょうど今日、私の所有するマンションに、定期清掃のため洗管屋(圧力洗浄業)がやってきました。
洗管屋とは、排水管を高圧洗浄機で掃除をする業者です。
キッチン、トイレ、洗面所、風呂の排水溝から管を入れて洗浄してくれました。
ひどいトイレつまりだと、すっぽんするラバーカップを使おうが手を突っ込もうが解決することができません。
そこで、高圧洗浄機を所有する洗管屋がトラブルを解決してくれます。
このように起業アイデアは100%何かのソリューションになっています。
そして、その問題や悩みが深ければ深いほど儲かりやすいという構図があります。
男性の剛毛で悩んでいる人よりも女性の剛毛のほうが悩みは深いです。
だから、女性の脱毛ビジネスはクソほど儲かるビジネスになっています。
起業アイデア「しんどい」に着目
今の人は、物心がついた頃からネットに親しんでいるので、副業だ起業だというときは「ネットで」ということを考えると思います。
確かに、ネットビジネスは「体力的にめちゃくちゃ楽」です。
「寝ている間にプログラムが商売してくれる」のがネットビジネスの醍醐味と言えるでしょう。
私自身もネット販売(EC)を20年以上やっていますが、申し訳ないくらい楽です。
仕事はスタッフまかせなので、毎日毎日、「今日は何をして過ごそうか?」と起きるたびに考えています。
これが実に楽しいんですけどね^^。
ただ、実業(店舗を持ったビジネス)もやっていますが、こちらはなかなか体力が必要です。
でも、ビジネスのオペレーションをマニュアル化してしまえば、アルバイトスタッフだけで回すことができます。
体力的にしんどい仕事は誰もやりたがりませんが、給料が良ければやりたがる人はたくさんいます。
でも、雇用される人にビジネスを作ることはできませんので、そこはあなたの出番です。
キツい仕事で起業しても、最終的に自分は現場に出ずに従業員に働いてもらえば、ECと変わらないくらい楽な仕事になります。
汚い・きつい・危険の3Kに着目すれば、ナイスな起業アイデアが見つかるかもしれませんよ。
起業アイデア×マーケティングで100%成功
最後に、重要なことを1つ。
起業アイデアだけでビジネスを成功に導くことはできません。
起業アイデアにマーケティングをプラスして初めてビジネスとして稼働させることができます。
マーケティングとは「売れる仕組み作り」のことです。
アイデアが斬新でもお客さんを見つけられないと1円にもなりません。
マーケティングでは、「お客さん(見込み客)を見つけ商品やサービスを買ってもらい代金を回収する。」という一連の流れを設計します。
ちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、ビジネス街に「とんかつ屋」を開業した例にマーケティングについて見てみましょう。
オフィス街にとんかつ屋をオープンしました。
実は、これだけでマーケティングが完成しています。
1.需要がある場所にお店を出した。
2.お店に来たお客さんは料理を注文。
3.レジで会計して代金を回収。
集客から代金回収まで自動的に行える仕組みであることがわかると思います。
店主は営業に行く必要もなく、ただやってくるお客さんをさばくだけです。
でも、これが、「換気扇のフィルターの交換や清掃」となると、ビジネス街に店舗を出しても、そんなところに需要はありません。
だから、「戸建てやマンションを営業マンが回って仕事を取ってくる」という仕組み作りが必要になります。
何か起業アイデアが見つかった時、「お客を見つける方法」から「代金回収」までの流れをシミュレーションできることが大事になってきます。
あなたのやりたいことは儲からない
先ほど「マーケットイン」という言葉を解説しました。
マーケットインの反対語はプロダクトアウトです。
プロダクトアウトは、需要があるかないか確認せずに「これ売れるんじゃね?」とマーケットに売り出す手法です。
当たれば大きいですが、失敗の確率が非常に高い方法です。
大手企業でも失敗しまくっています。
ニュースにならないだけで、プロダクト・アウトで失敗している例は枚挙に暇【いとま】がありません。
例えば、東証一部上場企業の森永製菓(株)。
「お酒を飲んだ後にはウコンを飲む」というのが流行った時「ウコンアイス」を発売しました。
見たこともないですよね。
そうです。
そんな需要はなかったのです。
典型的なプロダクトアウトの失敗例です。
森永のような大手企業は多少失敗を繰り返したところで、たかが知れています。
でも、個人で失敗を繰り返すのはできれば避けたい。
なので、あなたのやりたいことが何は知りませんが、その起業アイデアが「マーケットイン」か「プロダクトアウト」かだけは確認することをおすすめします。
起業アイデア失敗体験談
ちなみに、個人的な起業失敗談を言えば、アメリカからビンテージの雑貨をebayを使って輸入して販売したことがありました。
2004年頃だったと思います。
使い古された外国のスーツケースやバッグなどが「かっこいい(好き)」って思っていたんですね。
しかも、「儲かる」とまで妄想していました。
でも、結果、蓋を開けてみると1年で10万円も売れずに廃業となりました。
今でこそ輸入は簡単になりましたが、当時は、ebayで仕入れた雑貨を一旦ストックしてまとめて送ってくれる人を現地で募集して、日本への発送をお願いしていました。
しっかり仕事をしてくれる人だったので、それはラッキーだったのですが、とにかく時間がかかるし在庫はかさむしで、回転率の悪いビジネスということを学びました。